027話『勇進-晴れ渡る大地』(2)
ラキリエルを含め大会議室に集った面々が順番に退室していき、残るはノイシュリーベとエバンス、そして二名の従騎士のみとなった。
こういった会議の場に於いて、ノイシュリーベは大領主の座を継いでからは必ず自分が最後に退室するよう心掛けている。
大勢の者を動かす立場であり、時には臣下の生命を天秤に架けて優先順位を定める判断をしなければならない者として、能う限り彼等を見守りたいという意思の顕れでもあった。
「それでは地図や資料は倉庫に片付けておきます」
「紋章官の方々には折を見て本日の議事録を届けておきます」
長机の上に広げていたグレミィル半島の仔細な地形が描き込まれた地図を丸めながら従騎士達が己の役目を申し出る。
対『ベルガンクス』に向けた防衛戦力の配置場所や行軍予定路、ウープ図書学院より連れて来る魔法使い達を送迎するための順路などを話し合う際に用いたのだ。
「よろしくお願いするわ。
だけど貴方達もウープまで同行してもらうことになるのだから、
今日は早めに自室に戻ってくれて結構よ、装具の準備もあるでしょうし」
「はい、お心遣い痛み入ります」
「ノイシュリーベ様にお供できることは、何よりもの栄誉であります」
深々と頭を下げてから、荷を担いだ従騎士達もそれぞれ退室していった。
「さて、これでようやく動き出すことができるわね。
ここ数日の間はきっちり休ませてもらったし、気合を入れていくわよ」
「ほどほどにね~、君は頑張り過ぎちゃうから おいらとしては油断できないや」
「ふん、次から次へと問題が起こるんだから仕方ないじゃない。
一つずつ捌いていけば、そのうち光明は見えてくるわ!」
「そうだねぇ、特に『ベルガンクス』とセオドラ卿の件は見返りが大きいね。
防ぎ切ることが出来ればノイシュと『翠聖騎士団』の声望はより高まるし
何よりもセオドラ卿に引導を渡すことが出来る。だけど逆に……」
「ええ、『ベルガンクス』の脅威に抗えずヴィートボルグにまで攻め込まれたら、
かなり拙い状況に陥るわね……私を見限ってセオドラ卿や、その背後に居る
ボルトディクス公爵辺りに寝返る諸侯が出て来るかもしれない」
「騎士や兵士のヒト達は大丈夫だと思うけど、紋章官達は怪しいところだねぇ。
ま、そうならないように頑張っていこうよ!
……ところで、おいらは何処に配置されるのかな?」
エバンスの立場は、便宜上はエデルギウス家の密使ということになっている。
実際にはノイシュリーベ専属の懐刀であり、便利に動かせる遊撃者。独立した旅芸人として確かな実力と実績を持つ上で武芸者としての鍛錬や、魔法使いとしての教養を積んだ唯一無二の駒なのである。
ラナリア皇国で広く浸透している盤上遊戯で例えるならば、女王を象った駒が最も適していると云えるだろう。
「当然、私と一緒にウープまで行ってもらうわ。
道中で何が起こるか分からないし、滞在する各町への伝令役も必要でしょう。
あんた以上に器用で素早く立ち回れる者は、他に居ない」
「うぃうぃ~、まあそんなところじゃないかとは思っていたよ」
ウープ図書学院までの道程はともかく、魔法使い達を連れてヴィートボルグへ向かう帰路が最大の懸念事項となるのである。
魔法の心得があるとはいえ、実戦に関しては彼等は素人。途中で魔物の群れにでも遭遇しようものならば混乱は必須である。
その点、エバンスが同行していれば旅芸人としての手管で道中の不安を和らげてくれる上に、先んじて魔物の接近を察知することも得意としている。
更に魔物が近くに迫った際には付近の村へ赴いて、魔法使い達の一時的な非難先として交渉する役目も熟すことが出来るだろう。
