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kill game  作者: 黒木聖広
5/6

第4話 kill game 1回戦 (1)

ここからはある程度グロいのが出てきます。

後、この話は別にそれらの行為を助長するようなものでもございません。


それではどうぞ……

「ここは………樹海?」

ステージは富士山を下ったところであったので紅夜はなんとなくそう思った。

「そう、ここは樹海。現在手入れをすることさえできないほど資金がなくなってしまったので、一言で言えば荒れた土地ですかね。」

「まんまですね。」

「ちょっ」

現在樹海は異常なほどその範囲を拡大した。数100年前まで存在したコンクリート製の道路は下からの木の圧に負け、砕けてどこかに行ってしまった。

「えー、それでは、A班の会場はこの扉の向こうです。B班はこの壁にそって右へ5キロほど先へ。C班は壁にそって左へ5キロほど先へ。他班はもう少し行ったところまで案内します。全員が準備が整い次第、こちらが一発銃声を鳴らします。それが開始の合図です。それでは、頑張ってください。健闘を祈ります。」

そう言って支配人とその他の人々は更に奥へと歩いて行った。

紅夜の目の前には高さ30メートル近くのコンクリート壁が両端が見えないほど連なっている。

紅夜は目の前にある固く閉ざされた鉄の扉を思い切り押した。なかなか開かない。8人がかりでようやく少しだけ動いた。14人がかりでようやく扉を開けることができた。

全員が中に入ると、扉は勝手に閉じた。

扉の正面には幅5メートルの道が直線に進み、それ以外は高さが5〜15メートル級の木々や、1メートルほどある草むらで覆われていた。山のようなものも見える。

「なんだこりゃ…」

と、そのように紅夜が見とれている間に、他の者は全員隠れていた。

ようやくそれに気づいた紅夜も、扉から2キロほど道を進んでその周辺の草むらに身を潜めた。

A班の会場に、静寂な時間が流れた…



隠れてから30分後、放送がなった。

「それではみなさん、用意はいいですね?間もなく開始します。」

そして、

パァァァァアン

すべての会場に銃声がこだました。

その瞬間、どこからともなく銃声がいろんな方向から聞こえた。爆発音もなっている。

紅夜の心臓の音が一段と大きくなった。いつ殺されるか分からない緊張感、恐怖感、早く人間を殺《や》ってみたいという高揚感などの様々な感情が、紅夜を襲う。

紅夜は1度、深く深呼吸をした。

(この日のためにどれだけ頑張ってきたのかなぁ)

前に言ったように、紅夜は勉強ができないため、高確率でこの殺人ゲームに参加しなければならなかった。そのため紅夜は学生時代、毎日のように独自の訓練を続けていた。

(おっ!…あれは………)

整備された道の周囲に生えている高さ1メートルほどの草むらの影から、1人の男の顔がにゅっと現れた。迷彩柄の襟が見えるほど顔が出ている。ちょうど、紅夜の向かい側だ。

「どこにいるんだ…?こぇぇ…」

恐怖心を紛《まぎ》らわすためか、言葉を口に出してしまっている。最初の異常な銃声はすでに消えているので、そのちょっとした声も、普通に聞こえた。そのようなちょっとした行動も、死にかかわっているこの世界で、その行動は明らかに自殺行為だった。

(馬鹿かな、あいつ。)

紅夜は草むらの中に身を潜め、その男の眉間に銃口の標準を合わせた。そして今、初めて人を殺すという体験に身を震わせながら、銃をしっかりと、ぶれないように構え、そして

スピュンッ

銃に似合わない音がなる。と、同時に

スビュゥ

頭を貫通したような音がなった。男は、整備された道に倒れこむように死んだ。すると、手首の方から

ピピピッ

っと、そこにいて聞こえるか聞こえないかの音がぎりぎり聞こえた。

この腕時計は参加するともらえるもの。現在時刻、自分が殺した人数、残りの人数、あと何人殺すかの人数が表示される。

紅夜の時計には、〔残り39名、あなたは1名殺した。後34名殺す必要有り〕と、表示された。

(最初の銃撃戦で一気に死んだのか…)

その時、整備された道のど真ん中を向こう側から再び1人の男が歩いてくるのが見えた。大剣【長さ:2メートル、重さ:異常】と日本刀【長さ:1〜1.5メートル、重さ:ものによる】の間の長さ【つまり1.6メートル程度】の刀を背中に納めている。その姿はまさに自信満々そのものだった。見た目30代後半の男だ。

男は先ほど紅夜が殺した男の屍《しかばね》を発見した。

「うぉー殺されてる‼︎」

こっちはさっきの男と違い、この場を楽しんでいるようにも見える。男は屍の前で止まった。撃たれたところからは、血がどんどん、噴き出すように出ている。男はそれをまじまじ見ていた。

「お、これって……バズーカ銃じゃん。」

それは死んだ男がもともと所持していたものだが、支配人の説明通り、相手の武器を盗ることもできる。バズーカ銃とは大きさはアサルトライフル程度、重さは5キロ程度。弾は放たれた後、ある程度の衝撃が加わると小爆破を起こす、兵器開発上、最大の傑作である。

