第40話 お仕置きタイム
今回は権蔵は散々な目にあいます( ̄▽ ̄;)
僕達が唇を合わせそうになった時、ちょうど今猿社長が待ち合わせ場所に来た。
僕は目を開いて笹野さんから身体を離した。
「ちょっと笹野さんが目にゴミが入ったみたいで」
僕は慌てて言い訳をする。
そうだ。今は待ち合わせ中ということをすっかり忘れていた。
「ありす! 橘さん! お待たせって何してるんだよ……ありす別人みたいじゃないか? 」
今猿社長が僕達を見て驚く。
そういえば、笹野さんって今も昔もこんなことする人だっけ?
「チッ邪魔が入ったのう……」
笹野さん…ん? なんか聞き覚えのある口調だな。
急に笹野さんが僕とは反対側に倒れ込む。
今猿社長がなんとか笹野さんが頭を打つ前に抱えた。
そういえば、権蔵がいないな?
どこに行ったんだ?あいつは?
権蔵は僕は後ろに立っていた。
わざとらしく口笛を吹いている。
笹野さんがやっと起き上がる。
「私は今何を?うわ!ブラウスのボタンが外れている! 」
やっぱり笹野さんに記憶が無いってことは権蔵め!
「橘さん! ありすに何をしたんですか? 」
今猿社長が僕を睨みつけた!
普段怒らない人が怒ると怖い。
「えーと……笹野さんが自分でブラウスのボタンを外して僕に迫ってきて……本当に何もしてないです! 」
僕はしどろもどろに言った。
今猿社長が来なかったらヤバかったけどね……
「ふふ、最初から見てたから知ってたけどね」
今猿社長が少し笑った。
「どこからですか? 」
僕は今猿社長の言葉に驚いた。
「『笹野さん早いですね。』からですよ」
今猿社長はニヤリと言った。
今猿社長も人が悪いなあ。
「なんのことか説明してくれるかな?」
笹野さんが鬼の形相で僕達を見た。
普段怒っている人も本気で怒らすと怖いな。
権蔵がそーと逃げようとしている。
こいつが静かな時はやましいことがある時だな。
僕はすかさずお守りに念じながら言った。
「権蔵が笹野さんに乗り移ったんですよ!」
「なるほど、やっぱりね」
何で権蔵のことが見えない今猿社長が納得してるんだよ。
僕は権蔵を強制的に一旦人気のないトイレに連れて行くことにした。
「やっていいことと悪いことがあるだろうが!僕の純情踏みにじったぞ」
僕は権蔵に対して目を三角にして怒った。
「なかなか進展せんからワシがお膳立てしてやったんじゃ。お主かて。満更じゃなかったみたいじゃないか」
権蔵は悪びれる様子もない。
「それは男の下心だよ! どうすんだよ! 公衆の場で恥をかいたじゃないか! 」
僕はさらに権蔵を、叱りつけた。
「お主は酔ってもいないのに苦手なおなごにも下心を出すんか? それに笹野本人の本心を少し写し出しただけじゃ」
権蔵がズバッと反論してきた。
権蔵はこういう時だけは鋭いんだからな……
「それは一瞬蔵子さん(高校時代の笹野ありす)に見えたから……」
僕は考え込んでいた。
本心ってことは…僕から菓子折りもらえて嬉しかったのか?
「そんなに怒らないで……権太くん」
権蔵がしなだれかかって高い声で僕に言った。
僕はお守りを握りしめた。
「ちょ、それだけは……」
権蔵がめっちゃ慌てている
「おまえ! ちっとも反省してないな! お守り攻撃くらえ! 」
僕は怒りに任せて、かなり強めに念じた。
「ぎゃあああああ!くすん。申し訳ございませんでした。」
権蔵が土下座して謝る。
トイレを出ると、笹野さんがいた。
「誠に全部聞いたぞ」
「全部って……? 」
僕は血の気が引いた。
「ブラウスのボタンを外し橘くんにキスを迫ったそうだな」
笹野さんがお守りを握っている。
「ぎゃあ、笹野さん痛い痛い」
権蔵が痛がっている。
笹野さんにはさんづけかよ!
僕より笹野さんのが権蔵は怖いらしい……
「お守りに念じると権蔵は痛がるんですよ」
権蔵が痛がっているので、笹野さんにお守りが効果あることを教えてあげた。どうやらお守りで権蔵にお仕置きできるのは僕と笹野さんだけらしい。
「そうか。権蔵さんはなんでこのようなことをしたんですか?」
笹野さんが敬語だとさらに怖いよ……
「2人の仲を距離を縮めようと思いまして……」
権蔵が低姿勢になっている。
「でもこのやり方はよくないですよね?」
笹野さんが権蔵を睨みつける。
「ほんと……すみませんでした~! 」
権蔵をお守りを使わずに(?)謝らせた。
すごいな……
「まあ。今回は許すが今度やったら……」
笹野さんがお守りを掲げる。
「もう二度としません!」
権蔵がまた土下座している。
「それならいい」
笹野さんはお守りを握りしめたまま戻っていった。
僕らも戻るか……
「権蔵! 行くぞ! 」
僕がそう言うと黙ってついてきた。
戻ると如月さんも待ち合わせ場所に来ていた。
「橘さん! こんにちは! 今日はよろしくね」
如月さんはニコリと言った。
「こんにちは……! よろしくお願いします」
僕もニコリと言った。
「ちょっと一服するか。いろいろあったし」
今猿社長がニヤリとして言った。
「あっちょうどクッキーを貰ったんでみんなで食べましょう」
僕がクッキーが入った袋をカバンから出した。
「誰からもらったんですか? 」
今猿社長がが袋をしげしげと眺める。
「秘書の桃井さんです。笹野さんはいらないですよね?」
僕は笹野さんを見ながら言った。
「何でだ? 」
笹野さんは無表情で言った。
「甘いもの嫌いですよね? 早く言ってくれればいいのに」
僕も負けずに淡々と言った。
「春男が勝手にしゃべったのよ」
如月さんが笹野さんにひそひそと言った。
「まあ。聞かれなかったら言わなかっただけだからな」
笹野さんは淡々と言った。
「食べましょう」
そういうと僕は順番に渡した。
笹野さんがクッキーの入った袋を見た。
「ふーん。イニシャルまで入ってるんだな」
笹野さんは普通の顔で言った。
「ぎゃあああああ。痛い痛い。」
権蔵が痛がっている。
なんで痛がっているんだろう? 僕はお守りに念じていないのに……
「これは、みんなイニシャル入れてくれるんですよ。桂も入れてもらってましたよ」
とりあえず、誤解のないように言っておくか。
桂に恨まれても困るしな。
「そうか」
笹野さんはそれだけポツリと言った。
「ぎゃあああああ。ワシ悪ないのに……笹野お守りを握りしめたままじゃぞ」
権蔵が痛がる。
あれっ? もしかして、笹野さんがお守りに念じていたのかな……権蔵は悪くないし、乗り移ったことまだ怒ってるのかな?
「ああ、悪い悪い」
笹野さんはお守りをカバンの中に入れた。
笹野さん普通の顔しているから気づかなかったけど、本心はめちゃめちゃ怒ってるのかな?
何にだろう?
「ジェラシーじゃな」
権蔵が僕だけに聞こえるように言った。
笹野さんが僕に嫉妬してる?
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