表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双葉市  作者: 山本吉矢
38/88

第4章 9話

青い空間に閉じ込められたキッド。

ここから出るには目の前のアイドルに勝たないといけない。

「なんでもいいのか?」

「ええ。ゲームであればなんでも」

「それじゃあ、勝負はポーカーにする!チップ20枚を無くした方が負けだ!」

当然、ここではキッド有利のゲームを選択する。

「いいわ」

「それと!勝負にはこのカードを使用する」

キッドの懐からトランプケースのような物が出てきた。

「見て分かるか?これには封がしてある。つまり工場から出荷されてから開けられてない物だ」

きっちりとシールが張られてある。

「イカサマ防止だ。これぐらいさせてもらう」

これらの行為は本場のカジノでも採用されてる行為。

開封済みを使うと偏ったカードを混入させる事や、目印等も付けられる恐れもある。

「いいわよ。私にはイカサマなんて必要ないもの」

だが、堂々と引き受ける。

イカサマは必要ない。

はたして本当なのか。

「ふふっ。その目は疑ってるみたいね。でも私にイカサマなんて必要ないの。みんな自滅していくんだから」

「自滅?」

自ら提案したルールで自滅というのも変な話だ。

いや、一人や二人ぐらいなら分かる。

この口ぶりからすると、相当な数が自滅でやられてる事になる。

そんなものなのか?

「いい?私に勝つ方法はただ一つ。正々堂々と戦って勝つ事。運もいるけど、イカサマとか卑怯な手では無理なの」

「無理?」

「ええ。無理よ。だから止めておきなさい」

だがキッドはそんな忠告は聞きいれていなかった。

いざとなればイカサマをする気は満々である。

勝負というのは勝てばいい。

勝つか負けるかという場ではイカサマだの卑怯な手だのは良く行われる。

それが勝負中に明らかになることで初めてイカサマと言われる。

それが勝負の世界。

キッドはそんな事は百も承知。

相手からの忠告も素直に受け止めるべきではない。

「それじゃあ、はじめましょうか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