「"五本角"への警戒か、『ベルガンクス』への対応のどちらかが無ければ
もっと送迎のために戦力を割けたのだけれどね。
ラキリエルもそうだけど、あんたにも無理をさせることになるわ……」
そもそもノイシュリーベ自らがウープ地方へ赴くことになっているのも、そういった事情が大いに絡み合った結果なのである。
「君が直々に動くのに、おいらが働かないわけにはいかないからねぇ。
だから気にしないでよ! 使えそうな駒は全部使う、今はそういう盤面だ」
「ありがとう、いつも助かってるわ」
柔らかく微笑みながら感謝を伝え、持参した書類を束ねてから席より立つ。
「それじゃあ、私も自分の部屋に戻るわね。
……そういえばラキリエルは最近どう? 上手くやっているのかしら」
「うん、丘上での生活にも随分と慣れてきたみたいだね。
この頃は一人で積極的に市街地まで出歩くようになったよ。
今日もこの後は私的な買い出しに行くんじゃないかな? 遠征のこともあるし」
ウープ図書学院へはそれなりに往復の日数を要する。
道中で用いる私物はなるべく早期に買い揃えておくに越したことはないだろう。
「それは良い傾向ね、安心したわ」
「ノイシュにあの衣服や髪留め布を贈られてから
より一層とヴィートボルグに溶け込もうと頑張っているみたいだねぇ」
「ふふ、この件が一段落したら彼女とゆっくり市街地を歩いてみたいわね」
その後、幾らかの談笑を交えながら二人は大会議室を後にして、それぞれの行先へと向かうのであった。
[ 城塞都市ヴィートボルグ ~ 城館一階 外部 ]
一階の厨房に足を運び、それとなく食料の備蓄状況を検めたエバンスはそのまま使用人のために設けられた出入口の扉より城館の外へと出ていった。
壁沿いに伝って丘上の敷地内を渡り、馬舎に赴いて軍馬や馬車の状態を確認しに行くためである。ウープ図書学院へラキリエルを連れて行くのなら、彼女を乗せる馬車は必要不可欠。故に今のうちに準備をしておいたほうが良いと考えたのだ。
「(ん、あれは……)」
馬舎には既に数名の騎士が屯していた。対『ベルガンクス』の防衛線を講じることになった『翠聖騎士団』第二部隊の面々である。
彼等もまたグラニアム地方の南端まで出陣するため、早速ながら軍馬を検めている最中といったところなのだろう。行動の早さは流石の一言に尽きる。
「あぁ? 妙なデブが近付いてくると思ったら、ノイシュリーベの金魚の糞かよ」
部隊長であるペルガメント卿がエバンスの接近に気付き、嘲弄と共に侮蔑の言葉を投げ掛けてきた。
彼は当人の居ない場ではノイシュリーベに対して敬称を付けない。
「チッ……下級戦牙の狸人か。こんな場所までいったい何の用だ?」
「貴様のような下賤な者が我々の馬に近寄るんじゃない!」
「女に尻尾を振って取り入った恥知らずめが、俺達の視界に入るんじゃねぇ!」
部隊の中核を担う騎士達も、ペルガメント卿に倣って次々に汚い言葉を浴びせ掛けてきた。
彼等は全て"獣人の氏族"に所属する名家、上級戦牙の出身なのである。
ペルガメント卿を筆頭に、代々 類稀なる武功を挙げてきた家柄であり、幼少の頃より強き戦士となることを義務付けられてきた選ばれし者達。
特に獣人種に対しては階級意識が強く働くため、下級戦牙出身のエバンスに対しては一際 風当りが強かった。
更に言えば狸人の一部の者達は、臆病にも戦いから逃げた上に商売で大成を果たし、ヴェルムス地方の首府ビュトーシュに豪邸を構えている。
それは戦士としての矜持や階級を何よりも尊ぶ彼等にとって忌むべき存在であり同じ狸人のエバンスは偏見に満ちた目に晒される羽目となってしまった。
「いんや~、大した用事じゃないんですけどね?
