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第四節:不幸な再会

 スザクノサトの中心にある大きな建物。ここに来た時にサクラが教えてくれた領主の館。豪華に作られたその館は門も荘厳で、本来なら人一人で破るのは難しいはず。そう、はずなのだが俺は怒りに任せてその門を破壊した。サクラは後ろの方で呆れ顔になっている。

 この後衛兵に捕まるかもしれないがそんなことは些事だ。サクラに対して感じていた違和感。それが命を蝕むと、それをよしとする家などいらない。


「何者だ貴様!! ここはスザクノサト守りし統治者の館と知ってのことか!!」

「その統治者様に用があんだよ。雑魚は引っ込んでろ」


 館にいたであろう兵がこちらに槍を向けているがその矛先は震えている。門を破壊してくるような状況に陥ったことがなかったのだろうとその甘さに反吐が出る感じがした。


「ヒイラギの当主を呼んで来い」

「そんなことがまかり通ると思っているのか!!」


 兵は恐怖を感じながらも叫んでいるが、その時。館の方から二人の初老がきた。


「矛を収めよ。過激な入場の仕方だが我らの客人だ」

「少年も、その殺気は一度収めてはいただけぬか。君の怒りはもっともだがまずは事情を聴いてほしい」


 初老の二人は俺にもそう言ってきた。俺はいまだにこの怒りを収めることなくその二人と相対する。片方はどこかで見かけたこともあったが俺はこの二人のどちらかが当主だと直感的に感じていた。


「話せばわかるって言いたいのか。サクラをこんな目に合わせておいて」

「むしろ儂らは『アラガウモノ』にすら知りえないことも知っている。だからこそ一度話をしなければ望みもかなわぬぞ。ハイル」

「!! なぜ俺の名を!」

「この地を統治するのはヒイラギ家だけではない。我々フジワラ家もだからのぉ。キョーヤの息子であるお前とは切っても切れない関係ってことじゃな」


 そう、ヒイラギの党首と名乗った初老の横にいたのは、まるで父を老けさせたような男だった。フジワラと名乗ったその初老は俺を見て頬を緩ませる。


「よく、よく帰ってきたな。わが孫よ!」


 続

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