表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

転移

 私はこのヨルムズ王国随一の魔法使い、セーノ。

 現在、魔王討伐に向け、勇者パーティとして活躍中。

 今日も世界へ和のため、魔物討伐に行く。


「今回のクエスト、エリアの魔力量が不安定のようだ」

 こいつは勇者のスパーダ。

 イケメンで強いけど推しに弱い。

 多分もう少しでオトせる。


「まー大丈夫っしょ!前回もそんなこと言って変異型のモンスターしか出てこなかったし」

 この元気なのは戦士のムスカル。

 ガキっぽいところはあるが、頭が切れるから頼りになる。


「その油断が命取りになるといつもいっているだろう。まったく、これだから若者は」

 そしてこの爺さんが僧侶のルーチェ。

 御年68歳だ。

 冒険者なんて50歳が限界と言われているのによくやっている。

 もう5年一緒にいるけど何考えているのかわからない。

 

 王国を出て1時間ほどたっただろうか、討伐対象のいるエリアに到着した。

 問題なくゴーレム討伐は終わりそうなのだが、


「魔力が異常なほど濃くなってきておる。スパーダよ、そろそろ撤退の準備をしよう」

「そうだな。ムスカル!そこの2匹倒したらこっちに戻ってきてくれ!」

「えー。もう少し稼ごうぜ」

「何を言ってる。魔力が濃くなってきている。戻るよ!」

「じゃあこいつら倒すの手伝えよー」

「はぁ。仕方ない。セーノ、先に準備を頼めるかな?」

「りょーかい」


 私が3人の元を離れ、索敵をしようとしたその刹那。

 自分でも何が起きたか理解できなかった。

 一瞬にして闇に飲み込まれた。


「っ!セーノッッ!」


 視界が真っ暗だ。

 全身の感覚もない。

 死ぬっ!この私が?!

 いや、何か聞こえる。


「なんだこの数値は!さっきまで安定していたのに!」

「魔力濃度がゼロになった!」

魔力?ゼロ?なんのことだ?


「......」

「クソッ!10年前と同じか!」

「実験は失敗だ、中止しろ!」

「し、しかし....」

「早くしろ!」

「....」

「わかりました!と、止めます!」

「くっ....!間に合いません!召喚、始まります!」

「........」

 召喚?召喚魔法を使えるのは私だけのはず。


 感覚が戻ってきた。

 目を貫くような眩しい光。

 目の前にあるのは変な機械と怪しい仮面をつけたやつが3人と、変に尖ったフードを被ったやつが1人


「な、なんだお前ら!」


「おい!意識があるぞ!」


「な、何をする!やめろ!私を誰だと思っている!」


 ドスっ


鈍い音と首からの衝撃と共に目の前が再び真っ暗になった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