第6章 7話
「さぁて。こういう奴には容赦無くいくわよ。
美喜子お姉ちゃんが手袋をはめる。
あれは美喜子お姉ちゃん専用のアーティファクト・ウェポン。
神々が作った武器の一つ。
アーティファクトと違うのは、武器のために作られた事。
あれだって見た目は普通の格闘用の手を保護する為のオープンフィンガーグローブのように見える。
けど、鋼鉄よりも丈夫なのに布よりもしなやかに手を動かす事が出来る。
「死ねィ!」
赤羽が突っ込んで来る!
「ふん!」
それを軽々と空中に舞い上げる。
機械の部品の破片が飛び散る。
そして、もの凄い勢いで地面に叩きつけられた。
かなり高い所から落ちた衝撃が凄い。
「ぐッ・・・」
「機械の体使ってる割にはたいした事無いわね」
「そうカな?」
え?
突然、近くに止まっていた車に体をぶつける。
どういう事?
「なに!?」
うわっ。
その車がどんどん解体され、違う部品へと姿を変える。
それは大砲のような形へと変化した。
何あれ!?
「分かルか?私ハ機械を自由に操れル。だがそれハ、単に自動操縦出来ルという事デはない!」
あんな事まで出来ちゃうの?
「弾ハ無制限だ」
もの凄い爆音と共に、弾が発射された。
「くっ!」
避ける。
すると。
その弾は地面に当たり爆発をする。
たぶん、触れただけで爆発するんだわ。
「面白イだろ?これも憎い黒瀬ヲ生かしテおいたオ陰」
そんな。
もしあれがこっちの診療所に向けられたら。
私しか守る人がいないじゃない。