侯爵様がラキリエル殿をお連れになられることになりましたので、
長距離移動用の装甲馬車を一台、早めに抑えておこうと思いまして……」
洪水の如く浴びせ掛けられる侮蔑や罵倒の言葉を柳の如く受け流しつつ、愛想笑いを受かべながら飄々と説明していった。
こんな場所で彼等と揉めたところで何の意味もないからである。
エバンス個人としても上級戦牙の者達に対して思うところがないわけではない。
彼の両親や双子の兄達が戦場で酷使された末に身勝手な理由で処刑されることになったのは、間違いなく氏族長や戦場で指揮を採っていた上級戦牙の武人達のせいなのだから……。
だが、そんな私情を持ち込んだところで家族は戻らないし、『翠聖騎士団』を率いるノイシュリーベの利益にもならい。なので独りで全てを呑み込むのである。
しかし、そんなエバンスの誠意は益々 彼等の怒りを買う結果に繋がった。
「はっ、スカしてんじゃねーぞ! 雑魚がッ!
どんな手を使ってノイシュリーベに取り入ったのかは知らねぇが
前々から目障りだったんだよ、いつもいつも うろちょろしやがって」
「隊長の言う通りだ。大した武力も無い旅芸人風情が……、
英雄ベルナルドが築いた城に出入りするとは何と不敬極まりない!」
「然り! 何故にグレミィル侯爵閣下はこのような輩を重用されるのか?」
現在の『翠聖騎士団』第二部隊と第三部隊は、ノイシュリーベが大領主の座を継いだ際に新たに設けられた精鋭部隊。
それまで『人の民』のみで構成されていた騎士団に、『森の民』より有力な武人を引き抜いて、特例的な騎士階級を与えて迎え入れたのである。
したがってエバンスの過去や、エデルギウス家との関わりについて正確に把握している者は殆ど居なかった。
彼等からすれば、エバンスという存在はグレミィル侯爵に口八丁で上手く取り入った薄汚い狸人でしかなく、それは戦いから逃げたビュトーシュの富裕層を想起せざるを得なかったのである。
「まさかとは思うが……手前ぇ、ノイシュリーベのツバメでもやってんのか?」
「はははっ! 隊長、それは流石にないでしょうよ!」
「こんな狸人を、あのグレミィル侯爵閣下が求めるとは思えません」
「いいや、分からねぇぞ? なんせあの貴弟君と血の繋がった姉だからなァ?
そういう趣味があったとしても何もおかしくないぜ」
「むむ、それは確かに……言われみれば」
ここで言うツバメとは、貴族などの身分の高い女性に囲われている平民の男性のことを指す。広義の意味では肉体目当ての愛人関係などに相当するのだろう。
周囲の騎士達も一度は笑い飛ばしたものの、女性を篭絡して手駒にしているサダューインの噂を耳にしたことがあるだけに、途中から納得し掛けていた。
いずれにせよ、流石にこれは看過できない汚らわしい邪推である。
「おい……」
それまで浮かべていた愛想笑いは何処かへと吹き飛び、普段の漂々とした声色からはまるで想像も出来ないほどに低く、重い、ドスの聞いた声を発した。
「………ッ!!」
「こ、こいつ……!」
「……ほぅ?」
次の瞬間、エバンスの総体より途方もない威圧感が放たれる。
馬舎に繋がれている軍馬……入念な戦闘訓練を施された馬種であるにも関わらず恐怖を感じて著しく戦慄き始め、更に付近の樹々に留まっていた鳥達も一斉に飛び去っていってしまった。
獣人の騎士達も同様に威圧感に呑まれ、ペルガメント卿以外は手足を一切動かせなくなってしまっているようだった。
「さっきの言葉は取り消して下さいよ。
おいらを馬鹿にする分には全然かまいませんけど、ノイシュリーベ様や
サダューイン様を蔑むことだけは絶対に許さない……」
睨み据えるわけではなく、敵意を向けるわけでもない。
ただ目の座った真顔を傾ける。
それだけで、収束された威圧感を眼前の騎士達に叩き付けていた。
