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5.男子の見落とし

その日もいつも通り目印棒の確認と雑務

大人と年長組の収穫が終わるまでの大事なお仕事、張り切って今日の担当場所へ向かうが


「うわぁ」


ナナちゃんが着くなり呆れ声をあげる。


うん、気持ちは分かる。昨日こっちに来た泥団子の男子共が担当場所なのだ、ホンド村の現在の子供事情は何故か村の真ん中から男女がきっかり分かれて産まれたので。


今の見回りお手伝いは男女に別れてしまっている見張り役となる女子がいないのだ、そのせいとは言わないがサボる回数が多い


当然、後で女子により報告でばつを受ける。去年もばつを受けたばかりだというのに、本当に懲りない連中だね?


「アリちゃん、とっとと済ませよう」


「そうだね~」


ナナちゃんが腕捲りをして意気込み雑草に向かうい私はそれをおうがふと、違和感を感じたので足を止める


「アリちゃん?」


「静かに」


いつもと雰囲気が違う私に戸惑いつつも

従ってくれるナナちゃんに感謝をしつつ、辺りを探り記憶もたどる


アリシアでは経験がないこの空気。だが、ザレにはある、これは・・・敵がいる

しかしこの辺りで敵は獣?

魔獣か賊?


「ナナちゃん、目印棒見える?」


私に目には機能していないようにしか見えない


「えっあ~・・・・・・あっ!」


ナナちゃんの表情で見えたことと機能が停止していることがわかった。ならばこの異様な空気は魔獣にかこまれてしまっている状況でまず間違いはなくなった

目印棒、結界は魔獣や獣は防げても

人は防げないが結界が壊れているのならば


知らない冷たい汗が体から溢れるし心臓が早鐘を打ち息が浅く早いこれはまさか私の知らない心?


今は正直、嬉し喜べる状況ではないだが

そんな状況でザレの記憶を引っ張って当てはまりそうなのはきっと焦りと緊張なのだろうしかしこの状況では新たな心を知れて喜んでいる状況ではない


「・・・・(ごくり)」


唾を飲み込んでしまう正直私だけならばどうにかなるでも、ナナちゃんがいる幼い女の子

戦いもどつきあいのケンカも経験の無い子だ

昨日、親を呼び出した魔道具は使いきりタイプのため無いし朝予備として渡されたものは村の緊急用だったため村長に返した。


早急な救援は望めない、だが方法はシンプルだがある!


「私が絶対にナナちゃんを守るから」


私はナナちゃんを見つめ決意を新たにする


「アリちゃん?」


「大きな声で助けを呼んで」


「呼んで来るんじゃなくて?」


「うん、相手はたぶん複数だから移動されると困る」


相手はこちらを警戒しているし獲物として狙っているだろうそうなると弱い方を狙うのは当然

だから私は自信の致命傷を避けつつナナちゃんを守る必要があるこの場から逃がして他の獲物対象を増やさないといけない


この場所に魔物がとどまってくれていたのは私たちにとっては不運だが村にとっては幸運なのだろう


「うん、わかった全力で助けを呼ぶね」


そういうとナナちゃんは大声で結界が破られたことと助けを求めた。そしてそれが合図となり敵が襲ってきたのだった

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