029話『招かれざる隣人』(6)
[ ウープ地方 ~ デルテミアン領 ガシュラ村 南西の家屋 ]
村の外れの一件屋。外観は他の家屋と同じで粗末な板材と藁吹き屋根。
どちらかといえば漁具や小舟を収蔵しておくための小屋を拡張したものであったらしく生活空間が存在しない分だけ、効率的に結晶化した村人が詰められていた。
「こ、これは……これが全部!?」
「何てひどい……うぅっ」
「馬鹿な! こんな所業が許されるというのか……」
木枠の窓より家屋内を検めた三名が口々に驚愕の声と嗚咽を漏らした。
無理もない。等身大の濁った翡翠が、家屋内にびっしりと敷き詰められており、暗い筈の室内を歪な鉱物の輝きが照らし合っているのだから……。
これはヒトの血肉より変容したものであり、結晶化しながらも村人達はまだ生きている筈なのだ。
「……おいらが調べた時には、もうこの有様だったよ。村人達の三分の二だ。
残りの三分の一は……あいつらの腹の中さ」
「そんな……」
思わずラキリエルが口元を抑えた。
ノイシュリーベは悲憤に満ちた表情を浮かべ、従騎士は明確な怒りを募らせる。
「これが"黄昏の氏族"と皇国海洋軍が手を組んだ結果だ。
たぶんだけど今後はこういうことが増えていくんじゃないかな。
もしくは既に、各地で同じようなことが起きているのかもしれない」
「……信じたくはないけれど、これを見た後なら否定しきれないわね。
戻ったら早急に本国の皇王府に提言していくわ」
「ノイシュリーベ様!
わたくしに……この方達を診させていただけないでしょうか?
出来ることは全て試してみたいのです」
「そうね、『負界』に汚染されたという患者の症状を解決してみせた貴方なら
可能性はあるのかもしれないわ。でも無理をしては駄目よ。
この呪詛は大気感染する確率は低いとはいえ、皆無ではないのだから」
「はい! やってみます!」
エバンスが家屋の扉に施された鍵を開錠するとラキリエルは家屋内へと足を踏み入れ、持ち得る限りの知識と古代魔法を駆使して結晶化した村人達と向き合った。
結果としては、望ましき成果は挙げられなかった。
まず普通に古代魔法による治療を試みたが肉体に変化は生じなかった。
次に大海の竜人種の血を媒体とした魔法効果の増大を図った上で、治療を試みたところ一瞬だけ元の肉体には戻ったものの再度結晶化してしまったのである。
「……駄目、駄目です! ここでお役に立てなかったら
わたくしは何のために生き延びたというの……」
何度も何度も治療を試みるが全て結果は同じ、むしろ元に戻っては再び結晶化を繰り返す村人に絶望が広がるばかりである。
村人が絶望する度にラキリエルは無為な努力を繰り返す有様であった。
「……ありがとう、もう良いわ。残念だけど今は諦めましょう」
「ノイシュリーベ様……!!」
必死になるラキリエルの肩を掴み、強引に村人から遠ざける。
ノイシュリーベの双眸には三重輪の光輪が灯っており、『妖精眼』を駆使して村人の様子をつぶさに観察していた。
「貴方の血液を用いた古代魔法によって一時的に肉体は元に戻っていたけど
直ぐに呪詛が活性化して再び結晶化してしまうようね。
この呪詛、『灰礬呪』を完全に根絶しないことにはどうにもならない」
何せ"魔導師"の称号を持つ彼女の母親、ダュアンジーヌですら解呪できずに己の肉体が結晶化するという結末を迎えたのだ。生半可な代物である筈がない。
「(ラキリエルの古代魔法は瞬間的に呪詛の影響が及んでいない状態にまで)
(肉体を巻き戻すようだけど、この呪詛は其処から更に自動発現して来るわ)
(まるで古代魔法に対する対抗術式を仕込んであるみたい……)」
これが通常の呪詛であったならば、肉体の状態を巻き戻した際に呪詛自体も消滅する……もしくは呪詛に罹患したという事実が抹消されるのだろう。
