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物語の黒幕に転生して~進化する魔剣とゲーム知識ですべてをねじ伏せる~(Web版)  作者: 俺2号/結城 涼
七章・白銀が奏でる。

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雨が降る帝都。

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 レンが神殿が立ち並ぶ区画へ足を踏み入れようとした少し前から、帝都一帯に雨が降りはじめていた。小雨だったのが徐々に勢いを増し、手持ちの傘を差してゆっくり歩いている。



 ルトレーシェらしき人物の姿を目にしたのは、その数分後だった。

 ここを歩く誰もが傘を差しているから、彼女の存在感はいつもに比べてほとんどない。



 それでもレンはすぐに気付き、彼女もまたレンを視認。二人が向かい合って足を止めても、気に留める者は誰一人としていなかった。



「こんにちは。レン・アシュトン」



 剣王ルトレーシェ。

 彼女の穢れなき銀髪が、この日も歩くたびに揺れていた。

 凜と整った麗しい容貌に内包した清楚さ。以前レンが言葉を交わしたときと変わらない、まるで姫君のような高貴な佇まい。

 隠しきれない品を漂わせる彼女の意識は、いまレンにのみ向けられていた。



「お久しぶりです、ルトレーシェ。その……いまさらなんですが、俺を家名まで呼んでいただくのって面倒じゃありません?」


「いえ、特には。違和感があれば改めますが、どうしましょう」


「俺に名前だけでお呼びすることを許可してくださったんですから、ルトレーシェも短くしていただいたほうがよさそうな気がしますが」


「でしたら、遠慮なくそのように」



 そうしてくれると大いに助かる。

 剣王を相手にお願いするようなことはレンも気が引けるから、いまのように話してくれてほっとした。



 とりわけ相手を気遣うことや、気遣いすぎることの多いレンだ。その点、ルトレーシェは彼女自身の超然とした気配もあり、レンは近くにいてもあまり緊張せずにいられた。



「ウィンデアでは、レンが司祭を討伐したそうですね」



 そう口にしてはいるものの、ルトレーシェはウィンデアの件そのものに対してはあまり興味がないのだろう。いまの声音からそれが感じ取れた。



「春に会ったときより強くなったことが、見ているだけでわかります」



 きれいな声。

 眼前の美しい人が発するその声は言葉で言い表せない迫力が、レンにいくつかの言葉を口にさせなかった。



「第三皇子が言っておりましたが、急遽戦いに行くことを決められたとか」


「いやそれは……ってかラディウス、余計なことまで話して……!」


「余計ではありませんよ。あなたは命の奪い合いを侮っているわけではないでしょう。それなりの理由があったと容易に想像できますが、それとこれは別の話です」


「……はい」


「約束ですよ。くれぐれも、自分を蔑ろにはしないように」



 予想していなかった剣王によるありがたい言葉をレンは深く噛み締めると、予想外の居心地の悪さから逃げようと話題を変えた。変えたといっても、先日から尋ねようとしていたことだからそれこそが本題なのだが。



