雨の教室
僕は今日も、周りに合わせて笑っている。
窓の外では雨が降っていて、グラウンドの白線が少しにじんで見えた。教室の中はいつも通り騒がしくて、そのことを気にしている人はたぶんいない。
みんなが笑った少し後に、同じ形を真似する。それが一番目立たない方法だと、いつの間にか覚えてしまった。
先生の声が教室の前の方で響いている。黒板にチョークが当たる音を聞きながら、僕は適当にノートを取るふりをする。
——いつから、こんなふうに笑うようになったんだっけ。
ふとそんなことを思って、すぐにやめた。考えたところで、何かが変わるわけでもない。
昔の僕は、誰にでも優しくできる人間だと思っていた。
困っている人を見ると放っておけなくて、頼まれてもいないのに手を伸ばしていた。
今思えば、少しだけ恥ずかしい。何かを分かった気になっていただけだ。
雨は帰る頃には小降りになっていた。
濡れたアスファルトに映る街灯を避けながら歩いていると、今日も特に何もなかったなと思う。
何も起きないのは平和なことのはずなのに、どうしてか少しだけ息が詰まる。
家に帰って、濡れた制服を脱いで、スマホをいじって、気づけば夜になる。
明日も同じ一日が来るんだろうな、と考えながら目覚ましをセットした。
いつになったら、この感じから抜け出せるんだろう。
目が覚めたとき、体がやけに重かった。
熱っぽい気がして額に手を当てると、いつもより少しだけ熱い。
学校、どうしよう。
行けない理由ができたことに、少しだけ安心している自分に気づいて、天井を見つめた。
とりあえず明日の夜9時頃に第二話投稿予定です
まだよくわからないことも多くモチベーションにもなると思うのでよければ反応などお願いします