然れど、『灰礬呪』は個体に紐付けされているかの如く、肉体を戻した傍から押し寄せて来るのである。
『灰礬呪』によって結晶化した肉体内では惑星の息吹たる魔力が消滅する。
即ち、惑星との接続権が失効するということであり、常理から見放された存在に成り果てるということでもあった。
「……一先ず、此処から離れましょう。
万が一にでも貴方達まで罹患してしまっては元も子もないわ」
「ごめんなさい……ごめんなさい……!」
結晶化した村人達に何度も頭を下げて謝るラキリエルを、強引に連れ出した。
彼女がこれ程までに拘泥するのは、海底都市ハルモレシアの住人達も、同種の呪詛によって結晶化していた事実が根底に有るからだろう。
「ラキリエル、この呪詛は大領主である私にとっても克己すべき問題よ。
だから貴方一人が苛むことではない、一緒に解決に向けて取り組みましょう」
「はい……」
「今は無理でも、皆の力を合わせれば乗り越えていける筈よ。だから焦らないで。
きっと貴方の古代魔法が重要な役割を果たす局面もやって来るわ」
「はい……! 必ず、必ず犠牲になられた方々をお救いすると誓います!」
「ええ、私も誓うわ。
このグレミィル半島を預かる者として、彼等を必ず救済する」
紛れもない本心より言葉を紡ぐ。同時に、今はどうすることも出来ない現実に対してノイシュリーベは心の裡で途方もない無力感を懐くばかりであった。
大領主として気丈に振舞えているのはラキリエル達の目が有るからに過ぎず、そうでなければ彼女こそ両掌を地面に付けて村人達に謝り通したかった。
そうして強い決意を抱えての宣言を行うと、一行は村外れの家屋を後にした。
[ ウープ地方 ~ デルテミアン領 ガシュラ村 入り口付近 ]
次にノイシュリーベ達は、戦が終結した主戦場へと向かった。
"黄昏の氏族"に属する鎧人や魔眼人、鬼人、食鬼達の骸が一塊にされつつあり、僅かに生き残った敵兵は魔具で拘束されている。
同様に、味方側の戦死者の遺体も布に包まれて一列に並べられていた。
「おお、グレミィル侯爵閣下! 大事ありませんでしたか。
負傷なされたと耳にして我等一同、心より心配しておりました」
「ご苦労様、ベイロン殿……彼は?」
現場で指揮を採っていたベイロンの傍へ近寄り、彼の足元で息絶えている鬼人の剣士と思しき男を見咎めた。
「奴は敵軍の前線指揮官だった男です。激しい乱戦を経て討ち取りました。
……敵ながら大した武人で、最後まで誉に準じて抵抗を続けておりました」
「それは大手柄ね! 握り締めている蛮刀の形状や品質から見るに
この鬼人の男は氏族内では相当に高位な立場の者でしょうに」
ベイロンの口振りや総身に刻まれた凄まじい傷痕からして、堂々と一騎打ち勝負を演じた末に見事に勝利を収めたのであろう。
純人種が、身体能力や保有魔力量で圧倒的に勝るであろう鬼人の手練れと真っ向勝負で勝つというのは、正しく偉業と呼ぶべき大金星に他ならない。
「此方は残念ながらギルガロイアを取り逃したわ……。
暫く再起できない程の深手は負わせたけども」
「然様でございましたか……ですが此処まで叩き潰せば当面は安泰でしょうな。
改めて此度は、我等が地方の危機にご助力下さり、心より痛み入ります!
閣下達の参戦がなければ我々は全滅していてもおかしくはなかった」
実際にノイシュリーベ達の奮闘がなければ吸血種の奇襲を受けた時点で警邏隊は皆殺しにされていただろう。
また強力な治癒魔法を扱えるラキリエルの存在も、戦いに参加した多くの者達の命を繋ぎ止めていた。
「そう言ってもらえるなら、少しだけ心が休まるわ。
……ベイロン殿、私達は直ぐにヴィートボルグへ戻らなければならない。
申し訳ないけれど事後処理は貴方に任せる形になってしまう」
「心得てございます! むしろ只ならぬ状況にも関わらず
ウープ地方の問題に関与していただいたのですから!
