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旅立ち
魔王と王女は夜のとばりのなか旅に出ます。
「さようなら父様、さようなら母様、さようなら兄様、さようなら姉様、先立つ不孝をお許しください」
「先立たないと思うから安心して」
「ついノリで」
「じゃあ行こうか家出少女A」
「くのいちAがいいと言ったではないですか」
「じゃあ、家出くのいちA」
「なんか」
「わかったよくのいちAと呼べばいいんだろ」
「まあ、くのいちA嬉しい」
「じゃあ俺の事は忍者Aと」
「聖忍者A」
「家出くのいちA」
「忍者Aさん、参りましょうか」
もう東の空は白んでいます。
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