第8章 9話
「お前ら全員殺す!」
これで私達も、ここから逃げる事は出来なくなった。
お互い背水の陣。
どちらか勝つにしろ、決着がつく事になる。
まずは。
「葛葉!」
葛葉を行かせる。
動きを止めて貰うために。
「いいの?」
「大丈夫です」
先ほどの機械に触れたから分かる。
やはり、あれは電力で動いていた。
となると、何処から電力が来ていたのかが問題。
でも、それは簡単な所にあったと見るべき。
つまり。
霧島には少なくとも電気を発生する能力がある。
その能力の電気を電源として動いていた。
となると。
その電気の力を警戒する必要がある。
それの力に対抗出来るのに一番適しているのは葛葉。
葛葉は雷の力を持っている。
それはつまり電力と同じ。
霧島の電力に対抗出来るのは葛葉しかいない。
「まずはお前か!」
大丈夫。
霧島が拳をふるう。
それを葛葉は余裕で避ける。
「てぇい!」
お返しに葛葉の右拳が、霧島の顔に命中する。
「馬鹿め!」
やはり!
バチバチという音と共に電気を放電する。
「これで一人感電死だな」
だが、そうはならない。
「甘いよ!」
葛葉が蹴りを放つ!
「なに!?」
「私も同じ力持ってるからね。効く訳ないじゃん」
当然の事。
やはり、あれは警戒すべき力でしたわね。