御礼こそ申し上げれども、どうして貴方様を責められましょうや?」
胸に右拳を当てて、警邏隊の指揮官として最上位の敬意を示す。
このベイロンという男は、現場で叩き上げられた実直な戦士なのだろう。
「一時の間だけとはいえ、英雄ベルナルドの御子にして"貴き白夜"殿と
肩を並べて戦えたことを我が人生の誇りにさせていただきます!」
「ありがとう。では以後の総指揮権を貴殿に返還する。
ただし南西の家屋に一固めにされている結晶体には決して近寄らないように。
戻り際に図書学院の学院長に掛け合って対呪詛部隊を動かしてもらうから
結晶化した村人達はその者達に対応させる」
「ははっ! 恐ろしき呪詛と聞いております。専門家の皆様方に委ねましょう」
早速、ベイロンが後処理に取り掛かる。
入れ違いでボグルンド卿が報告のためにノイシュリーベの傍へとやって来た。
「侯爵様、ご無事でしたか」
「ええ、心配を懸けたわね。……損害状況は?」
「此方の戦死者数は七十四名です。
その内、警邏隊が六十八名、我が方が六名となっております。
ただ重軽傷者の数は警邏隊が二百十三名、我が方は五十二名です……」
「……覚悟していたよりは、少ないわね」
土塁を打ち砕いてからの総攻撃の際には戦闘可能な兵数は三百を下回っていた。
更に乱戦を経て死傷者が増大すると考えれば、挙げられた倍以上の死者数を想定していたのである。ギルガロイアとの決着を急いだ理由の一端でもあった。
「はい、ラキリエル殿の治療により、多くの者が一命を取り留めたのです。
……中には死亡が確認された直後から蘇生されたとの報告も挙がっております」
「成程、それで数が……やはり彼女の治癒術は常軌を逸しているわね」
「私も改めて驚愕いたしました。海底都市に伝わっていた古代魔法……。
恐ろしくはありますが味方であるなら何と心強い!」
「そうね、彼女が居なければウープ地方の警邏隊は
組織として再起不能に陥っていたかもしれない」
土塁を破壊したのも彼女の古代魔法による手柄である。
ギルガロイアの弁を借りるのなら竜語魔法と云うそうだが、ノイシュリーベもボグルンド卿も魔法に精通しているだけに、それが如何に強大な代物であるのかを余さず実感して事実を受け留めていた。
「とりあえず、我が方の重傷者の治療を優先しなさい。
最低でも自力で移動できる程度にまで回復したら図書学院へ向かうわ。
そこで一泊してから急いでヴィートボルグへ戻る!
今回、戦死した者達への弔いは現状が一段落した後になってしまうけれど……」
「了解いたしました。それでは部下達の治療と帰還の準備を進めていきます。
……状況が状況ですので、致し方ないことでしょう。
大領主のお役目としては誠に正しい判断であると存じます」
軽く会釈してからボグルンド卿も第三部隊が待機している場所へと戻っていく。
ノイシュリーベもこの後は、直ぐにでも指揮下の騎士達や多面騎士を纏めて帰路に着く算段を整えることになるだろう。
「…………」
ふと朝日によって照らされて煌びやかに輝くナーペリア海の水面を眺めた。
白馬に跨ったまま少しだけ移動し、浜辺の近くまで足を運ぶ。
兜を脱ぎ、潮の香の混じった風を素肌で浴びると銀輝の髪がふわりと棚引いた。
戦場と化した漁村に充溢する血の臭いは未だに晴れる素振りを見せない。
それはノイシュリーベの心境とて同じであった。
「お疲れ様、今回は随分と被害も出ちゃったね……腕のほうは大丈夫?」
「あんたの方こそ、結構 深く斬り裂かれてたじゃない。
こっちは大丈夫よ。左腕の腕甲は駄目になっちゃったけどね」
漁村内を一通り見回ってきたエバンスが合流し、隣に立った。
今この瞬間は、周囲にヒトが居ないためか普段の口調に戻っている。
「うん。ラキリエルに診てもらったから、おいらの腕もすっかり元通りさ!
