公園にピクニック1
遅くなってすみません。やたらと忙しくなり、書いている暇がな~い。全く進んでいないし、終わりが見えないですが、終わりまでいきます!
拙作ですが、読んでくださる方がいましたらうれしいです。お付き合い下さい(^◇^)
今日はとても素晴らしい晴れの一日。そうだ!公園にピクニックに行きましょう!
どこかの旅行商会の宣伝みたいな言葉が頭に浮かびました。
私は侯爵令嬢のサリアナですわ。先日、従兄弟のカールからベガルータ皇子、ナルエル王弟殿下、ファルミラ公爵令嬢と共に懇親会の出禁をくらいましたの。
退屈ですので、お出かけしたいと思います。謹慎とは言われていませんから、平気でしょう、多分!どうにかなる、と思われますわ。
「という訳でお出かけしませんか?皆様退屈でしょう?」
「…今のままでも素晴らしい環境ですが、何か問題が?」
……ナルエル様。他国での在宅警護(別名:引きこもり)はやめた方が良いのでは?
「別に俺はサリアナ嬢と一緒にお茶とか散歩とかしているから全然構わないが?むしろ素晴らし……むにゃむにゃ」
最後に何を言ってるのか分かりませんわね、ベガルータ様。
「私もこの満ち足りた素晴らしい環境に何も不満は有りません!」
ファルミラ様、私の師匠のザッカードに色々教えてもらって、部屋でご満悦で修行しないでもらえますか?
どこでそんな服を調達してきたのでしょう。貴女はモンク(武闘派僧侶)ですか。ズボンはまだしも、肩から袖の部分が千切れてますから、二の腕丸出しですわよ。絶対師匠でしょう!あの親父、面白がってファルミラ様で遊んでますわね。ファルミラ様は可愛いから、いじくりたいの分かりますけれど、お姉さまの座は渡しませんわ!
「ピクニックですわ!公園にピクニックに行きましょう!!」
「「「え~~~?」」」
はい、謹慎を謳歌している3人から異論をいただきましたが、気にしない。気にしないったら気にしない。
「はい、決定ですので、動きやすい服装で、一時間後にエントランスに集合でお願いしますね?」
「ではこのままの服装で…「ファルミラ様、却下です。着替えてきてくださいませ」」
さすがにモンク娘と公園でピクニックは、ちょっと心が削られます…。
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公園に着きましたわ。
「陽射しが暖かくて気持ちが良いですわね―」
後ろを振り向くとナルエル様が貧血を起こして安静にしていますわ。普段、引きこもってお日様に当たらないからこうなりますのよ。在宅警護の方(別名:引きこもり)は困りますわね。お国に帰られた時に虚弱になっていたら、私は怒られるかしら。
扇子でパタパタとナルエル様を扇ぎますが、反応がありませんわ。
「ナルエル様~。生きてますか~。ヤッホー。気持ちいいですわねー」
「…生きてます~。ヤッホー。日陰に、部屋に帰りたいです。ヤッホー」
さりげなく、会話に自分の要望をねじ込んでくる高等テクニック!さすが長生きしてるハーフエルフですわね。
「ナルエル様、最初にお会いした時に比べると、ご自分の意見を仰られるようになりましたね」
サリアナが話しかけると、ナルエルが上半身を起こした。
「…最初は緊張もしていたし、女性は苦手なので何を話していいか、分からなかったのですよ。全く遠慮せずに私に接する貴女方を見ていたら、途中から気が抜けました。私も遠慮はやめました」
「ふふふっ、それで正解ですわ。人生楽しんだ者の勝ちですもの。あのように…」
サリアナが指し示した先には、池で泳いでいたアヒルをガッシリと掴まえたファルミラと、それを止めているベガルータがいた。
「…私はあそこまで振り切って自由には楽しめませんね。羨ましいです」
「ア、タ、タ、タ、タ、タ!!」
ファルミラ様が、捕まえていたアヒルから頭にクチバシ攻撃を受けていますわ。
「やはり訂正します。羨ましくないです」
ナルエル様の訂正が早い!!
しばらく散策ををしたり、アヒルと遊んだり、日なたぼっこをしたりしているともうお昼ですわ。食事に致しましょう。
着いてきてくれているアンナが手早く支度をして、場を整えてくれます。本当に優秀ですの。
「いただきましょう。うちの料理人のコレールが頑張ってくれましたわ。最近、輸入されたお米で作ったオニギリという物も入れてもらいましたの」
モキュモキュと、美味しそうにオニギリを頬張るファルミラ様がリスのようで可愛いですわね。ナデナデ…あっ、つい撫でてしまいました。
「お姉様は、私にとても良くして下さいますが、私は少し変わっている自覚はあります。(お姉様も変わっていますが)どうしてこんなに良くしてくださいますの?」
伏せ字の気配を感じつつ、唐揚げをモグモグしながら、少し考えてから答える。
「私には姉妹がおりませんから、勝手にファルミラ様を妹のように思っていますの。だから、楽しく過ごして欲しいだけですわ」
「お姉様………好き!!!」
感極まったように、ファルミラ様が抱きついて来ます。
「私も、お姉様に幸せになって欲しいです!そこで質問です!どのような殿方がお好きなのですか?」
「…………う~ん?」
興味なさげな振りをしながら、全神経を2人の会話に集中しているベガルータと本当に興味が無いため無心で食事をしているナルエルが側にいる。
「好ましい殿方?」
「そうです!!」
「私、昨年まで婚約者がおりましたので、それ以外の方を異性として意識して見たことがありませんでしたの。ですから、正直言って分かりませんわ。婚約者は、いつの間にかいつも用意されていたので…。逆にお聞きしたいのですが、どのような殿方が私に合っていると思いますか?」
「う~ん、まずは心の広い人。後は心が柔軟な人。心が折れてもすぐ復活する人。とにかく、心がへこたれない人」
「やたらと心が重要視されていますね。てっきり私より強い人と言われるかと思っていましたわ」
「「「それは無理でしょう」」」
3人揃って仲良しですわね。
そんな和やかな空気?の中、池の方から不穏な気配が漂ってきますわ。
「あらあら、魔獣の気配ね」
サリアナが呟くと女性の悲鳴が辺りに響いた。
変なところで切りました。すみません。ね、眠い!限界です(ToT)!
誤字脱字報告ありがとうございます。