「あの、イヴという女性を知りませんか?」


「それなら先日、同じことを城でも尋ねられました」


「そのときはなんて返事を?」


「残念ですが、存じ上げません――――と」



 謎めいた言葉を度々残す多い彼女だが、レンには嘘をつかない……ように思える。今回もイヴについて本当に知らなかったことが、彼女の瞳を見ていたらわかった。



「レンもその女性を探しているのですね」


「もちろんです。無視できる存在じゃないですし」


「ですが、仮にどこかで情報を得られたとしても、安易に手を出さないほうがよいでしょう」


「きっと強いからですか?」


「きっとではなく、間違いなくです。七英雄の時代から生きる存在が弱いはずがありません」



 長い時間を生きてきただけの理由がある。

 ルトレーシェは冷静に言うと、レンの瞳を観察していた。対するレンも同じように彼女を見つめていた。

 聞きたかったことが一つ、あっさりと終わってしまった。



 だが、まだもう一つ残されている。



「貴女はアシュトン家について何か知ってるはずなのに、どうして回りくどいやり方で俺に手を貸してくれるんですか?」



 ルトレーシェはその問いかけに一瞬、瞳を揺らした。

 何か動揺しているようにも迷っているようにも見える仕草が、大人であるはずの彼女をどこか小さく、不安定な女の子のようにも見せた。

 それも瞳が揺れたのと同じ一瞬で、レンに気のせいだったのだろうと感じさせる。



「いまでは、あなたがアシュトン家に関して知り得た情報と、私が知る情報に大きな差はありません」



 その差がどれほどのものかは、彼女の匙加減次第だろうけれど。ある程度は予想できた答えにレンが呟く。



「それなら……」


「ええ。もう、無駄な遠回りは私にも仕組めません」


「だとしても、何度も俺に手を貸してくれた理由があるはずだ」



 ルトレーシェは何も言わず耳を傾けた。



「俺が探す情報に先回りしたり、むやみに遠回りさせているわけじゃないのなら、俺が調べていること以外の何かを気にしているはず」



 いまレンが聞いたことこそ、ルトレーシェが秘匿している最たるもの。



「だから俺に助力してくださった。違いますか、ルトレーシェ」



 明確な答えは一つもなかった。

 煙に巻くように切なげな微笑みを浮かべたルトレーシェの感情を探ろうとしたレンは、そこから何一つ得られず、疑問を深める。

 いまの質問への答えは、その切なげな微笑だった。



 やがてルトレーシェが沈黙を破るように歩を進め、その隣を歩くレンに新たなことを聞いた。彼女にはもう先ほどの話をする気がないことが、レンにも伝わっている。



「ウィンデアでは、他に何か動きはありましたか?」


「ミューディの隠れ家のことでいくつか。急ですけど、その隠れ家に行ってきたところです」


「伝説の吟遊詩人……だから鞄の旅人はあのような紋章付き(エンブレム)を……」


「あれ? 前に俺に助言してくださったのって、依頼の内容をすべて知っていたからじゃないんですか?」


「私もすべてを知っているわけではないと言ったではありませんか。旧市街で新たな発見がされたことも、城で聞くまで知り得ない情報でした」


「ってことは、ジェノ院のこともなんですね」


「ええ」と短く答えたルトレーシェ。



 ミューディの隠れ家と聞いても驚く様子はほとんどなかった。どちらかと言えば、自身が見知らぬところでレンたちが動いていたことへの理解を深めただけのように見える。



 昨日、ミューディの隠れ家で手にした品に触れることすらなかった。

 レンがそんなルトレーシェの顔を見た際、二人の視線が交錯する。彼女の横顔を見ていたことに気が付かれてしまったレンが、ばつの悪そうな表情を浮かべて口を開いた。



「どうして貴女がセシル・アシュトンのことを調べてるんだろうって、また考えてました」


「……どうしても気になるのですね」


「剣王が手を貸してくれるほどの理由なら、気にならないわけないですよ」


「やきもきさせてしまいましたか?」


「ですね……正直に言うと」


「――――以前も聞きましたが、あなたは私より強くなれますか?」

 


 また唐突な問いかけだ。

 しかしレンはもう、それに答えを示している。



「あのときも言いましたが、必要があれば強くなるだけです。だからもし、貴女より強くなる必要があるのなら、俺は必ず貴女より強くなりたいと思っています」


「曖昧な答えですが、いま、その必要はあるのですか?」


「……ありますよ。強くなれなきゃ、何も守れないですから」



 決してルトレーシェに勝てなければならないということはないのだが、目標は変わらず、剣王になること。



『弱かったあなたは選べなかった。あなたは罪深い人ね、レン・アシュトン』



 イヴの言葉がレンの頭から、ずっと離れないこともあって。



「俺が強くなることと、ルトレーシェが手を貸してくれる理由って関係あるように思えないんですが……」


「いいえ。私にはあるんです」



 迷いなく即答したルトレーシェがレンに口を挟む時間を与えずつづけた。



「なので私は、あなたがそれを果たせた際にお答えしましょう」


「俺に助力してくれる理由を、ですか?」


「はい」



 少しの間、レンは戸惑いとともに考えた。

 アシュトン家の秘密に関わることというよりは、何か、ルトレーシェの心に関係したことでもあるのだろうかと。簡単に納得しようにもしきれないが、ルトレーシェはもう話すつもりがなさそうだった。



