39.戦い
私は剣を突き出し銃身に当てますが、それで銃は止まりません。切り落としてもだめで止めるには中に剣が刺し入っていればなんとかですが、残念ながら今の私では出来ませんなので現在の状態では引き金を引けば撃てますから当然
『バンッ!』
「ぐあぁ!」
私はエルディアさんの左側にいましたそこから敵の右側から剣で邪魔をした。敵の狙いを逸らすことはできましたが……どこに当たったのか分かりませんが気にしている暇はありませー
「シャドウ」
ーんね
相手の魔法を避けて、接近し何度も最小のスキにとどめて剣を振るい続けます
「ぐっ、すまない一旦下がる」
「…はい」
下がらなければいけない状況?
ならば先程の銃は弾丸と呼ばれる1つの鉛の塊を射出するのではなかった?
「そらっ!」
次は手より少し大きい銃ですか
『バンッ!…………バンッ!』
避ける身にもなって欲しいですね、それに私は見たことがあるので避けられますがこの世界では銃はほとんどが初見殺しにしかなりませんよ
「ちっ、やっぱ使えねーか」
ポイッと銃を捨てる
「テメェ、ガキじゃないのか?」
「……」
「アレは子供をヤルのに1番使える武器のはずなんだがな〜」
「………」
異世界人のやらかし史上世界中で憎まれた開発物の銃
ザハレグスの部下も半数が亡き者になり戦場から帰ってこなかった。
幸いなのは世界の違いでこっちの世界の住人は、遺伝的に魔物や魔法などで高速で動くものと戦いながら生きて世代を重ねてきた。その為、撃ち出された銃弾を見て避けることが距離が開けば可能だということだ
流石にゼロ距離に近い距離では無理だけれどそこまで近づいたらお互いに攻防戦してるから銃がどうのこうのという話じゃない
さて、異世界人の最悪のやらかし武器は歴史上彼の名を記録することさえも各国は嫌がり、ただの異世界人と記録されていません。でその御本人がどうなったかは各国の王しか知りませんし知ってはいけないそうです
ただ、この世界に魂を留め思考することなくそこに存在するだけと、私は教えてもらったどこに居るかなどは、
一切不明ですが…でも理解はできます。他の世界に行かれても困りますし、血と臓物の池を作った彼がその光景を見て言った言葉も忘れていません
何が「現代兵器は最強だ!」や「これが俺のチートだぁ!」などと相手を殺して喜んでいた様は敵味方共に悪印象しか残らなかった
だが当然世界が違えば対処も違うので、後々対処は出来ていきザレが死ぬ頃には、不意打ちでなければ普通の銃は問題がありすぎるのであまり所持されない武器となっていたはずなのですが…何故持っているのでしょうか?
軍用兵器を何故……いえそれよりも、まさかここまで隣国が来ていたとは
「…ここからは俺も本気で行くぜ」
「……」
そういえば、何で敵対する奴らはよく喋るのでしょうか?
「そらっ!」
などと思っているうちに向こうから来ましたね武器は?
拳を突き出すように攻撃をしてきました。一瞬短剣を突き出したのかと思いましたが違います。避けた際に手を見て分かりましたこれは、ジャマダハルと言う武器ですね
「そらそらそらそら!」
何度も突きを繰り出されます。本当に当たりそうな攻撃だけを剣で受け流し下がりつつ回避します
「おいっ!」
敵が声を出します。誰に呼びかけているのかなんて問いかけることもありませんこんなところに一人なんて考えていませんから、そう5人が出てきました。かと言ってこちらも、そろそろ増援が来てくれると思います
「無事か!」
村にいたときはさほど交流はなかったのですが、村を出てからよく会いますね1番の到着はトットルさん、助かります。まだ気配があります誰でしょうか
「お待た……せ?」
えっと有角種…なのは分かりますが頭の両サイドで巻角の白い髪の女性は…
「ファーお母さんっ!戦闘中だから待たせているよ早速援護しないと」
あっファーお母さんで思い出しました
眠たげな目の瞳は赤く、白くフワフワと癖っ毛でまとまりなくぴょんぴょんと跳ている髪に角はやや白に近い灰色の角、耳が尖っているので獣人の方ではなく、魔力量が普通の人族の倍あると言われている人魔族の方です
名前はファルピさんで娘さんはピリスというはずです。お父さんは……クマの獣人さんでベルドーガさんだったような
「はいは〜い、私は救護に行くね〜」
「私とモリッツは援護射撃します」
これで1人は引き受けてくれそうー
「よそ見すんじゃねえよ!」
ーですねっと
「……」
「テメェ…つえぇな…」
「ファルピさん連れていけるようならばここから連れ出していってください!」
なんで誰も運んでくれないんでしょうか?