『白夜の甲冑』は特注品だから簡単には修理することが出来ないけど
幸い、腕甲は予備や試作品が幾つか存在するから、それを使えば良い」
「ええ、お母様の心遣いに改めて感謝しないといけないわ」
ノイシュリーベの性格を見越した上で、ダュアンジーヌが予め用意してくれているのである。とはいえ、当然ながら数に限りはあるのだが……。
お互いの怪我の具合を確かめたところで、エバンスもまた彼女に倣って明け方の水面を眺めることにした。
ざぁ……ざぁ……と、漣の音が木霊して来る。
其れは広大なナーペリア海から聞こえて来るものなのか。
それとも己の心の裡から湧き立つ、不安から来る騒めきなのか……。
「……辛いもんだね」
「そうね……今回、命を落とした警邏隊や私の臣下達は当然として
"黄昏の氏族"の兵士達だって、本来はグレミィル半島の住人には違いなかった。
だと言うのに! 大勢、この手で死なせてしまった……!!」
他の臣下達の前では決して見せないようにしている涙を目尻に浮かべながら、忸怩たる思いを吐き出した。
「彼等はギルガロイアに唆されたとはいえ、自分の意思と責任で侵攻して来た。
そして罪のない村人を喰らい、軍人達に協力して呪詛を撒く手伝いまでした。
これ以上の蛮行を繰り返させないために必要な戦いと、その犠牲だよ……」
「それでも、もっと上手くやれたかもしれなかった!
戦いが避けられないのなら、もっと被害を抑えるようにするべきだった!
挙句に首謀者のギルガロイアには逃げられた!!
『灰礬呪』の罹患者達も増え続ける一方だわ……」
遂には瞳より一筋の熱い雫が垂れて頬を伝い、砂浜へと落着する。
然れど、押し寄せては引いていく漣に呑まれて、雫の跡は掻き消された。
「……うん、そうかもしれないね。でも君は目一杯 腕を伸ばして、
脚で駆け抜いて出来ることをやりきっている。今はそれを誇ろう。
その誇りと実績を重ねて、この半島を理想の姿へと一歩ずつ近付けていこうよ」
「…………」
「おいらも出来る限りのことをする。これからもね。
もし君が何等かの失策を犯して、罪を突き付けられるようなことになったら
その時はおいらも一緒になって償うからさ」
「……ええ、ありがとう」
腕甲を失った左掌の指で涙を拭い去る。
大領主として、そして領民を護る騎士としての面貌へと戻っていた。
「この戦いで生命を失った全ての者の魂が、正しく巡りますように。
そして願わくば、次に常理に芽吹いた際には我等が輩と成り得んことを……」
「同じく、魂の回廊を滞りなく巡り、新たな生命が咲き続けることを願います」
漣の音が木霊す中、二人は普段よりも丁重なる祈りを捧げた。
「皆の所へ戻るわ。此処で立ち止まっているわけにはいかない。
レンノやカルロッタ、それにラキリエルも救護を終えている頃でしょうし」
「うぃうぃ~」
そうして二人と一頭は、揃って味方が集結する場所へと向かっていく。
その後、事後処理をベイロン率いる警邏隊の生き残り達に委ねたノイシュリーベは一団を率いてウープ図書学院へと速やかに引き返した。
途中で後続の歩兵や兵站部隊と合流し、無傷である彼等に帰路の護衛を任せることで、道中で遭遇する少数の魔物に阻まれることなく先を急ぐことが適った。
[ ナーペリア海 ~ 海上 ]
「ぐおおぉぉ…………動け、動けよ……」
自身に残された全ての力を振り絞って戦場より逃走を図ったギルガロイアであったが、ナーペリア海を一直線に飛び去るうちに遂に肉体が限界を迎えていた。
二度の秘薬の連続使用による深刻な身体組織の崩壊が始まっており、こうなってしまっては仮に安全地帯まで辿り着いたとしても助かる目途は無いだろう。
…… ドボン!
