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         6 怪盗ロイド

 シルビアがやって来て、怪盗ロイド退治を手伝って欲しいと言う。魔法を使う怪盗だそうだ。

           6  怪盗ロイド


 翌日からは、来月に迫った学院入学に向けた準備をしている。と言ってもここから通うのだし学院で必要な物は既に準備が済んでいるので学習面の事だけだが。マリエールは魔法にばかり興味が向き

他にはあまり興味がなかった。家庭教師はついて居たので、何でもそこそこは出来る。王都邸宅には兄姉残した教材もある。音楽、美術、礼儀作法なども改めて見直すと深い物があると改めて思って、熱心に取り組んでいる。

 今日も午後はルシアとお出かけだ。マリエールは父親の話、マリエールが思った事、シルビアの話をした。ルシアは、

「誰もが正しいと思う。殺人は特別な場合を除き許されるものではない。本来マリエールは敵への襲撃に参戦する予定はなかった。思わぬ状況でマリエールがシルビアさんに参戦を求められた。つまり命令だ。マリエールはその責任を果たした。殺人の責任はマリエールにはない。思い悩むな。」

ルシアにそう言われ少し気が楽になった。今日も街巡りして帰宅した。

 帰宅するとシルビアさんが来ている。また、謝りに来てみえたのだろうかと思うと何か心が痛む。でもそんな用件でもないようだ。シルビアはマリエールに話だす。

「きみは怪盗ロイドという奴の事を知っているだろうか。犯行予告をして窃盗をして、貧民に金を配るなどして義賊とも言われる。貴族や富豪に犯行予告をして確実に実行している。催眠や幻覚を起こして犯行に及ぶそうだ。単なる窃盗ならきみに協力を仰ぐ様な事はしない。今回の犯行予告が国王の嫡男と婚約した。公爵令嬢レイシア様の誘拐だからだ。」

一緒にシルビアの話を聞いていた父親が、シルビアに

「どうしてマリエールなのですか。警官も公爵もしっかり警備すれば問題ないのではないですか。前回だって娘は辛い思いをしました。これ以上巻き込まないで下さい。」

シルビアは少し辛そうな顔をしながらも、

「使われたのが魔法だからです。催眠も幻覚も魔法だったため薬と思って対策した者も誰も贖う事が出来ず、犯行が繰り返されました。犯行が魔法だと判り、専門家も動員されましたが結果は同じです。それにマリエールとルシアが選ばれたのは国王の依頼です。前回の活躍を国王は評価して見えます。どうか受けて下さい。私も前回の償いをしたいです。」

父親は唸った。マリエールは別の質問をした。

「私もルシアも催眠とか幻覚とかその返しとかの魔法は使えませんよ。いくら国王の依頼でも出来ない事は出来ません。魔導書でも見た事がありません。」

シルビアは本を取り出した。魔導書だ。

「これは王宮の禁書です。持ち出しを許される事は有りませんが。国王の特例で預かりました。マリエールとルシアで取得して欲しいと。」

マリエールは父親の顔を見た。

「王命なら仕方ない。」

シルビアはマリエールに魔導書を渡し、レイシア嬢の誘拐予告が一週間後の午後4時だと言った。ルシアはこちらに向かっているらしい。魔法が取得出来たら教えて欲しいと言われた。

 催眠魔法、幻覚魔法、及びその返しもかなり難解な物であったが何度も魔導書から魔法を導き出した2人には不可能な事ではない。シルビアが帰った後暫くしてルシアがやって来た。2人は魔導書に取り組んだ。ルシアは魔導書の中身を書き取って帰宅後も試してみるという。初日の2人での試みは成功出来なかった。

 シルビアが魔導書を渡した。催眠、幻覚、その返しの魔法が載って王宮の禁書だそうだ。

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