ここから守るべき人がいなくなれば、もう少し動きやすくなるのに…先程からなるべく人質にならないように狙われないように動いているというのに
「トットルさん、こいつら銃を隠している可能性があります気をつけて!」
「ああ、すぐにコイツら倒してそっちに行くからな!」
「はい!」
「じゃあ、トットルあたしはウェイガと子供1人運んでくね〜割とヤバメだからぁ」
「ちょっ、ファーお母さん!?あああもうっちょっと待って!」
「えー?」
「モリッツ、これ使ってエルディアさんの背に1人括り付けて、もう1人担いでもらったうえについていって援護衛して!」
「えっあっうん」
頑張れモリッツ君いいように使われていますが、それでいいです。言われても何もできないやつとか、ろくに戦えないやつとかよりはマシですからね
「ガキ、これ以上の増援は望めねえぞ」
「………」
「ちっ、どうしてとか言わねぇのかよ」
いえ、気配がありますし、遠くで魔力と鉄のぶつかる音や何かが弾ける音おそらく銃の音でしょうそれらが感じたり聞こえますから、近くまで来たのですが邪魔をされているといったところですかね
「……アレ使うか?いやまだ早いか」
動揺でも誘うつもりでしょうか?
「………」
「……」
ようやく静かに『ゾクッ』「っ!」なりはしませんね、木々の間から矢が飛んできたのでそれを躱すと攻撃を仕掛けてくる。こいつがボスなのだろうか?だから援護?
「ありゃりゃ外しちったかー」
「いや、このガキがおかしいだけだ行くぞ」
「はいはい…」
……ちょっとまずいかもです。この子供の体で2対1はヤバイです。ナナちゃんと家族に心配をかけないための最低勝利条件が無理になりましたね
「ほらいくぜ!」
「援護射撃だ!」
連携は見事ですね弓で最初に避けさせてそこを近接が追いかけて無理な回避をさせてそこを再び弓で狙われる
剣で弾けますでしょー
「させない!」
ーうか?
『バキッ』
矢を弾くナナちゃんのガントレット今回はグリーブもしていますので足技もできますね
「おまたせアリちゃん」
「…トラビトさんはもういいのですか?」
「うん、回復待ちだけど子供1人をピー姉と一緒に守ってもらってる」
「ラストーーーーーー!」
『ドゴンッ!』
おお、トットルさんやはりお強い、援護射撃があるとはいえ1人でこの特殊部隊のような人たちをやれましたね
まぁ、無傷とはいかなかったようですが
「はぁ……はぁ……ゴクッゴク」
回復薬を飲んでこっちらへ来てくれました
「アリシア、ナルシェナ、怪我はないな?」
「はい」
「うん」
「今度はともに戦えるぞ…一人でどうにかできなのはカッコつかないがな」
ハハハと空笑いするトットルさんですが
「十分かっこいいです」
「むしろ戦力になるかわからないのは私だったり…」
ナナちゃん、いえいるといないとではだいぶ違いますよ
「1人は引き受ける!」
スレッジーハンマーを片手に突っ込んでいきます。なのですぐに私達も、もう1人というか私が戦う相手は変わらずですね
「ちっ、あれも使えねえし部下も使えねぇな!」
「……」
「じゃあ諦めて倒されろ!」
「やなっこった!」
私が剣を振るい避けたところでナナちゃんが攻撃それを何度も繰り返し体力を奪う
「ちく…………はぁはぁ………しょう」
「観念してお縄につけ!」
「………」
「やなこった。捕まるぐらいなら!」
右のジャマダハルを捨てて男が手のひらサイズの水晶玉を取りだす
「させないよ!」
あっナナちゃん
「むやみに突っ込まないで!」
言いつつ追いかける私
「これを使うぜ!」
そう言って下がりつつ左のジャマダハルをこちらに投げる
「ジャマ!」
『ガンッ』とガントレットで防いでなお進むナナちゃん、絶対誘いだと思うが、使わせるわけにはいかないのも事実
「ホレ!」
距離が1,2メートルまで近づくと水晶玉を上に投げるとそれを目で追ってしまうナナちゃん
「ここだぁ!」
いつの間にかベルトのバックルに左手を当てて何やら操作していたようで…何を?
そう思っていると『ババンッ』と銃声が聞こえナナちゃんが撃たれた
『ドクン』と私の心臓が大きく鼓動し胸の底からなんだか分からない感情が湧き上がり、何故か奥歯を噛み締めた私は
セーブしていた筋肉と体力をフルで使い瞬きの間に剣を振るうに敵の側のベストポジションへ
「なっ、それがお前の本気か!?」
驚いている間に剣を振るう!
「なっくそっシャドウ!」
『ヒュン』
「があああぁぁぁ」
「ガボッ」
「うわぁ!」
悲鳴が3つ?
つまりあのキーワード魔法は私を狙ったものじゃない?
ならばトットルさんか!
動かないナナちゃんではなくトットルさん狙いで少しでもこっちを減らそうと?
もしかして外の増援が勝つと?
いえそれよりもナナちゃんです!
すみません、戦闘がもうちょこっとだけ続きますその後やっと日常に入れます。戦闘ももうちょっと楽しくできればいいのですが…そこは作者の努力次第ですね
でわでわ、また来週投稿します。
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