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帝&コッペルナのドキラジコーナー 第二回目

 特に本編とは関わらない感じのオマケです。

 ネタバレになるようなものではないですが、八章時点でのキャラクターも載っておりますので、そこまで読んでから読まれた方が楽しめるかもとは思います。


 瀧宮 帝:皆様ご存知、帝ちゃまと~?


 コッペルナ:ヤミの魔女、コッペルナの……。


 二人:ドキドキっ! ラジオコーナー!


 帝:いぇぇぇぇぇいっ!!


 ルナ:やったー!


 (小粋なBGM)


 ……

 ………

 …………


 帝:……おい? なんで二回目なんて始めとるんじゃ。お前ら、前回で懲りたんじゃなかったのか?


 ルナ:本当にアホなのでは? 本気の大精霊ノアに襲われて何人かはトラウマも植え付けられていたというのに……。


 帝:むっ、カンペか。なになに……『スポンサーが激増してやらざるを得なくなった』? 『生きたいという意思が僕らを強くしてくれた』? 『生まれた意味が知りたい』?


 ルナ:完全にスタッフ達の精神が病んでるじゃないですか。悪趣味な金持ちがデスゲームを開催したがる感覚ですよコレ。


 帝:そうじゃな。あのプロデューサーが完全に悟りを開いておる。祈る所作だけで宙に浮ける人間なぞ人類史でも稀じゃぞ?


 ルナ:そちらを見世物にした方が視聴率を稼げる気もしますが……。まぁ、こちらは台本通りに進めてしまいますか。



 ◇



 二人:『登場キャラクターの、ちょっとした小ネタが聞いてみたい!』のコーナー!


 (ポップなBGM)


 ……

 ………

 …………


 帝:こんなコーナー誰が喜ぶんじゃろうか。


 ルナ:それを言ってしまっては……な感じはありますが、登場人物達の深堀りをしたい層がいるなら必要なのかもしれません。


 帝:まぁ本編のオマケじゃからなぁ。これくらいが妥当じゃろうか。


 ルナ:本気を出したら普通に神様を下ろしてスタッフ全員SANチェックしますよね。一度やらかして熱狂的な信者を増やしていたじゃないですか。


 帝:あー、アレはなぁ。恋愛の神様は手加減なしで縁結びから子宝まで一気に面倒を見ようとするからのぅ。おかげで三代先までの氏子が確約されてしもうたな……。


 ルナ:……えっ? あぁはい、巻けと。とりあえずコーナーに入っているので説明をしますね。このコーナーでは、本編や人物等のまとめでも語られない、ヒロイン達の小ネタを紹介しようものです。


 帝:まぁヒロイン以外もいるがの。ワシの式神が適当に集めた情報を集積して、それなりの正確性を持ったネタを提供するのが醍醐味じゃ。


 ルナ:読者様がどこまで本編を読んでいるかにも寄りますが、普通に人物の過不足は発生しますので気を付けてくださいね。


 帝:ではでは、とっとこ始めるかの。まずはこの人物からっ!



 『コードネーム:ツカサの両親の職業は、父親は配送業者兼ダークエルダー広告部所属で、母親は地元の水族館の職員兼ダークエルダー調査員である』



 ルナ:あー、そんな感じですか。マージでどうでもいい小ネタなんですね。


 帝:深掘り云々言ったのはオヌシじゃったろ!?


 ルナ:そうでした。まぁ親子揃ってダークエルダー所属、ということになりますね。


 帝:しかも息子が幹部で娘が悪の組織アルバイト兼ヒーローなんて、特異な家庭じゃの。


 ルナ:ちなみにペットの『ゴンザブロウ』は犬っぽい狸だそうです。少し前に変化の術を覚えてひっそりとツカサさん達の様子を監視してたらノア様に見つかって、面白がられて眷属化されたそうですよ。


 帝:これが番外編で本編でも絶対に出番が無いからって情報盛ってないかの? 大丈夫? 今後もしも出番があった時とか問題にならんか?


 ルナ:いいんですよ、こんなのは適当で。


 帝:んー……まぁ良いか。どうにかなるじゃろ。


 ルナ:ではでは、次にいきましょー。



 『コードネーム:カレンの趣味はぬいぐるみ集め。中にはたこ焼きのぬいぐるみや金色阿弥陀剛刃如来像なんかもある』



 二人:金色阿弥陀剛刃如来像!?


 帝:何故隠された国宝を模したぬいぐるみなんぞ持っとるんじゃあの娘……。


 ルナ:しかもこちらに寄せられた画像には銀色坤殻阿修羅像まで……。


 帝:……これ以上触れるのはやめよう。次じゃ次。



 『日向 陽の槍術の師匠は二十三代石川源次と名乗る古兵。実は二槍流の使い手なのだが、そちらは一子相伝の為に陽には教えられていない』



 帝:あー……あー! 思い出したぞ! ウチの古い書物にも名前があったな! 槍を投げたり打ったり蹴ったりとやりたい放題やるあそこの流派か!


