番外Ⅱ『用語集』
・第1章までに登場した各用語の説明になります。
資料としてお楽しみいただければ幸いでございます。
・後書き欄にて地図を再掲しておきました。
◇魔力 【能力】
・惑星内で循環するエネルギーの総称。惑星の息吹。
大気中、地中、海中などで生成され、それぞれの環境で棲息する生き物は
呼吸とともに体内にこのチカラを取り込んでいく。
鉱物資源などの物質の場合は、濃密な魔力に長時間触れ続けることで
分子構造の隙間に魔力を蓄えて物質としての在り方を変質させることがある。
・魔法や魔術といった技術を行使する際に、動力源として活用されている。
◇精霊 【能力】【種族】
・超高密度の魔力塊が意思を宿した惑星の眷属。
途方もない歳月の経過にともなって地域ごとに独自の派生を拡げていき
現代では膨大な種類の精霊が地上世界に根付いている。
・絶大な力を蓄えた一部の精霊達は、畏怖を込めて大精霊と呼ばれている。
・遥か太古の時代に、その大半を斬獲され尽くした神々という存在達も
広義の意味ではこの精霊と同じ区分に該当する。
しかし時代の流れとともにアップデートを繰り返した地上世界に於いては
仮に当時の神々が生き残っていたとしても、現代の基準で査定するならば
末端の精霊にすら見劣りする存在へと成り果てている。
◇『負界』 【能力】【現象】
・惑星内の奥深くに体積する負のエネルギーの塊。惑星のエントロピー。
紫紺色の瘴気と成って時折 地上世界へと噴出する。
土地や生物に触れると問答無用で汚染する災厄と化し、場合によっては
土地や生物そのものに著しい変化が生じることもある。
・この『負界』による汚染を如何にして凌ぐのかが"主"に架せられた責務であり
統治能力の高い"主"ほど『負界』に対する処方を心得ている。
・ラナリキリュート大陸の"主"は非常に優秀であるために
大陸に住む者達は滅多に『負界』に侵されることはなかった。
◇『灰礬呪』 【能力】【現象】
・"闇の魔導師"ツェルナー・ウェルゲネスが編み出した大呪詛。
生物の肉体を、濁った翡翠の如き結晶物へと変質させる効果を持つ。
・結晶化した肉体には魔力と魂による干渉ができなくなる性質を持ち、
全身が結晶化すると精神のみが永遠に稼働する歪な結晶生物へと成り果てる。
しかし、裏を返せば永遠の生命を疑似的に獲得するに等しい状態とも云えるだろう。
・幸いにも自然環境下で感染者から罹患する可能性は極めて低く、
長時間に渡って触れ続けない限りは犠牲者が増え続けることはない。
ただし『負界』に対して強い反響作用があり、『負界』に汚染された者には
ほぼ確定的に罹患する性質が確認されている。
◇魔法 【能力】
・地上世界に存在する精霊に、魔力と祈りを捧げることにより
様々な現象を引き起こしてもらう技法。或いは祈祷。
・魔法の行使には精霊の存在を知覚して交信することが大前提。
先天的な資質である精霊の"声"を聞くことが出来るヒトは限られている。
・交信する精霊によって捧げるべき魔力の量は一律で決まっており
あとは唄い挙げる詠唱句によって、精霊達が数種類の魔法を使い分けてくれる。
・魔術とは異なり魔法を行使する際には、他の全ての行動を中断して
詠唱のみに専念しなければ精霊の機嫌を損ねてしまうために、隙だらけとなる。
なおノイシュリーベのように精霊の姿を視認し、直接的に交流できる者ならば
特例的に詠唱しながら移動や攻撃、防御といった行動を採ることが可能。
・魔法を扱う者のことを魔法使いと呼ぶ。
・魔法の中でも極めて高度な技法のことを大魔法と呼ぶ。
◇魔術 【能力】
・発信した詠唱句や、敷設した魔術陣に魔力を注ぐことにより
様々な現象を計画的に引き起こす技術。
詠唱句にしろ魔術陣にしろ、魔力を注げるタイミングは限られており
それぞれ実施した直後が最も効率良く術式効果を展開できるとされる。
故に物質に魔術を刻印して任意のタイミングで起動する魔具術は、
どうしても魔術よりも効力が劣るとされている。
・詠唱句や魔術陣を丁寧に行使すればするほど、効力が向上する。
・現代に於いてアップデートされたヒトに対しては