「ラッキー♩」

その行動を見て、紅夜は、こいつは売買人だなと思った。ここでの売買人とは、殺人ゲーム中他人のできる限り高価そうな武器を拾い集め、ゲーム終了後それを支配人に売り、自分の好きなものを買う人のことを言う。こうする事で、できる限り安く武器を買えるのだ。

しかしながら、この男は不注意だった。今だ血がだくだく出るような、明らかにさっき死にましたと言わんばかりの証拠があるのを無視し、自分の欲に支配されるまま武器に直行してしまったのだ。

もちろん、紅夜も黙っているつもりはない。すぐさま気配を消して、音が立たないよう抜刀《ばっとう》し、背後に回り込みその首をかき切った。

ズパンッ

大量の血が吹き飛び、紅夜の顔についた。その切れた首からどんどん血が流れていく。

(うわっ…汚ねぇ…)

紅夜は血をぬぐった。本当はその強力なバズーカ銃は欲しいところだが、これ以上武器を所持してしまうと重量がかさみ、運動神経が【全国陸上大会100メートル走でトップ3に入るくらいに】鈍ってしまうので、武器は拾わず、すぐさま草陰に隠れた。


先ほどの男を殺して間もなく20分が経過しようとしていた。全く人の気配がしなくなった。紅夜はその場でずっと身を潜ましていたが、どうやら残りの人もそのような考えを持つ人のみ残ったのだろう。

(仕方ない…)

このような均衡状態が続けば色々な場面で不利になってしまう。危険は承知で、紅夜は場所を移すことにした。もちろん、草陰に隠れて。


紅夜が動き始めて10分が経過した。それでも人は見当たらない。

(……どういうことだ…?)

正直なことを言うと、紅夜は一番人が集まっている所とは逆方向に向かっていた。なので全く、人が1人としていなかったのだ。

(ちょっと覗いてみるか…)

そう思った紅夜は整備された道に少し顔を出した。

(本当にいない…?)

紅夜は再び草陰に隠れ、再び移動することにした。


紅夜が再び動き始めて20分が経過した。

(あっつい……喉乾いたな……)

そう思った紅夜は、周りに誰もいないことを確認し、側にあった木に腰掛け、小物入れから水筒を取り出し、それを飲んだ。炭酸飲料だ。

今会場は真昼間で非常に日差しが強い。また、ずっと蒸し暑い草陰に隠れていたことから、紅夜は脱水症状、または熱中症になりかけていた。

(はぁ、やっぱり炭酸はいいなぁ。)

炭酸飲料は一応熱中症予防にもなる。

その時、久しぶりに時計の音がなった。

紅夜は自分が納得するまで飲んで、小物入れにしまって、再び草陰を進んでいった。


水分補給をして再び移動してから10分。とうとう会場の壁までついてしまった紅夜は、再び元の道を引き返していた。今度は少し、早めの速度だ。

(あぁー本当にいない)

その時、突然時計の鳴りが多くなった。

ピピピッピピピッピピピッピピピッピピピッ…

(な…なんだ…?)

少し整備された道から顔を出し、覗いてみた。すると約2キロ程先に、紫色の霧が見えた。

(あ……あれはやばい‼︎風の方向的にこっちに来るぞ‼︎)

紅夜は紫色の霧とは真逆の方向に、できるだけ早く、できるだけ静かに草陰を走った。

この紫色の霧の正体は毒。政府や支配人が起こしたもの、ではなく、初心者がよくする誤った使い方によって起こるものだ。

それは紅夜も買っているビンの1つの毒ビン。紫色の液体だ。これが人の体内に入るとまず全身の痛み、痺れ、吐き気、激しい腹痛、呼吸困難を引き起こし、約3分程苦しみ続けやがて死ぬというような代物である。

この毒ビンにある液体は、直射日光に当ててしまうと蒸発し、紫色の霧、すなわち毒の霧を発生させる。この液体は気体になるとかなり膨張するため、蒸発してしまえば使用者はもちろん、その周りの人間もその影響を受ける。

弾に液体を塗り、日陰で乾かすことで実用性のあるものになる【直射日光を受けても大丈夫】になるのだが、早く乾かそうと、説明書を読まず直射日光に当ててしまった結果がこれである。

さらにこの毒は状態によって性質が変わってくる。液体の場合は前記の通りだが、気体の場合、1呼吸で呼吸困難、2呼吸で死にいたる、言わば即効性の毒となる。【ただし、10分経つと自然と浄化され無害となる。】そのため、36名だったのが【時計に気付かず、いつの間にか何人か死んでることもある】一気に22名になってしまった。紅夜が見たところ、半径1キロの範囲は確実に霧が包み込んでいた。

(あ、危なかった…)

どうでしたでしょうか‼︎

多少のキャラ崩壊は許してください。紅夜くんはそういうやつなので……

そういえばずっと投稿してませんでしたすみません。

次回は紅夜くん視点ではなく、原鎚さん視点です。よろしくお願いします……

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