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誘拐

『やっぱ、これが一番手っ取り早いな』

 部屋から辛とココアがいなくなった隙を見計らって、蠍は蟻に変身すると、籠の隙間から悠々と脱出した。

 そして、今度はココアに姿を変える。

 この姿なら、屋敷の誰かに見つかっても誤魔化せる。

 あとは用事があるふりをして堂々と外に出れば良いのだ。

 と、決めてからは実に簡単なもので、蠍はあっさりと屋敷の門から外に出る。

 やや肩透かしだったが、鳥にでも変身してさっさと汐の家に帰ろう。辛から見たら蠍が突然消えたことになるが、後の事は知らん。

 そう思っていたら、前方に汐がとぼとぼと歩いているのが見えた。屋敷を出たのはそれなりに前だが、しばらく屋敷の前でうだうだしていたんだろう。

「おっ·····」

 声をかけようとして、今自分はココアの姿だったと気がついて、左目を押さえる。

 が、変身する前に、汐のすぐ脇に一台の車が停まる。

 降りてきた男が突然汐の腕を掴み、車に引きずり込んだ。

「おいおいおいおい!!」

 思わずココアの姿なのも忘れて叫ぶが、車は構わず発進してしまった。

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