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第一節:新造刀

 コンドー家事武具店に来た俺たちは、さっそくイサミ親方に素材がなんなのかを聞きに行った。


「親方、お久しぶりです。素材が足らないと聞いたのですが」

「あぁ、サクラに頼んだはずじゃが?」

「ドラゴンの爪じゃわかるものもわからないから。それでもう一度素材を聞きに来たんです」


 親方はサクラをみつつ、またかとつぶやく。そのつぶやきが聞こえているのかサクラは意図的に俺からも親方からも視線を外した。見たところこのやり取りは初めてではなさそうだ。


「それで、結局はなんの爪をもって来れば?」

厄災級(ディザスター)、カオスドラゴンの爪じゃ」

「カオスドラゴン……、金級十人で何とか倒せるドラゴンの中の最強格のやつですか」

「そうじゃな。しかし、おぬしはもう持っていると思って頼んだのじゃ」


 俺が持っていると思ってということはあれのことだろうか?


 俺が入院しているときにギルドからドラゴンの素材の一部を功績としてもらった。確かにその中に爪もあった気がするがそれを見越して親方は言ったということなのだろうか?


「ギルドからもらった爪がそれかもしれません。これのことでしょうか」

「……これはとんでもないものがきたわい。お主やりおったな」


 親方が悪い笑みを浮かべている。さながらこれから人類滅ぼすといい始めても信じるくらいには悪い顔をしていた。いや、親方はそもそも悪いことしてる顔にしか見えないからいつものことかもしれない。


「いまよからぬことを考えたな?」


 ばれていたようだ。


「その爪はカオスドラゴンの爪で間違いない。特殊個体のな」

「特殊個体?」

「原因はわからんがより強くなった個体ということじゃな。特殊といわれているように通常よりも数倍強く凶暴なんじゃ」


 数倍強くなっているのか。特殊個体って。

 ってそれよりも!!


「え、てことは俺は特殊個体相手に一人で戦ったと?」

「そういうことじゃな。戦闘狂のハイル」

「俺は戦闘狂じゃない!!」


 嫌味を言ってくる親方だったが素材を受け取ると、完成したらまた伝えると言い残し奥の工房に入っていった。

 とりあえずすぐにはできないだろうからと俺は改めて伺うことを売り物の手入れをしていたヨミコさんに伝えてサクラと共にギルドに向かった。


 続

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