43.集合していざ畑を作ろう
「………の……だよ」
『さわさわ』
………ん?
「か………だね」
『ナデナデ』
朝ですか、えっと昨日ナナちゃんを
「この腰からお尻へのラインが、まだまだ幼いけれど」
『パチ』と私は目を開きますと
「おっ?おはようアリちゃん!」
「……おはようございます早速ですが1ついいですか?」
実は目を開く前から、体を触られているという感触があった
「なあにアリちゃん?」
「同棲で共婚約者とは言え、無許可で他人の体を触り撫で回すのはチョット…どうかと思いますよ?」
腰からお尻へのソフトタッチが、嫌というわけではないのです。そう嫌というわけではないのですが…
何だかよくわからない感覚が、ゾクゾクっと下半身から伝わってきます。何なんでしょう?
「えーけちぃ……ってどうしたの?」
「あ…いえ、そのー……」
…………聞きたいけど、なぜだか口がモゴモゴとして言い出せません
「あっ、もしかして…」
「ーっ!」
何でしょうか、ナナちゃん相手なのに何だか知られる事を僅かばかり体が拒絶反応をしますが、膝枕をしているので距離を取れません
「トイレ?」
「…………そうです。なのでどいてください」
「あっその反応、違った?ってうわああああ!」
ナナちゃんを膝の上からどかし、寝間着から着替えます
「えっと、魔道具も切らないといけないし、ブラの魔道具を起動してもらわないといけませんね、あと顔はどこで洗いましょうか…それとその他歯ブラシや化粧品等も家族の所に一旦取りに行かないと」
環境が変わってアレやコレやと足りないものが手元にないことが分かります
「?」
気配がいくつかこっちに来ていますね。おそらく、私かナナちゃんの家族と思います
「……後で、あられもない姿だったらどうしましょう」
「なわけ無いだろうに」
「そうだと私も思うが…」
「わふぅ、でもうちの子は…積極的だよ?」
魔法の範囲内に入ったのでしょう会話が聞こえてきました。声からするとリーナお母さんとユナお母さんと
ナナちゃんのお母さんであるイリーナさんとスーナさんです
「いえ、だからと言ってあの子はまだ儀式もしていない年齢…さすがに」
「ママ〜?」
ナナちゃんにも声が聞こえたようですね
「わんわーん、入ってもだいじょぶ?」
わんわーんってスーナさん…
「わんわん!」
「!?」
ナナちゃん……ノックの代わり…なのでしょうか?
ナナちゃんはさも当然のように反応しましたし、日常的に使われているのでしょう
各ご家庭のクセって難しいですね、もしかしたら私にも他の家からは『ここが、おかしい』と思われることがあるかも知れませんね。
「わふぅ!よく寝れた?寝れたかな?」
入ってくると同時にナナちゃんに抱きつくスーナさん
………って、いまお腹に赤ちゃんいるんですよね!?
「スー、あまり活発に動くな、お腹にさわるぞ?」
「わふぅ?獣人、これぐらい普通…マーマもこれぐらい動いてたし、多分平気?」
「いや、多分ではだめだろ」
優しく立たせる。そうですね、いつ何が原因で流産するかわかりませんし
それから賑やかに朝の準備を済ませて朝食をとり大人は大人の仕事へ、子供は子供の仕事へ向かうこととなった
「では、行ってくる」
「行ってくる」
「行ってらっしゃい、お父さんユナお母さん」
「2人共気をつけてね」
先に2人の親が仕事に行き
「行ってきますリーナお母さん」
「アリも気をつけてね」
「お母様、私達も行ってきます」
「いって、きましゅ」
「はい、フォルもロティもいってらっしゃ~い」
家はこんな感じでそれぞれ仕事場へ、リーナお母さんは妊婦さんなので、この場所の守り…待機組です
「行ってきます。スーあまり活発に動くなよ?」
「わふぅ…」
イリーナさんに言われるスーナさん
「不満持ってもだめよ、お腹の子は大切なら『待て』よ?」
「わふぅん」
ネーナさんにも言われて、しょぼくれてお腹を撫でるスーナさん
「スーナ、頼むぞ?」
「わうわうわう〜…………わん」
トラビトさんにも言われて諦めたように鳴いたスーナさんだった
「スーママ諦めて大人しくね」
「うん、できる限りじっとしてる……」
「……スーママ、かわいい」
「ナナちゃん、行きますよ?」
「あっ、うんスーママ行ってきます!」
「いってら〜」
何だかこういう雰囲気はいいですね、故郷を離れることになりはしましたが、私とナナちゃんの家の家族ぐるみでの付き合いが始まりました。
ホンド村では家が少し遠かったのですが今は集団生活へ代わり寝る場所は子供はまとまって眠り大人は夜番で交代しながら見張りです……
私とナナちゃんだけは別になりましたがお咎めどころかなんにも言ってきませんでしたね
もしかしたら他の子も私達と同じように過ごしてたりとかするものでしょうか?