無詠唱で簡易的に発動させた魔術では、ほとんど有効打は見込めない。
・魔法とは異なり、後天的な学習を経て誰でも習得することが可能。
ただし習得速度には個人差があり、また習得できたとしても
魔力量が足りていなければ高度な魔術を発動することはできない。
また術者の魔力量によっては同じ術式であったとしても、
発動する効力に大きな差が生じることもあるだろう。
・訓練次第では他の行動を採りながら行使することが可能。
一部の武芸者の流派の中には、型の中に魔力操作を組み込む過程を取り入れ
斬撃や殴打とともに術式効果を発動させる技を会得している者もいる。
こういった技も、広義の意味では魔術に分類されてる。
・魔術を扱う者のことを魔術師と呼ぶ。
・魔術の中でも極めて高度な術式のことを大魔術と呼ぶ。
・術者個人が独力で編み上げた、その当人しか扱うことのできない魔術のことを
独自魔術と呼び、称賛の対象とされている。
◇魔具術 【能力】
・魔術から発展した技術。術式を刻印した物質を魔具と呼び、
これに魔力を注ぐことで、魔術と同等の効果を発現する。
魔術陣は精々、維持できるのが数分間であったり魔力を乗せるタイミングが
限られていることに対し、魔具は物質として損壊しない限りは半永久的に
再利用が可能である。
・ただし発現できる魔術効果は、純粋な魔術には及ばず
基本的には魔術の劣化版として認識されている。
・魔具術を扱う者、もしくは魔具を制作する者のことを魔具術士と呼ぶ。
◇錬金術 【能力】
・魔術や魔具術とは異なり、魔力を殆ど用いずに物質や現象を探求する学問。
魔力を用いるとすれば、精々は分析や分量、解析が主となる。
・遥か太古の時代ではアルケミーと呼ばれ、現代とはまた違った様式であったが
アルダイン魔導帝国が滅亡してしまい、ラナリキリュート大陸の学究では
『アル』の概念が亡失してしまったがために錬金術の在り方も変質していった。
・素材や基礎技術の分野で強い影響力を与えている。
・錬金術を扱う者のことを錬金術師と呼ぶ。
◇魔奏 【能力】
・魔法の亜種。楽器の演奏に魔力を乗せることで精霊への祈りの代替とし、
様々な現象を引き起こしてもらう技法。
・中には魔法を唄いながら、魔奏を披露する器用な者も存在する。
◇治癒術 【能力】
・治癒魔法、治癒魔術または魔具を用いて治療するなど
何かしらの技法や技術を用いて治療する行為全般を指す。
◇古代魔法 【能力】
・現在は喪われし大昔の詠唱句。
精霊へ捧げる祈りの在り方や、考え方 自体が現代とは大きく異なる。
・量子に干渉して宇宙規模の超常現象を引き起こす。
・海底都市ハルモレシアなどの極一部の隔離された地域のみで継承されていたが
それもまた長い年月の中で、少しずつ劣化していった。
◇魔眼 【能力】
・瞳に魔力を蓄え、何等かの術式を稼働させる特殊な性質の総称。
魔眼によって効力は多種多様であり、日常生活に役立つものから
戦術的価値の高いものまで幅広く存在する。
・後天的に発現することはないが、移植手術などで疑似的に入手することは可能。
◇妖精眼 【能力】
・エルフやダークエルフなどの精霊に近しい種族の間で極々稀に発現する性質。
魔力の流れや術式そのものを看破する効力があり、精霊そのものを目視できる。
・訓練次第では精霊眼の効力の有無を任意で切り替えることが可能。
・三段階の位階に別れており、瞳に浮かび上がる光輪の数によって判別される。
一輪、二重輪、三重輪と別れており、輪の数が多いほど制度が上がる。
また両目に精霊眼を宿していれば、より複雑な魔力の解析が可能となる。
・魔眼とは異なり精霊と深く関わる能力なので、移植手術による譲渡は不可能。
◇過剰吶喊槍
・本作の主人公の一人、ノイシュリーベの必殺技。
・『白夜の甲冑』の全ての噴射口を後方に集約させた上で、
豪風を噴射させることにより爆発的な加速力を以て敵に突撃する。
・突撃して斧槍による斬撃や刺突を繰り出して大ダメージを与え、
更に自身が纏っていた豪風を傷口に注ぎ込んで大爆風を引き起こさせることで
敵の肉体を内側から破壊する傑戦奥義。
◇過剰積層陣