徐々に飛行速度と高度を落としていき、やがて翼どころか指一本動かすことが出来なくなると、水飛沫を立てて海面へと激突したのである。
「ごぼ……ごぼぉぼぼぼ……」
口内より盛大に海水を呑み込んでしまい、何も出来ずに溺れていく。
このままでは数分と経たないうちに無様な水死体へと成り果てるだろう。
「(俺はまだ、こんなところで死ぬわけには行かないんだ!)
(誰か! 誰でもいい……俺を、援けてくれぇぇ!!)」
死に物狂いで、藁にも縋る思いでなけなしの抵抗を試みるも一向に身体は動いてくれない。終わりが近いことを悟り、焦燥感と絶望感に支配されていった。
「……使い魔か何かが艦隊に近付いていると思って駆け付けてみれば
随分と珍しい生き物が転がっているじゃないか」
何者かの声が、死に逝く筈のギルガロイアの耳朶に響いた。
同時に彼は訝しむ。此処はナーペリア海の沖合から数百メッテは離れた場所で、付近に船のようなものは一切見当たらなかった筈なのだ。
シュゥゥゥゥ……。
ギルガロイアの眼前に、蒼き光粒が迸ったかと思うと急激に収束してヒトガタを象っていく。
そのまま密集した蒼光の渦中より一人の成人男性が姿を現し、海上にて浮遊しながら見降ろしてきたのである。
「お、お前は……? それに、まさかその蒼光は……量子転移の、竜語魔法?」
なればこの男も竜人種なのか、という疑問とともに視線を傾ける。
「竜語魔法? ふっ、そのような下等な技法に例えられるのは不愉快だな。
所詮はアルダイン魔導帝国時代に産み出された叡智の残滓に過ぎない」
その男はラナリア皇国海洋軍の将校の軍服を纏っており、角眼鏡を装着した面貌は如何にも神経質そうな雰囲気を漂わせていた。
「見た所、意図的に歪曲した因子を暴走させた竜人種か。
ということは、末端の者が協定を結んだギルガロイアとは貴様のことか?
大山脈の火口部で細々と生き永らえていた『火の民』の末裔がこの有様とはな」
「……然り、我こそが……"黄昏の氏族"のアゴラス家の客将ギルガロイアだ……」
既に滅び掛けた状態なれど、戦士としての直感が盛大に警鐘を打ち鳴らす。
眼前に漂う男は、常理の埒外に在る正真正銘の化け物であると……。
竜魔人と化した己よりも遥かに悍ましき何かである気がした。
ギルガロイアに残された最後の矜持と理性を振り絞って無様に動揺することだけは避け、己の正体を告げる言葉だけは紡ぎ切った。
「成程な、このまま見殺しにしても大した損害には成り得ないだろうが
腐っても竜人種だと言うのなら、まだまだ使い道はあるのかもしれない」
ほんの僅かだが考える素振りを見せた後、再び口を開く。
「私は皇国海洋軍第四艦隊に所属している、ツェルナー・ウェルゲネス。
敗軍の将よ、『火の民』の末裔よ、救済が欲しいか……?」
口端を釣り上げる邪悪な笑みを浮かべた"闇の魔導師"の誘惑が始まった――
【Result】
・第29話の6節目をお読みくださり、ありがとうございました!
これにてガシュラ村包囲戦、及びウープ地方編は完了となります。
・次話はペルガメント卿と『ベルガンクス』陣営の戦いを描いていきますので
こうご期待くださいませ!
・次回更新は11/2を予定しております!




