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はじまりの森12
魔王と王女は無事にもとの道へ戻ったようです。
「よかった、ようやくもとの道へ戻ったみたいだ」
「そのようですね」
「ああ、ほら、もう出口の光が見えているよ」
「まあ」
「あっくのいちA、急に駆けだしたら危ないよ、森はうすぐらいんだから足元に気を付けてって言ってるそばから!」
「まあ」
「まったく気を付けてって言ったじゃないか、ところで今度はまた何につまづいたんだろうか」
「まあ、これは」
「わあ、立派なきのこだ、くのいちAがつまづいたっていうのにびくともしていない」
「なんということでしょう」
「本当だね、まさか出口でもこのきのこに出会えるとは、しかもこれはきっと食べごろの大きさだよ」
「もしかするとクマ=サンの生まれ変わりかもしれませんね」
「クマ=サンは死んでいないよ」
「クマ=サンの新しい命、おいしくいただきましょう」
「だから死んでいないよ」
「魔王さんの出汁でおいしく煮込みますからね」
「どうかお許しください王女様」
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