・本作の主人公の一人、サダューインの必殺技。
・魔術に於ける基礎技術である術式強化のための魔術陣を70枚以上展開し
それぞれを数珠繋ぎに連結させることで攻城砲の如き様相を呈す。
・連結された魔術陣を一つ潜る度に術式効果が1割から2割ほど上昇し、
全ての魔術陣を潜り抜けると低位の魔術ですら戦術級の大魔術へと変貌する。
最弱が、最強へと至る たった一つの御伽噺。
・精緻な魔力操作と術式理解、そして膨大な手数を熟す指が必要なため
博識な上で"樹腕"を備えるサダューインにしか実現し得ない傑戦奥義。
◇魔具 【道具】
・物質に魔術を刻印した代物。魔術、魔具術の触媒のことを指す場合もある。
日常生活で役立つ便利な道具から、戦闘行為で用いられる兵器まで幅広い。
◇魔晶材 【道具】
・魔力を含有した何かしらの物質。もしくは魔力によって変質した代物。
魔具や錬金術の素材として用いられる。
◇魔鋼材 【道具】
・鋼材に魔力を付与して強化された素材。
または一部の魔晶材のことを指す場合もある。
◇複層魔鋼材 【道具】
・複雑な術式が刻印された人工素材。
軍事大国マッキリーが秘匿する大陸最高峰の技術の総称。
◇"生きた金属" 【道具】
・軍事大国マッキリーで伝統的に製造されている複層魔鋼材の一種。
金属自体が疑似的な意思を持っており、所持者の精神と同調することで
まるで生体の一部であるかのように変質・稼働する。
・本編中ではサダューインの持つ魔具杖の先端部として登場している他、
クロッカスやレギの所持する誓剣オートクレィルの素材にもなっている。
◇幻創記章 【道具】【称号】
・各国の大領主達が発効している名誉の勲章。
・各地を放浪する冒険者、傭兵、旅人、旅芸人、商人といった者達の中で
多大な功績を挙げた者に向けて栄誉とともに贈られる。
・この勲章を保持していれば、それだけで一目置かれる存在となり
斡旋される仕事や待遇なども、より良いものとなっていく。
また他国に渡航する際には大いに役に立つ。
・高位の冒険者の中には、この勲章を複数所持する者も存在するという。
◇霊滓綺装 【道具】
・遥か太古の時代に地上世界を制圧しようとした『機族』に抗うために
創造された決戦兵器の総称。剣、槍、刀など形状は様々。
・霊滓という、魔力とは異なる不可思議な粒子を操る機能を有する。
・いわゆる伝説の武器枠であり、対『機族』戦以外に於いても
一振りでも所持していれば単騎で戦況を覆す可能性を秘めている。
ただし所持者への負荷も莫大なものであり、特に霊滓を起動させた場合は
適正の低い者であれば瞬時に己の肉体と魂の損壊を被ることになる。
・アルビトラの持つ『霊刀アガネソーラ』などが該当する。
◇ウェポン 【道具】
・ラナリキリュート大陸の隣、"燦熔の庭園"と呼ばれる大陸群にて創造された
対『界獣』用兵器。或いは疑似霊滓綺装。
遥か太古の時代に創造された霊滓綺装の構造を元にして現代の魔具技術を
発展させた技術が用いられている。
・幾つかの型が存在し、所持者の適正や得手不得手に応じてカスタマイズする。
基本的にはワンオフの逸品となるが、国家によっては訓練次第では誰でも扱える
量産型ウェポンとも呼ぶべき共通兵器を採用している。
・本編中では"燦熔の庭園"と頻繁に行き来している
冒険者バランガロンの主武装として登場している。
◇群青の姫君と翳の英雄 【道具】
・遥か太古の時代に綴られた御伽噺が記された書物。
海底都市ハルモレシアの図書館にて収蔵されていた。
・お城の中で何不自由ない暮らしを与えられながらも、
何一つとして自由にできるものがない"群青"と呼ばれたお姫様が
戦いに敗れて大怪我を負った一人の英雄と出会う物語……。
・幼きころのラキリエルはこの本を繰り返し読むうちに
物語に登場する群青の姫君と己を強く重ね、翳の英雄の登場を待ち焦がれた。
◇"主" 【人物】【称号】【役職】
・大陸を管轄する者
・各大陸にはそれぞれ一柱の"主"が在籍し、太古の時代に於ける
神々を圧倒的に凌駕する権能を用いて秩序を構築している。
故に大陸によっては信仰の対象と成り得る場合もある。
