第24話 写真館の黒スーツ三田
写真写りよくなりたいです!
僕達3人は鬼龍院さんに隣の写真館に案内された。
そこには黒のスーツを着た女性スタッフ2名と男性カメラマンが1人いた。
鬼龍院さんが僕達に写真館のスタッフさんを説明してくれる。
「こちらヘアメイクの須田さん」
若そうな金髪の女性がお辞儀した。
「こちらスタイリストの升田さん」
僕と同世代ぐらいのポニーテールの女性がお辞儀した。
「こちらカメラマンの羽田さん」
ごっついおじさんがお辞儀した。
3人とも名前に『田』が付くんだな。
『黒スーツ三田』とかあだ名がついてそうだな。
「では、写真が撮り終わりましたらまた来ますので」
そう言って鬼龍院さんは結婚相談所にいそいそと、戻る。結構人気の相談所だから忙しいんだな。
「まずは、服から決めて頂きますのでこちらへどうぞ」
そう言うとスタイリストの升田さんが、小さい倉庫みたいな場所に案内してくれた。
ドアを開けると服が所狭しと並んでいる。
「うわあ。なんじゃ?ここは?服屋か?」
権蔵が驚いている。
「貸衣装だよ。」
僕がこっそり権蔵に教える。
「カジュアルからフォーマルまでいろんなものを取り揃えております」
升田さんが、説明する。
「うわーブランド物の服まであるっすよ」
桂がブランド物の服を見ながら驚いている。
あんまり触っちゃダメじゃないか!
「まず高梨様からお選びいたします」
升田さんが高梨先輩をじっと見る。
「高梨様は知的な感じですのでスーツにしましょう!婚活では誠実な印象になるネイビーのスーツに水色のYシャツに紺のネクタイに黒の革靴ですね」
升田さんが閃いたようだ
高梨先輩が試着室で試着している。
突然高梨先輩はカーテンを開けた。
「どうだ?」
「カッコイイです! 」
僕は高梨先輩を褒めた。
「いい感じっす!! 」
桂はテンションを上げて高梨先輩を褒めた。
「デキる男って感じがするな」
若干高梨先輩は鏡を見ながら陶酔している。
「次は桂様。フランクな印象を受けるのでカジュアルな感じがいいでしょう。グレーのジャケットにブルーのシャツに白のチノパンにスニーカーですね」
升田さんは一瞬で閃いたようだ
今度は桂が試着室で試着している。
またバッと桂がカーテンを開けた。
「どうっすか?」
桂が若干モデル風のポージングをしているのはイラッとしたが似合っていると思う。
「カジュアルが似合うな。桂は。」
高梨先輩が感心している。
「服って大事ですね」
桂が誠実そうに見えるなんて服ってすごいな。
僕も違うところで感心していた。
「最後にたちばな様。若干ぽっちゃりしてますので黒のスーツに黒い革靴そしてストライプのシャツにすると、細めに見えます。さらに、相手に印象を与える為に赤のネクタイでいきます」
升田さんはだいぶ考え込んでいたようだ。
なんか遠回しに太っているって言われてるような…
僕は試着室に入り、升田さんに渡された服を着る。
そして、僕は恐る恐るカーテンを開ける。
「どうですかね? 」
「だいぶ細く見えるっすよ」
桂が適当に言う。
桂! だいぶ細く見えるとはどういう意味だ!コラ
「確かに印象的だ。だいぶ違うな」
高梨先輩に褒められて僕は鏡を見つめた。
確かにいつもと違うかも……
ここの試着室には自分に陶酔してしまう魔法でもかけられいるのだろうか?
次は升田さんから須田さんにスタッフが交代した。
「次はヘアメイクしていきま~す」
須田さんが元気に言った。
「「「よろしくお願いします」」」
僕達は一斉に言い、鏡に並べられた椅子にそれぞれ座った。
「まずは高梨様から印象を良くするために前髪をあげます」
須田さんは、そう言うと櫛で高梨先輩の前髪をあげて、髪にスプレーをかけた。
「肌荒れが気になりますので全体にファンデーション塗ります。眉毛が少し薄いので描かせてもらいますね。はい。出来ました! 」
須田さんはあっという間に高梨先輩のメイクをした
たった10分でしてしまうとはすごいな。
「高梨先輩!さらにかっこよくなったっす」
桂がめっちゃ褒める。
「そうかな?照れるなあ」
高梨先輩が恥ずかしそうにしている。
「次に桂様。少々毛先を立てて遊ばす感じで」
そう言って須田さんはワックスを手に取り桂の髪をちょっとずつ立てる。
「桂様は肌が綺麗ですね!眉毛も整ってますし、コンシーラーで目の下のクマだけ消しますね~はい!出来ました!」
須田さんは桂を褒めまくっている。
桂に至っては数分ぐらいで終わった。
「イケメンになったぞ! 桂」
僕は笑いながら言った。
「たちばな先輩!僕は前からイケメンですよ」
桂はドヤ顔で言った。
おいおい。自分でそれを言うか?
「次はたちばな様。うーん。少々髪の毛が長いようですので切らしてもらいますね」
そう言うと須田さんに髪の毛をざくざく切られてベリーショートにされた。
しかし、僕の髪の毛はくせ毛なのでまとまらないらしく、ワックスをべったりつけていた。
「ふう。次はメイクをしていきます。全体にファンデーション塗り、小顔に見えるように影をつけ、血色が良く見えるようにチークを入れ、眉毛を整えて描いていきます。唇にはカサカサに見えないように保湿効果があるリップを塗ります。出来ました! 」
須田さんが一生懸命僕にメイクしている。
なんか僕だけ40分ぐらいかかった。
「いやあー見違えたな! 」
高梨先輩が驚いている。
「もう別人っすね!」
桂が笑いながら言った
それ褒めてる? 貶してる?
「なんと……今は男も化粧するんじゃな」
権蔵は違う論点で驚いていた。
須田さんから羽田さんにバトンタッチした。
「床にバッテンのシールが貼ってありますので、その位置に高梨様から立ってください」
高梨先輩は白い背景の所に立った。
「はい! 背筋伸ばしてください。笑顔で~」
羽田さんがカメラを撮りながら、言った。
─カシャカシャ
そんな感じで桂と僕も写真を撮った。
「はい!以上になります。写真は出来次第、結婚相談所の方にお渡ししておきますので」
羽田さんがにこやかに言った。
結構羽田さんっていい人なのかも……
そして、また丁度いいタイミングで鬼龍院さんが現れた。
「お疲れ様でした。今日はこれで終了になります」
やっと終わったかあ……長かった……
どんな女性がいるか見るために、また結婚相談所に来ないとな。
読んでくださりありがとうございます!