「はっ、囀るじゃねぇかよ……クソ狸がよぉ!」
犬歯を剥き出しにした獰猛な笑みを浮かべながら、狼人の部隊長は途方もない威圧感の中を悠々と練り歩き、エバンスの目の前まで近付いて来た。
ペルガメント卿は二メッテ弱の長身。
対するエバンスは一メッテと五十トルメッテを僅かに越える程度であり、頭上の狸耳の先まで入れたとしても一メッテと六十トルメッテ強が精々であった。
大人と子供の身長差、などという表現では生温い。
同じ獣人種に属しながら、何もかもが掛け離れた明確な格差が広がっている。
狼人の中でも恵まれた骨格のペルガメント卿は、全身のあらゆる筋肉を最適な状態に鍛え上げた正に芸術品のような肉体であるのに対し、エバンスときたら鍛えてはいるが狸人特有のずんぐりむっくりとした手足に、丸く膨らんだ腹部。
見てくれからして、もう雲泥の違いがあるのだ。
そもそもペルガメント卿の生家は上級戦牙の中でも更に一握りの名門であり、事実として彼の父親であるオドルフ・ペルガメントは現氏族長である。
圧倒的な身長差、覆せる筈もない身分の差。そういった現実の全てを、上から叩き付けるかのようにしてペルガメント卿はエバンスを侮蔑してみせた。
それこそが強者の、全てを持って産まれた者としての責務であるかの如く。
「たまたま運良く召し抱えられただけの分際で、一丁前に気取るなよ。
手前ぇ如きに何が出来る? 武人や騎士ですらない旅芸人によぉ?」
「おいらには、おいらにしか出来ないことをやっているだけです。
貴方達とは立っている場所が違いますので」
「はん、スカしやがって! 気に障ったのなら一発くらい殴り掛かってみろよ。
それすら出来ねえ奴に、現実に抗えない奴に、文句を垂れる資格なんざ無ぇ」
上から一方的に侮蔑と敵意を含有させた視線と言葉を叩き付ける。
対してエバンスは特に睨むでもなく、凄むでもなく、嫌悪の瞳を返すわけでもなく、ただただ威圧感を滲ませた真顔で以て視線を交わすのみ。
恰も、貴様如きは敵ではない。敵には成り得ないと無言で語るかの如く……。
「おいらは騎士でもなければ兵士でもない。冒険者や破落戸でもない。
エルカーダ一座の旅芸人です。
だから、貴方達の流儀に乗ってさしあげる道理はありませんよ」
「ほーう……?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ……。
両者の眼交いに乗じて激突する威圧感の応酬。
圧倒的存在感と地位を誇るペルガメント卿に対してエバンスは一歩も退かず、それどころか眼前で対峙しているにも関わらず、取るに足らない輩を嗜めるかのような素振りで佇んでいる。
いったい、どれくらいの間そうしていただろうか。
時間に換算すれば数分に満たないかもしれないが、少なくとも両者の周りに居た者達は永遠に等しい緊迫した雰囲気に呑まれてしまっていた。
「はっ、下らねえな……シラけたぜ!」
先に視線を背けたのはペルガメント卿の方であった。悪態を着きながら言葉通り、興が冷めたと云わんばかりに一歩退きながら踵を返したのである。
「こんな奴に拘っても時間の無駄だぜ……。
お前等、さっさと馬を連れて行くぞ!」
「……ッ! 隊長!」
「ですが、あんな狸人如きに反論されたままでは……」
「くっ、下級戦牙の分際で!」
ようやく威圧感から解放されて動けるようになった獣人種の騎士達は渋々ながらペルガメント卿に従って、軍馬を曳いて馬舎より去っていくのであった。
「ふぃ~~……おいらとしたことが、少しばかり熱くなっちゃったな」
取り残されたエバンスはその場で溜息を吐きながら自省した。
己の未熟さを実感せざるを得なかった。
最後までへらへら笑ってやり過ごす心算をしていたのだが、やはりあの姉弟まで侮蔑されてしまっては、どうしても態度に出てしまうのだ。
