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Heads or Tails   作者: i-pod男
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Phase 04: 密猟者の鼓動(ハンターズ・ビート)

はい、お待たせしました、第四話です。アンケート投稿から二日、まだ何も来ておりませんがお便り、お待ちしております。では、どうぞ。

「はあ・・・・やっぱりだるいな・・・・シュン、替われ。」


(イエーイ!やったやったー!)


シュンが総一と人格を入れ替えた。と言うのも、運動神経は四人(?)の中では最も高いのだ。そして現在は何故か曲芸が課題となっている。ジャグリングや玉乗り、ダブルダッチ、器械体操をやっていたり、やろうとしても今一つ出来ず悪戦苦闘していたりと、様々だ。


「いっけーーー!!!」


シュンはと言うと・・・・超高度な技を幾つも組み合わせたブレイクダンスを始めた。重力も人体力学もどこか無視しているとしか言えない様な動きばかりだ。当然これは注目を集める。何時しか教師までこれに魅入ってしまい、更にはほぼ全員の生徒が自分のやっていた事を放棄して観客(野次馬とも言う)に加わった。


(おい、シュン!やり過ぎだ。一旦止まれ。頭がぐらぐらする。いつまでも逆立ちしたままでいるな。頭に血が上るぞ!)


(目が・・・・回る・・・)


(えーー、やだー!)


(シュン、やめろ。)


ミカドとコウイチに文句を言われて反発していたが、総一が一言辞める様に言うと、掌を返す様に従った。


(ちぇー・・・)


(おい、総一!何でコイツはお前の言う事しか聞かない訳?)


(俺が主人格オリジナルだからだ。お前らだってお互いの言う事を聞くか?)


(確かにねーー!)


もて囃されている間、四人の脳内会議が開かれていた。


(忘れるなよ?人格が入れ替わっている間、極力喋るな。お前らは俺に比べて完全に口調が違う。)









「さてと・・・・良さそうなのは・・・・おー、いたいた・・・・こう言うのは、裏表の差が激しいですな。」


白いコートの男が電柱の上で一戸建ての二階の部屋を見ていた。そこには・・・・・奇妙を通り越して異常としか言えない様な光景があった。壁の一角には一人の生徒の写真と言う写真が貼り付けられている。本人が見たら卒倒するか全力で逃げ出すだろう。


「ふふふふふ・・・・・・君は、僕の・・・僕だけの物だ・・・・!」


「では、失礼して。」


男は窓をすり抜けて音も無くその部屋の持ち主である学生の後頭部に鍵を差し込み、再び姿を消した。


「誰にも、ダレにも渡サなイヨ・・・真里亞ちゃん・・・・」


不気味に歪んだその顔は、とても人間の物とは思えなかった。


「さてさて、絶望を振り撒くのを、君は阻止出来るかな?楔と言うのは一度打ち込まれると簡単には抜けない物なのだよ。」






そして放課後・・・・


『総一、出たわよ。エリアC ポイント753。座標はもう送ったわ。』


「了解、直ぐに向かう。近くに人は?」


『今の所問題は無い・・・あ・・・・ヤバイわ!』


「どうした?」


急に気色ばんだ珠理の声を聞いて総一も表情が険しくなり、ボードのスピードを上げた。


『ここ、通学路じゃないけど、一部の生徒の帰宅ルートになってるわ!』


「確かに、ヤバいな。分かった、直ぐに向かう。」


『ボード、見られるんじゃないわよ?』


「分かったよ。」


目的地周辺に到着すると、ボードを適当な所で止めてオートパイロットに切り替えた。


「どうだ、珠理?」


『近いわ。』


突然背中に衝撃が走り、前のめりに吹き飛ばされた。肺の中の酸素が一気に抜け、咽せる。


「フェイ、ズコマ、ンド!」


『PHAZE COMMAND, START UP』


苦し紛れに掌紋認証を行い、コードを入力してフェイズバックラーの左側にフェイズコマンダーを差し込む。


「フェイズアロー!」


『PHAZE ARROW, READY』


後ろから来た襲撃者を攻撃した。


「アオオオオオオオオン!」


吠える狼が飛びかかって来た。不意を突かれてマウントを取られてしまうが、巴投げの要領で投げ飛ばした。


「狼か・・・・・(カウンターの一撃必殺で決める!)」


「フェイズシフト、ナイト!」


『KNIGHT PERSONA, SHIFT COMPLETE』


「フェイズ、ディバイダー・・・」


『PHAZE DIVIDER, READY』


左腰の球体、『ドライブホイール』を回転させた。


『PHAZE OVERDRIVE』


「デッドナイト・クラッシュ!」


エネルギーが刀身にチャージされ、それを思い切り地面に叩き付けた。巨大なエネルギーの奔流が地面を抉りながらデスペア・ウルフに迫って行く。


「アオオオオオオーーーーーンン!」


直撃したかに見えた。が・・・


「・・・・・外した・・・・」


振り返ると、いつの間にか屋根の上にいるデスペア・ウルフがいた。素早い動きで逃げ出そうとするが、


「逃がさない・・・」


待機させていたボードが突撃、デスペア・ウルフを再びフェイズKPの足元に吹き飛ばした。


「今度こそ・・・・!」


『BOOST ARMS』


「くたばれ・・・・!」


再びドライブホイールを回転させると、再びエネルギーがフェイズディバイダーと新たに出現したナイトカリバーに蓄積されて行く。


「レギオン・スタッブ!」


両手に構えた剣で鋭い刺突攻撃を何度も何度も繰り出した。そして、デスペア・ウルフと共に、リバース・キーも破壊される。フェイズコマンダーを外すと、右腕に嵌め直し、元の姿に戻った。


「あー、くそったれ・・・・」


「どうかしたの?」


「あ?」


振り向くと、そこには真里亞の姿があった。そしてその隣には・・・・


「あ、お前・・・!」


「ああ、誰かと思えば俺に不当な職質をして来て、プライバシーを侵害しようとして、尚且つ俺の腕を強引に掴んだ警察官じゃないか。痕がまだ残ってるぞ?」


袖をまくり上げてそれを見せた。消えかけてはいるが、確かにハッキリと握った痕が残っている。


「コイツ・・・・・!」


「お兄ちゃん、本当なの?」


再び総一に掴み掛かろうとした所で妹にジト目で見られ、翡葉は素直に頷くしか無かった。


「ああ、まあ、な・・・・」


「ごめんなさい、お兄ちゃん昔から気が短くて・・・」


「まあ、以後気をつける事だ。それより、最近話題になってるだろう?あの変な化け物の事が。今度は脱獄囚からも現れたってな。」


「何でそれを・・・?」


「ああ、偶然現場に居合わせてな。アンタの妹にもばったりと会った訳だ。迎えに来る筈の兄が来ないから心配になったと。」


相変わらず何を考えているか分からない表情を向けると、歩き去った。


「おい、待て。ここで何してた?」


「お兄ちゃん!」


妹の怒声を聞いて翡葉はあっという間に畏縮した。


「いい加減にして!」


ある程度距離を離した所で、総一はボードを呼び出し、本部に戻って行った。だが、二つつ失念している。一つは、白いコートの男がそれを見ていたと言う事、そして再び新たな鍵を先程の青年に差し込んだと言う事だ。

はい、シュンは電車ライダーのリュウタロスっぽいキャラです。個人的にはあの踊りながらの格闘戦が好きなので。当然武器は違いますけど。


質問、コメント、お待ちしております。それでは。

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