「ここで会えたってことは、ルトレーシェはこれから神殿に?」


「ええ。戦神の神殿へ行き、石板を見ようと思っていました。こんな時間から剣の庭へ行っても、すぐに暗くなりますから」


「剣の庭って、夜は行ったら駄目なんですか?」


「そんなことはありませんよ。ただ……」



 それまで平然としたいつも通りの態度を保っていたルトレーシェが、ここではじめて声を落とした。



「――――暗いところ(、、、、、)は、嫌いなんです」



 剣の庭は通りと違い、夜になると明りがほとんどない。

 だからなのだろうと思ったレンが「そうだったんですね」と頷いた。



「でも……意外でした。ルトレーシェにも苦手なものがあったんですね」


「私も人間ですよ。苦手なものくらいあります」



 ふぅ、と白龍姫が吐息交じりに。



「すみません……つい」


「いえ、謝っていただく必要はありません」



 微妙な雰囲気に陥りかけたところで、ルトレーシェがまた新たに話を変えようとしていた。

 彼女は歩きながらレンの手を一瞥して言う。



「……その片腕、呪いを受けていませんか?」



 と。

 レンはルトレーシェの言葉に驚かされた。

 確かに最近、オルフィデとの戦いにおいてレンは呪いを受けた。

 だが、もう痛みはほぼない。あの戦いの後でリシアとフィオナに手を尽くしてもらったこともあり、いまではほとんどそれまで同様動かすことができていた。



「この前の戦いで受けたんですが、もうほとんど平気ですよ」 



 レンは呪いを受けた腕を軽く振ってみせたが、ルトレーシェは物言いたげだった。



「よく見せてください」


「いいですけど……見た目には何もわかりませんからね?」


「構いません」



 物陰で足を止めると、ルトレーシェがレンの手に触れた。剣王に触れられるという事実がレンは衝撃的で、彼女が冷静に診断する様子に驚きを覚える。

 彼が驚くことなど意にも介していない白銀の姫君が。



「本調子ではないようですが、もう解呪は終えているようですね」



 彼女はすぐにもう一つ、窘めるような声音を。



「ですが、無理をして剛剣を使った痕跡があります。本調子のように見えなかったのは、そのせいですね」



 あっという間に状況を看破されたレンは苦笑で答え、息を吐いた。



「あのときは絶対に負けられないって思って」


「ええ。無理が功をなしていたようです」


「ですね。おかげでどうにか勝つことができて――――」


「そうではありません。私が言っているのは呪いのことです」



 ルトレーシェは仕方なさそうな声で、間髪容れず。



剛剣使い(私たち)が用いる纏いは、呪いに対しても抵抗力を持ちます。無理をして纏いを行使したことも、無駄ではなかったのでしょう」



 これに限っては高価なポーションも大した効果を示さない、とルトレーシェが言葉を添えた。



 間もなく、二人は再び足を動かしはじめた。

 神殿が立ち並ぶ区画。

 その中でも一際大きな建造物、帝都大神殿が今日はあまり見えなかった。

 主神エルフェンを祀るその神殿にも雨粒が舞い降りていたし、傘を差していたから見上げようにも視界がよくない。



(……聞きたかったことは聞けたけど)



 このまま帰ってもいいのだが、レンがつづく言葉に迷っているうちにもルトレーシェから珍しい誘いがあった。



「――――戦神の神殿、興味があれば行ってみますか?」


「戦神の神殿へ、ですか?」



 いまの言葉を繰り返すようにレンが言えばこくり、とルトレーシェが。

 レンは神殿が立ち並ぶこの区画を訪れたのは今日がはじめてだから、戦神の神殿へは足を運んだことがない。実際にその神殿と、例の石板を自分の目で見てみたいと思ったのは、剣王を目指しているからこその気持ちなのかもしれない。

 断る理由は一つもなく、彼女とほとんど言葉を交わすことなく数分歩いた。



 レンがそうして目にするに至った、戦神の神殿。

 神秘的で、厳か。数ある神殿の中でも異質の存在感を放つその威容に目を奪われた。



 美術品が如く磨き上げられた石造りの重厚な門構え。そこを抜け開放された入り口から中へと入れば、艶を落とした石材が床一面に敷き詰められている。

 足を踏み入れてすぐに雨の音の一切が消えたどころか、ここに二人以外に誰もいないことがわかってしまうほどの静けさ。



 戦神の神殿は大抵、どこの都市でもこうした雰囲気に包まれる。

 特に理由はないのだが、ほかの神殿に比べて巡礼に来る民が少ないのだ。



 神殿内に、何度目かのルトレーシェの足音が響き渡った。つづいてレンの革靴も似た音を奏で、二人の足音がやがて重なる。

 左右に巨大な柱が並ぶのを見ながら歩き、ついに足を止めた最奥で。



「……これが」



 そこには巨大な石板が一枚置かれている。レンが目を向ければ、時折、仄かに光る文字で五つの名前が浮かび上がった。



 第五位・「白龍姫」

 第四位・「雷帝」

 第三位・「守護者」

 第二位・「軍神の(じょう)(けん)

 第一位・「聖人」



 それを見るレンの耳に届くのは、ルトレーシェの凛と透き通った声だ。



「古の時代には、勇者ルインも名を刻んだ石板です」



 世界中に点在した戦神の神殿に必ず置かれているのが、この石板だ。

 その石板は誰かが文字を刻むわけでもなく、魔法的仕組みにより、その時点における剣王の名が刻まれる。剣王の名が記される仕組みは長い歴史の中でも解明されておらず、石板そのものが魔道具でもないことから、聖遺物の一種であろうとされていた。



