表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双葉市  作者: 山本吉矢
40/88

第4章 11話

後藤彩菜。

まだまだ開花したばかりのアイドル。

デビューしていきなり人気が出るほど、この世界は甘くない。

それでも努力して、やっと人気が出始めた。

そんな彼女が都心でも無い双葉市にいるのは。

元々がご当地アイドルをしていたというのもあるが。

最近人気が出始めたのにアオヤマのCMを担当したというのもある。

なんだかんだ言ってCMの効果は大きい。

その双葉市の活性化の為に、彼女はこの地を中心に活動をする事を決めた。

だが。

実はそれは罠だという事に彼女は気づいていない。

単に彼女は能力者であり、アーティファクトに選ばれただけの存在でしかない。

そして彼女の活動の拠点はアオヤマの前に決定された。

単に邪魔者を排除するための便利な道具としか思われていないのに。

しかし彼女にはそれが見えてなかった。

CMによる知名度の貢献。

そしてこの場を活動の拠点とした事で、芸能活動の為の資金援助もしてくれた。

まさに恩人としか映っていない。

だからこそ、単にファンを増やしてくれという言葉をそのまま受け取った。

しかし。

それはアーティファクトを渡された時点で変化した。

正確には、その変化は彼女には気づいていないのだが。

アーティファクトの副作用により、彼女は注目をもっと欲するようになった。

そして。

注目しない相手には勝負を持ち掛け、負けたら自分の物にしようとも考えるようになった。

実はアーティファクトに選ばれた存在だと勘違いをしていたのだった。

無理矢理与えられた結果。

効力は暴走を始めた。

それがアーティファクトの欠点。

やがて彼女はアーティファクトに支配され。

どんどんと取り込むようになっていった。

だが、彼らにとってはどっちでも良かった。

邪魔者さえ排除出来ればいいだけの存在なのだから。

そして今もまた、キッドの魂を奪った。

天秤により公平な心を奪い去ったのだった。

これが彼女の持つアーティファクトの威力。

しかし、今やその力に魅入られて暴走するだけの存在。

アーティファクトの空間を解除する。

「どうも次は私たちの番みたいね」

そこに立っていたのは林道葛葉、黒野司、そして青木美姫の三人だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