「……貴方の実力なら、強引に分からせて差し上げればよろしかったのに」
そんなエバンスの背後より近寄り、声を掛ける者が現れた。
給仕服を纏ったダークエルフの女性……スターシャナである。
「スターシャナさん! あちゃあ、見られていたのかー……」
「はい、私も此処に用事がありましたので奥で作業をしておりました。
……あまり馬達を怯えさせないで下さい」
「あはは、ごめんごめん。次からは気を付けるよ~」
「まあ、私も多少は憤りを懐きましたので……。
繰り言になりますが、一発くらい殴っておけば良かったのでは?」
「あはは、そういうのはおいらの戦い方じゃないからねぇ。
まあ、もしこれ以上ノイシュリーベ様達への侮蔑へ飛び火しちゃうようなら
その時は何か考えておくよ」
「……然様でございますか」
その後、折角なのでスターシャナの意見を交えながらラキリエルを乗せる軍用馬車の準備を速やかに進めていくのであった。
[ 城塞都市ヴィートボルグ ~ 第一練兵所 ]
馬舎での一幕を終えた後にペルガメント卿と、彼が率いる第二部隊に所属する騎士達は軍馬を連れて練兵所へと赴いていた。
此処で対『ベルガンクス』用に選抜された兵士達と合流し、現地での連携を見据えた演習を行ってから即座にグラニアム地方の南端へと向かう手筈である。
「くそっ……あの狸人め!」
「隊長、何故 あの場で叩き潰さなかったのです!
あのような低俗な者に言い返されたままにしておけば我等の沽券に関わります」
「然り、下級戦牙と上級戦牙の違いを弁えさせねば……」
「五月蠅ぇよ、ボンクラども……だったら手前ぇらで今から挑めば良いだろうが。
睨まれたわけでもねぇのに手足を動かせなくなってた分際で吠えるなよ。
"獣人の氏族"が脚を停められちまっちゃあ、死んだも同然だぜ」
ペルガメント卿は間違いなく強者の側である。
現在の『翠聖騎士団』の部隊長達の中でも屈指の武力を誇る。
そんな強者であるからこそ彼はエバンスという男の器を、あの僅かな眼交いの最中に正確に見極め、そして密かに認めたのである。
「(アレは底辺から這い上がって来やがった奴 特有の強かな眼だった)
(それでいて周囲の連中を見返すだの、やり反そうだのっていう)
(如何にも凡庸な奴が考えそうな、みみっちぃ事なんざまるで眼中に無ぇ……)」
エバンスが傾けていた視線の本質を類推する。
彼が辿って来た険しき道程を、その過程で鍛え上げた意思を感じ取った。
彼が見据えているのは目の前の些末な揉め事などではなく、もっと遠大な未来の光景なのだろう。
「(もし仮に、コイツらが束になってあの狸人に挑んだとしても)
(数分間 立っていられたら御の字ってところだろうなァ……)」
何せ、敵意すら向けていないのに威圧感だけで騎士の脚を停めてしまったのだ。きっとペルガメント卿の部下達では、勝負の相手にすらならないのだろう。
彼等とて選抜された獣人種の戦士であり最精鋭の魔法騎士だというのに……。
「化け物は我等が大領主様や、その貴弟君だけだと思っていたが
どうして中々、面白ぇ奴が揃っていやがるもんだぜ……呵々ッ!!」
ヴェルムス地方に於いて名実ともに最強の武人と謡われたマティアス・ペルガメントは、一際 愉快そうな嗤い声を挙げた――
・第27話の2節目をお読みくださり、ありがとうございました!
・今回は第二部隊長のペルガメント卿の出番が多めになっておりましたが、
作者的には彼は本作では数少ない萌えキャラ枠と捉えております。
※見た目は獣の特色の強い狼人の成人男性ですが……
もし良ければ、彼のことも愛でてあげていただければ幸いでございます!
・さて、次回更新は10/7予定なのですが1節で区切るには長くなってしまったので
10/7と10/8の二日連続で投稿させていただきますので、ご期待くださいませ!