"主"の権能の一端により、その大陸に棲息するヒトは、
永遠の生命力や、不死の肉体、長距離の空間転移や飛行技能、
異世界との相互干渉などを封じられている。
※物理的な翼で飛行できる者や、断続的に魔力を放出して飛翔することは可能
・"主"同士の交流はほとんど無く、誰が最も大陸を発展させるか、
理想的な秩序を構築できるのかを競っている。
・その大陸で生まれ育った者の中から多大な功績を挙げた者が
次代の"主"として抜擢され、代替わりを果たすこともある。
・ラナリキリュート大陸の現在の"主"は地上世界全土の中でも
最長の勤続年数を誇り、約5000年以上前に就任を果たした。
◇"魔導師" 【称号】【役職】
・魔法、魔術、錬金術を高次元で修めた上で、
救国に値する功績を挙げた者に与えられる大変に名誉な称号。
・元々はアルダイン魔導帝国で用いられていた制度であったが、長い年月を経て
現在ではラナリキリュート大陸中で共通の制度として浸透している。
・自国にどれだけの数の"魔導師"を保有しているのかが国力を査定する上での
評価基準の一つと成り得るほど政治的利用価値も高い。
◇"闇の魔導師" 【称号】
・"魔導師"が名誉な称号だとすれば、その反転とも呼ぶべき忌むべき称号。
元々はアルダイン魔導帝国を滅亡に追いやった"魔導師"ツェルナーに由来し、
歴史に名を刻む悪逆の王に相当する存在に与えられるようになった。
・大陸が発展する中で必ず登場する英雄と対になる者。
◇ラナリキリュート大陸 【土地】
・"豊穣の大陸"とも呼ばれる多様な環境や国々を内包する優れた大陸。
常世に六つ存在する大陸の中で最も豊かで安定している。
・隣の大陸である"燦熔の庭園"とは限定的な交流こそあるものの
基本的にはお互いに警戒し合っているという。
◇ラナリア皇国 【土地】【組織】
・大陸南部の諸島群に端を発する海洋国家。
皇都リズウェンシアを中枢としている。
・約100年前は、現在のラナリア皇国領を有する諸島だけの小さな国であったが
当時のラナリア王バランガル・ホルガが起こした侵略戦争で快勝を続け、
瞬く間に各国を併呑して北進を推し進めた末に王国から皇国へと変遷した。
・現在はバランガル王の死去にともない、侵略の勢いは衰えており
併呑した領土の健司と富国強兵に務めている。
◇キーリメルベス連邦 【土地】【組織】
・北進を続けていたラナリア皇国に危機感を募らせた大陸北部の諸国家の連帯。
キーリメルベス大山脈に由来し、この大山脈を天然の防衛線としている。
・厳しい山間部や極寒の大地に根差す小国、大小様々な都市国家が加盟している。
・元々は食糧不足にともなう互助目的で成立した連帯が下地となっており
最も高い軍事力を誇るマッキリー連合国が調停役を担っている。
◇デルク同盟 【土地】【組織】
・大陸中央東部で広く浸透しているコーデリオ教を国教とする国々の連帯で
古来より栄えてきた4つの強国が主軸となっている。
主にデルシアスタ王国、エスブルト共和国、ロンデルバルク王国、
キアラン公国が該当する。
・加盟国には表向きは国同士の序列は無いとされているが、
他のコーデリオ教を国教とする国家に対して強硬な姿勢を採ることが多い。
◇アルダイン魔導帝国 【土地】【組織】
・約5000年前に大陸南東部で栄えていた非常に高度な技術を文明。
謎の大呪詛の蔓延によって瞬く間に滅亡したという。
◇"主"の直轄領 【土地】
・"主"が直接的に管理する不可侵領域。
直轄領を持つかどうかは、それぞれの大陸の"主"によって異なる。
◇グレミィル半島 【土地】
・本作の舞台であり『大戦期』を経てラナリア皇国に併呑された属領の一つ。
元々はイングレス王国の一地方に過ぎなかった。
・多種多様な亜人種と純人種が混在し、『大戦期』以前は互いの生活圏を隔てて
相争うだけの関係であったが、英雄ベルナルド達の尽力によって
現在では徐々に共存共栄の道を歩み始めている。
とはいえ古来より続く憎しみの連鎖の痕跡は完全には払拭されておらず
各地には火種が燻っている。
・十の地方に別れており、グラニアム地方の城塞都市ヴィートボルグが