ナナちゃんのことが気になりすぎていろいろなことが確認不足でしたね、大人はどこで寝ているのかとか…知っておかないともし何かあったときに、知らせることが遅くなりますし後で確認しておきましょう
さて…仕事場となる場所は…っと
「あそこだねアリちゃん」
「そのようですね」
集まっているのでそこに向かうと、点呼というか全員いるか確認し仕事場へ移動しました。
ゆっくりと移動して………………………到着っと
「さて、私達は畑を作るけど道具は全員分あるわけじゃないから作業分担して様々なことをこなすんだけど…」
集まって子供代表者となっている人の話を聞きます。今回の代表者役はピリスさんです
「ピリ姉が代表のようだね」
「はい、ピリスさんなら安心です」
結構11歳という年齢でしっかりとしているピリスさん。でも、理由はおそらくではありますがお母さんが反面教師的でしっかりせざる負えないのではないのでしょうか?
「とりあえずいくつか預かってきた鍬これを体力と筋力がある人が交代交代で使うとして、こっちの紐が括り作られた棒が重要でね」
言ってみんなに見せる二本の木の棒が一本の長い白色の紐でつながっている物を
「これ、大人組から渡されたものなんだけど畑の長さこれをピーンと伸ばして一旦地面い打ち込むようにして囲いを作ってその中で石を取ったり鍬で地面を……ってなんで手を揚げてんの?」
ピリスさんが説明している最中に1人の男の子が手を挙げていた。って彼は懲りずにまたなにか言うのか…
「質問があるからです」
「バッダス…お前はろくなことを聞かないからスルーでいい?」
「嫌だ」
「…一応聞こうか、なにかわからないことでも?」
「ああ、畑も囲まれた生涯は嫌だと思うんだが?」
「…みんな囲った範囲内での作業は石を拾ったり雑草を抜いたりして」
「紐だってなん面白みもない真っ直ぐな運命は嫌だと思うんだ!」
「そうだそうだ!」
「これを期に新たな形の畑を作ろう!」
「それはいいな俺たちが初の素晴らしい畑を!」
「四角や長方形である必要性はないからな!」
私とナナちゃんに泥団子をぶつけてきていた連中も騒ぎ出した
「……はぁ〜~~〜~」
ピリスさんがながーいタメ息をつきます。気持ちはなんとなく分かります
ふふふ、そう分かります『呆れ』なのでしょうね!
ザレの頃と違い同情が出来るのです
「いや〜バカだねぇ」
「ばかだねぇー」
「愚かな」
私が心の事で喜んでいるところに側にいた3人がボソッと呟いていた
3人も呆れですね心が1つです。嬉しいですね!
「…よしっ!」
ピリスさんが何かを決めたようです
「男女でグループを分けましょう!そうしましょう!」
それは…男子側は畑が出来上がらないのでは?
だって…
「どんな形にしましょう隊長!」
「偉大なる形を目指そう」
「大きければそれでいいんじゃないか?」
「掘り返す深さも深ければ深いほどいいかも?」
……色んな意味でどんな畑になるのか楽しみではありますね
「…監視お願いしますね、バレンさんエレナさん」
「ああ、ちゃんと見てまともな畑になるように努める」
「村の今後のためにキチンとしないとね」
頑張ってくださいね、お2人さん
「でわ、我が男子は理想郷を作ろうぞ!」
「へい!」
「素晴らしい畑を!」
男共は盛り上がって離れていく
どうかまともな畑をお願いしますね
「さあ、みんな私達はまともな畑をきちんと作りましょうね!」
しばらく日常パートが続きます。
でわでわ、また来週投稿しますね




