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ふもとの村1
魔王と王女はふもとの村につきました。
「まあ小さな箱庭」
「村だね」
「期待されていると思ってつい」
「期待していなかったと言えない自分がいるから叱るに叱れないなあ」
「まあ忍者Aさんったら正直」
「俺は正直さを売りにしているからね」
「まあ、初耳です」
「ひとまず宿を探そうか、そうだなあ、それを調理してくれるようなところがいいよね」
「まあ、そんな馬小屋が」
「馬小屋」
「宿と聞くとつい」
「惰性でボケるのは良くないことだよくのいちA」
「覚えておきます」
「とはいえ俺も期待していなかったと言えばウソになるから、俺も惰性でボケを期待したりつっこんだりしちゃいけないね、うん、俺も反省するよ」
「まあ忍者Aさんったら自分にも厳しい」
「ははは、そうじゃなきゃお笑いの頂点にはたどり着けないさ」
「お笑いの頂点」
「お笑いの頂点を目指すなら常に新しいボケやツッコミを生み出していかないとね」
「いつから目指していましたかしら」