表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双葉市  作者: 山本吉矢
87/88

第9章 7話

私達は書類を漁る。

彼女が本当は何をしたかったのか。

異世界の門を開けるというのも、とんでもない事ですが。

わざわざライバル会社の人達を爆死させるなんて、相当とんでもない事。

そこまでしなくてはいけない訳とは?

「林道さん、どうやらこれ以上調べても無駄のようだ」

え?

「どういう事です?」

「単に青山の邪魔になるからのようだ。僕達が青山と戦った時に気になって調べてみたんだが」

そう言って山本さんが、書類を取り出す。

なるほど。

確かに、これまで会社の運営に邪魔になりそうなところを潰したのは今回が初めてではない。

何度も同じような事をしていたみたい。

「単に邪魔なだけで会社ごと蒸発させた?」

なんて事。

許せない。

でもその当の本人はすでに死んでいる。

結局彼ら達はこの門を作る為の資金稼ぎをしていたって訳ね。

「たまたま妖魔界に繋がったからいいけど、もし凶暴な生き物がいるような世界に繋がっていたらどうなっていた事か」

「それはありえません」

私はハッキリと言った。

「どういう事?」

美喜子さんが言う。

「あの場にキッドさんがいましたから」

「俺?」

そう。

「知らないんですか?あなたは運を引き寄せる能力を持っているんです。まさにギャンブルを生業にしているあなたにはうってつけの能力」

恐らく知らず知らずのうちに使っていたんでしょう。

「運を引き寄せるだって?家族があんな目に合ったのに!?」

「おそらく、それがきっかけでしょう。美喜子さん達も原子力事故に巻き込まれるという事件で能力を身につけましたが、元々人間には能力を持っているものなんです。ただし、それが発動するにはそれなりの事を体験しないといけないのですが」

それを簡単にさせたのがトトの書であり、オロチ・システムでもあった。

「人間には元々能力を持っている?」

「ええ。誰もが存在的に持っているんです。ただし普通はそれが発動する事はありません」

これはおそらく、神々達のせいかもしれない。

ワルキュリア様は神と戦う為に共に戦える人が欲しかった。

その為の能力者達。

しかし神と戦うというのはそう簡単な事じゃない。

その為の試練という事かしら。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