表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/14

5話

縁側に座っているとチリンチリンと、


昨日聞いたような音が遠くから聞こえてきた。


私は『来た!!』と心の中で思いながら、


急いで音が鳴った場所を探した。


『やっと見つけた!!』


そう思いながら自転車を止めて休んでいる


男の子に近づき、肩を叩いた。


すると男の子はビクリと体を震わせ


驚いた目でこちらを振り返った。


私は慌てて謝ろうとしたが、


自分の声が出ないことを忘れていたことに


気づく。


だからアワアワとしながら手のひらを合わせて


申し訳なさそうなポーズをすると、


〔大丈夫〕


という意味の手話をした。


その後に男の子は自身の耳を指差し、


指でバツマークを作って見せた。


きっと耳が聞こえないという意味なんだと思う。


私は勇気を出して、


〔話したいことがあるから、また明日会える?〕


と手話で聞くと、男の子は目を丸くしながら


〔手話できるの?〕


と聞いてきた。


〔うん〕


そう伝えると


〔なんだか嬉しい〕


と表しながら笑顔を見せた。


その瞬間、私はある音を聞いた。


きっと、これは恋の音。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