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はじまりの村6


 王女は食事がてら今後の予定を尋ねます。



「忍者Aさん、今後の予定はどうなってるんですの?」

「そうだね、まずはこの村の先にあるはじまりの森を抜けて、境界の山を越える道を行こうと思っているんだ」

「まあ、森に、山、今からとてもわくわくします」

「森を抜けるには一日かかるからね、今日はこの村で泊まろう」

「まあ、宿屋にということですね?とてもわくわくします」

「うん、俺もわくわくしているよ」





 魔王と王女は宿屋に泊ります。



「まあ、なんて立派な馬小屋」

「違う」

「期待されていると思ってつい」

「期待していなかったといえばうそになる」

「まあ忍者Aさんったら正直」


「ところでくのいちA、宿屋の部屋は2人で1室で構わないよね?」

「まあ」

「今更恥ずかしい仲じゃないよね、くのいちAの部屋にお泊りしたこともあるし」

「そうですね、もちろん構いませんよ」

「よかった」

「なんだかお泊り会を思い出しますね」

「そうだねえ、あれは楽しかった、…うん、楽しかったかな?」

「楽しかったですね、7つのろうそくを灯して城の七不思議をひとつ話すごとにひとつずつ消していく、そんな遊びをしました」

「遊びを」

「忍者Aさんったら7つめを消したところで悲鳴を上げて、部屋を飛び出して行ってしまわれて」

「悲鳴を」

「あわててあとを追いかけたら、ふふ、庭の噴水に頭をつっこんで足だけを出しているんですから、おかしくて」

「ちょっと記憶がない」

「それから数日間、うつろな目をしてうわごとを繰り返す忍者Aさんはなんて芸が細かいんだろうって、わたくし深く感に入りました」

「それもちょっと記憶にない」


「うふふ、本当に楽しかったですね」

「…楽しかったかな?」





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