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境界の山2


 魔王と王女はいよいよ山道を進みます。



「さ、足元に気を付けて進もうか、はじめは平たんな道が続くけれど体力を温存するためにゆっくり歩こう」

「まあ、うっそうとしてなんだか森のようです」

「こううっそうとしているときのこなんかも生えていそうだよね」

「まあ」

「わかりやすく目の色を変えたね」

「今夜はきのこのフルコースでしょうか」

「いやあでもきのこを採るには両脇の茂みに入っていかないと……くのいちA、くのいちA迷わず茂みに向おうとしないで」

「まあ忍者Aさん、宝の山を目の前にしてどうして見過ごせると言うのでしょう」

「気持ちは分かるけれど、茂みに入って道に迷ったら今度こそ出られなくなっちゃうよ」

「まあ……」

「はじまりの森とは違ってこの山は危ないからね、それこそ遭難しちゃうかもしれない」

「……ぷい」

「いいかいくのいちA、山はどこに崖があるかわからない危ないところなんだ、そうそう道から外れちゃいけないんだ」

「……ぷいっ」

「……いいかいくのいちA、遭難したら、宿屋の美味しい夕食を食べられない」

「さあ脇道にそれることなくまっすぐ参りましょう」


「ぶれることのない食への執着はさすがとしか言いようがないなあ」

「まあ」

「恥ずかしそうに頬を染めているけれど褒めていないよ」

「まあ」




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