 ルナ:あれ、対面すると厄介なんですよね。魔槍を持っている代と当たった時は自動迎撃スクロールを何枚壊されたか……。


 帝:代々好戦的な流派じゃったからなぁ。くわばらくわばら……。



 『水鏡家に代々伝わる宝刀“桜々謳歌(おうおうおうか)”は対となる“月々継斬(つきづきつぎぎり)”といまだに共振しており、十五夜には一度だけ鈴虫のような音を鳴らす』



 ルナ:これは本人の、というより身の回りの小話ですねぇ。


 帝:月々継斬は現在行方不明となっておる筈じゃが、誰ぞがまだ持っておるのか……。


 ルナ:案外捜索部隊を出せばすぐに見つかるやもしれませんよ?


 帝:いや……。あの夫婦剣は元より国家の危機に対して振るわれる戦略兵器同然の代物。古来よりアップデートを繰り返すソレがいまだに健在なのも、もしかしたらどこぞのヒーローが使っておるのやもしれん。変身アイテムを取り上げるワケにはいかんじゃろ。


 ルナ:あるがまま、なすがまま。いわゆる放置、問題の先送りという事ですね?


 帝:そんなもんじゃな。



 『土浦 楓の母親は元ヒーローだが、彼女の必殺技は数km先から断続的に加速して相手を蹴り飛ばす恐るべき技である』



 帝:おったなぁ……。ワシらが張った国護結界にヴィランを蹴り飛ばして叩き付けてくる奴が。


 ルナ:アレをやられる度に補修をしなければならなかったので、正直に言うと引退してくれて助かりましたね。


 帝:たまに鮫のエサにならずに耐えている怪人がいるの、アチラの治安の悪さが伺いしれて同情はしたがな。



 『椎名 美穂と勝手に仮契約している歌の精霊の名はアルトネリク』



 帝:……これ、登場する予定があるのかこの場での情報公開で終わらせる気なのか分からんな。


 ルナ:ここで公表した事を忘れて別の名前を付ける可能性もありますよ。


 帝:まぁ彼女達の名前は存在証明であって、主に新しく名前を貰ったらそちらを名乗るようになるはずじゃ。


 ルナ:また、歌声を聴かせて欲しいですねぇ。



 『コードネーム:イオナはヴァーチャルアイドル活動とは別に、完全防音室を買って配信者として活動もしている』



 帝:これは……どうなんじゃ?


 ルナ:別名義なのかは私達には分かりかねますね。まぁプライベートまであのガワを被ってやりたいのかどうかは不明なので、好きにすればよいのでは。


 帝:じゃな。流石にアイドル枠でゲーム実況なんてやってられんじゃろうし。



 『能美キャロラインの大好物はハニーシロップたっぷりの黒猫パンケーキ』



 帝:おっと、遂に普通のが来たの。


 ルナ:黒猫パンケーキ?


 帝:黒猫パンケーキ。


 ルナ:……普通のパンケーキに黒猫の焼印でもしてるんですか?


 帝:そこはほら、蒸しパンに北海……


 ルナ:よーっし、この話は打ち切りましょう!


 『三國 久美です。前回の放送では貴重な情報をありがとうございました。次回の放送を楽しみにしておりますので、あまり私の周辺を探らぬように願います』


 ルナ:……これはぁ見つかってますねぇ。


 帝:流石は腕っこきの情報屋。ワシの式神程度は余裕で看破しよるか。


 ルナ:というか今回から増えたっていうスポンサーの中にいますよ。ご丁寧に高級和菓子まで差し入れされています。


 帝:これ以上探るな、という事か……。情報屋ほど敵に回したくない者もおらんし、今後は持ちつ持たれつ、じゃな。


(軽快なBGM)


 ……

 ………

 …………


 帝:さてさて、今回はやぶ蛇をつつかずに済んだので無事にエンディングを迎えられそうじゃな。


 ルナ:こうやって無事に済んでしまうと、次も呼ばれそうで嫌なんですよねぇホント……。


 帝:まだ言うか……。出番が欲しいって嘆いておったのはどこのドイツじゃと。


 ルナ:帝様、知ってますか? オマケで出番が多くなると本編で退場とかさせにくくなって、いずれはオマケ専門キャラになってしまうんですよ?


 帝:ワシはそれくらいでいいんじゃよ。どの道カシワギのボンと口調が被っとるんじゃ。このまま強キャラ感を保って、ラストバトルに参戦するくらいが丁度良いわい。


 ルナ:それもそうですね。それでは本日のドキラジコーナー、パーソナリティは……。


 帝:瀧宮 帝と!


 ルナ:コッペルナがお送りいたしましたー!


 帝:機会があれば、また次回の放送をお楽しみに、じゃ。


 二人:バイバーイ!



 ルナ:………ところで、あのプロデューサーはいつまで浮かんでいるんですか?


 帝:触れるでないわ。ありゃあ多大なるストレスによって目覚めた戦士、金髪になって空も飛んで分身も出す。そういう者なんじゃ……。

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― 新着の感想 ―
[一言] 月々継斬が変身アイテムになっている可能性があるなら、桜々謳歌も変身アイテムになるのかしら、、、そしたら水鏡の親父さんが嬉々として参戦してきそう。
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