半島の政治の中枢となる首府として機能している。
◇グラナーシュ大森林 【土地】
・グレミィル半島の北部に拡がる大陸屈指の森林地帯。
亜人種達の領域であり『大森界』という通称で呼ばれることもある。
・五つの地方が存在し、それぞれで氏族社会を形成している。
・ノイシュリーベとサダューインの母親であるダュアンジーヌもまた
この五つの地方の一つであるメルテリア地方に棲むフィグリス家の出身。
◇イングレス王国 【土地】【組織】
・"騎士の国"と呼ばれた、大陸中央部を席巻していた屈指の大国。
25年前の『大戦期』にてラナリア皇国との激闘を繰り広げた末に敗北し
領土を南北に分割させられた上で南イングレスはラナリア皇国へと併呑された。
・ラナリア皇国の属領と化した南イングレス領の首府は角都グリーヴァスロ。
・北イングレスは中立国家として現存し、首都ゲヘンナムも健在ではあるが
一部の地方は王国に見切りを付けて離反し、デルク同盟に迎合してしまった。
デルク同盟と迎合した地方は、新たに東イングレスと名乗っている。
◇コーデリオ教 【組織】
・"主"を信奉する宗教組織。
大陸中央東部の古都、ラナンコードの街を総本山としている。
・長い年月を経て大陸全土の国々に布教しており、各地には教団の出資による
救護院などの設備が建てられている。
・異教徒に対して非常に排他的な態度を見せる。
最早、見つけ次第に叩き潰すと云わんばかりに強硬な姿勢を貫くことで有名。
・武力による恣意的行為を是とする教団騎士を抱えている。
◇海底都市ハルモレシア 【土地】
・大陸中央より南方に広がるアルドナ内海の海底で、ひっそりと栄えた古き都市。
・海神龍ハルモアラァトの眷属である大海の竜人達が暮らしていたが
ラナリア皇国海洋軍による突然の襲来を受けたことにより壊滅する。
◇海神龍ハルモアラァト 【人物】
・『粛世先刻期』より現存し、赫き最後の楽園を築いた者。
・海底都市の存在を知る者達からは、太古の時代に地上世界に君臨していた
神々の生き残りではないか? と噂されているが真相は定かではない。
・大海の竜人の生き残りであるラキリエルに『灼熔の心臓』を託し
長い長い道程に自ら終止符を打つことにした……。
◇"燦熔の庭園" 【土地】
・ラナリキリュート大陸の隣の大陸群の総称。"秩序の大陸"とも呼ばれている。
上層、中層、下層の3つの階位に別れた厳格な統治体制が敷かれている。
下層に該当する大地は、噴出した『負界』によって汚染された棄てられた土地。
上層に該当する浮遊大陸は、『負界』から逃れた一部の上位者達が暮らす土地。
・『負界』に汚染されて変質した生物、通称『界獣』が跋扈している。
◇純人種 【種族】
・これといった特徴の無い、いわゆる普通の人間。
"主"の統治機構に適合された新たな人類種の総称。
・"主"の統治の下で品種改良が繰り返されており、
それなりに訓練を積んだ者(武力20~25くらい)であれば、
旧時代の戦神や破壊神と同等以上の戦闘能力を確保できるようになっている。
・この地上世界では亜人種のことも含めて『ヒト』と表記するために
亜人種と別ける意味で純人種と呼ばれている。
◇亜人種 【種族】
・"主"の統治機構が始まる以前より存在していた古き種族達の総称。
エルフやドワーフ、獣人など様々な種族が存在する。
・品種改良された純人種に影響されてか、こちらもまた旧時代よりも
格段に能力が向上されている。
◇エルフ 【種族】
・"主"の統治機構が始まる以前、地上世界に神々が現存した時代では
『神の器』として設計・製造された特別な存在であったが現在の地上世界では
多種多様な亜人種の中の一種に過ぎない。
・寿命は凡そ純人種の3倍程度。
なおハーフエルフのように他種族と交わって生まれた者の場合は、
相手方の種族の寿命に強く影響を受ける傾向がある。
◇地上世界 【土地】
・現在の各大陸および海上設備のことを指す。
◇常理 【現象】
・現在の各大陸および海上によける摂理のことを指す。
◇幻象 【現象】
・常理の裡にて出現する具象化した摂理。
旧き寓話に登場する勇者や魔王などがこれに該当する。