90/121
貿易港1
ボーボー……ポッポー。
「クラーケンを退けたお礼だと言われて、船長からキャプテンハットをもらった」
「まあ」
「キャプテンハットは神聖なものではないから俺でも装備できるね」
「まあ、忍者Aさんでも装備できるとは?」
「ほら俺魔王だから、神聖なものを長時間直接肌に当てると」
「まあ、意外と繊細ですのね」
「低温やけどする」
「ホッカイロ」
「ちなみにこの情報は旅の序盤で明かしているはずだけれど、当然のように忘れられているよね、うん、わかっていたよ」
「まあ」
「恥ずかしそうに頬を染めるそれは肯定の態度だよねわかってる、つらい」