 だが、冒険家アシュトンの名が刻まれたという過去はない。

 アスヴァルのような魔物を単身討伐する男の名が一瞬でも名を刻まれなかったことには疑問を抱かざるを得ないが、いまとなっては答えを得られるはずもなかった。



「獅子王が存命の時代にはなかった代物です。あれば恐らく獅子王や、側近だった盲目の騎士グリムドールの名が刻まれていたことでしょう」



 レンが獅子聖庁から授与された、聖グリムドール剣章の由来にもなった騎士の名だ。



「伝承に残る実力は獅子王にも勝るものであったとも語られております。ご存じでしたか?」


「前にラディウスから聞きました。実際はどうかわからないけど、って」


「私もほとんど同じ意見ですが、そう語られるだけの理由はあるのでしょう」



 ルトレーシェが言い終えてすぐにレンに顔を向けた。



「名が刻まれるときに石板から光が迸るといいます。雷のように閃光が舞い、新たな剣王の名がより強い光に上書きされるそうです」


「そうですってことは、実際に見たわけじゃ――――そっか、ルトレーシェは戦ってたから――?」


「ええ。私は自分の目で見ることができなかったので」



 ですが、と。



「クロノアは見ていたそうです」


「えっ、クロノアさんが?」


「驚いておられますが……何か気になりましたか?」


「ルトレーシェとクロノアさんって、そういう話をする間柄だったんだって思って」


「私が剣王になったときは、一緒に旅をしていた時期だったのです。クロノアが学院長になったこともあって、もうあのときのようには過ごせていませんが」



 いずれもはじめて耳にすることばかりで驚かされるが、不思議ではない気もした。

 ルトレーシェは「意外でしたか?」とレンの表情を気にした様子で言った。



「驚かないはずないじゃないですか」


「……考えてみればそうかもしれませんね。クロノアはとても有名ですし」


「それを言うと、クロノアさんだけじゃないですけど」



 何故なら剣王の一人なのだし。

 神殿を出ると、雨足はつい十数分前よりも強まっていた。



 ……一緒に旅かー。



 クロノアとルトレーシェほどの人物が共に旅をしていたのなら怖いものなどないだろう。

 世界最高の魔法使いの一人と、世界最強の剣士の一人。その二人なら、どんな理不尽が降りかかろうと容易にはねのけられそうに思える。



「……うん?」



 と、レンが足を止めて空を見上げる。

 クロノアとルトレーシェの間に前々からの友誼が結ばれている。敢えて表現を変えれば友人関係であることは明らかだ。

 七英雄の伝説にて、クロノアの命を奪ったとされるレン・アシュトンに対し、ルトレーシェが敵を討とうとしていても不思議じゃない。



 ……けど、簡単にルトレーシェから逃げられるとは思えない。



 相手は剣王。

 レン・アシュトンが追手から逃れようと力を尽くしていたことも考えられたけれど、それにしても、帝都やその近くで活動していた記憶を見せつけられた。



 仮にルトレーシェが敵になっていたとして、容易にそんなことができるだろうか。

 いくつかの情報が繋がりそうな気がしていたし、気を抜くとすべてがばらばらになってしまいそうな不安定な感覚がレンの心を満たした。



「少し気が抜けておられたようですが、平気ですか?」


「い、いえ……何でもありません」



 反射的にそう返事をしたが、気になって仕方がないことがある。

 こんなことを聞かれても、ルトレーシェだって戸惑ってしまうと思ったのに。



「もしも、仮の話なんですが」


「ええ。何でしょう」


「たとえばクロノアさんが誰かに襲われたら、ルトレーシェはどうしますか?」



 虚を衝かれた様子のルトレーシェが、呟くように言う。



「あまり想像できませんね」


「で、ですよね。いきなり襲われるなんて」


「そうではありません。クロノアが襲われたところで大抵は無傷に決まっています。私がその襲撃者に敵意を持つとすれば、クロノアが大怪我をしたり、命を落とした場合でしょうし……」



 なので、そうした状況は想像できないと白龍姫がつづけた。



「ですが、そんな状況になったら私はクロノアに傷をつけた者を捜し出すでしょう。友人を傷つけた者を許す自分は想像できません」



 やっぱり。

 言葉通りに受け取れば、ルトレーシェを避けて暗躍するのは難しいどころの話ではない。



「それにしても不思議な質問をするのですね、レン」



 彼女はくすりと珍しく穏やかな笑みを浮かべていたが、レンが抱いた謎はより深まった。



(……それとも)



 七英雄の伝説にて――――ルトレーシェはレン・アシュトンと行動を共にしていたとでも考えればいいのだろうか。

 だからレン・アシュトンは、剛剣使いだったのだろうか。

 先日、ミューディの隠れ家へ向かう途中でみた光景の中で、レン・アシュトンが彼女と口にしていた人物がルトレーシェだった……とか。



 だが、違った世界線の中では、それが真実なのかを確かめる術はなかった。



「すみません、二人がどのくらい仲がいいのか気になって」



 石畳に降り注ぐ雨はそのたびに粒を小さくして、足元はまるで霧がかかっているように見えるほど見通しが悪い。

 だが幸運にも、その雨は数分もしたらやみはじめた。





今日もアクセスありがとうございました。

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