32.信頼していたら…
相変わらず誤字脱字きっと多いかと思いますが、きよわわ的にはサラッと見直しているんですよ?
(いやそのサラッとがいけないんでしょうね)
でも、何故か保存すると変わっているんですよ
でもチマチマ修正していいものか…いや誤字っているよりいいのか?
いやとにかく、毎週投稿にまにあうように書くこと優先ということで頑張ります
「あ、あの…ありがとうございます」
…落ち着いたようですね
「いえ、どういたしまして」
少し離れて少女にハンカチを渡す。申し訳ないと思いつつも少女には辛いが、少女のお父さんの所に案内してもらう
あっナナちゃん、一応ついてきてね
……ああ、やはりこっちの村人はなんだか暗い空気ですし、どこのテントも異様な空気を放っていたりすすり泣く声が聞こえます。
「ここです」
「…ナナちゃんとロティシナは、ここで待っていてください」
「えっ、あーうん」
「ん」
中に入るとそこには、気配も無く呼吸音さえもしない大柄の男性が横たわっている
この方のご冥福をお祈りするために両方の手の平を合わせ深く頭を下げる
「少し調べても?」
「…どうぞ」
そして死因を調べるおおよそ検討はついてはいます
全体を見て背中に矢傷…いえ、傷口をよく見ると…抜いてませんねですが服の上からではよく分かりません
他は…見当たらず……やはり毒でしょうか?
少女に了承をとり、衣服を破らさせていただきます。
そして現れた肌は、うわぁ傷口が…ひどい有様です。案内してくれた少女は思わず目を背けてテントの外へ……申し訳ありません、まさかここまでひどいとは私も思っていませんでした
ですが、これで確定です。毒によりお亡くなりになりました。これって結構やばいです
そしてうっすらと見えた鏃は……違うこれ鏃じゃない!?
これは魔石?なんで魔石が、魔石…自分がいたホンド村での出来事が何故か結びつき、とにかく良くないことが起こりそうな予感がします
周りを見渡すと剣がありました。他の刃物、ナイフなどを探していていいような、そんな余裕が何故か心にありません…なんとなく直感が急げとそう私に訴え急かさせる
そして取り出し、地面に置いたまま見つめます。触れたらいけないような直感が訴えます。少し見つめていると魔石で一瞬光り、砂のように崩れた。どうしてなんでなぜ魔石が崩れたのでしょうか技術流用防止の為なのか?
「……っ、今は悩んでいる場合ではありません」
私は思考を切りました。今は考えている場合ではありません!
「ナナちゃん……」
「?」
外に出てナナちゃんにこのことを大人に伝えるように言う……べきなのでしょうか?
私は再び思考する
私が急いでいる理由は、ご遺体は時間が立つと魔物であるゾンビになってしまうことです。
なので、ご遺体を一箇所に集めて処理しなければいけませんが、ゾンビだけで済むでしょうか?
「アリちゃん?」
「……」
「アリちゃん、どうしたの?」
「助けを求める、というか大人にすぐに言わなければいけない事がありまして」
今こうしている間にも、ゾンビかその他の危険がある。そもそもあの魔石はなんでしょうかどんな効果があるのでしょうか?
心臓がやけに響き体が強張っている…不安が私に襲いかかっているのだろうか?
「だったら簡単だよ、アリちゃん」
「?」
満面の笑みで言う、まるで私の不安を晴らす様に明るくそして私に背を向け来た道を向くと
「すぅー」
何を?
「けいかーーーーーーーーーーーーい!」
…理由は?
ナナちゃんが叫ぶことによって誰が反応する?
当然、ナナちゃんの親が反応するそしてナナちゃんの言葉通りに警戒する。だってナナちゃんが適当なことを言うことはないと……『信頼』……しているから
………ナナちゃんはそれが分かっていて、叫んだの?
どうして?
ーっ!まさか…そうか、それが、それが親子の絆!?
私がザレの頃に感じる事ができなかった絆、そして今もなおその考えに及ばなかった。無条件の安心感を得ることができるほど優しい親なのに私は…絆を頼るということを出来ていないです…
それは信頼していないということではないのだろうか?
背中が急に例えることのできない感覚に襲われ思わず自分で自分の肩を抱く
私は、私は誰かに頼る考えがまだできないの?
ザレの頃と違い心があり本当に相手を信頼するという事ができるはずなのに?
ソードウルフのとき助けに来てもらって安心したお父さんにさえ!?
「これでよし。さっ、アリちゃん…アリ…ちゃん?」
「ーっ!、何でもありません」
取り繕いニッと笑う
「なんでもないって…」
「ナナっ無事か!?」
駆けつけたのはスーナさん
「あ…う…スーママ、アリちゃんが言いたいことがあるって」
ジェスチャーでこっちと促されたので、早速気がついた事を伝えることにした
「スーナさん、私達の村は問題なかったようですが他の村はそうでもないようです」
「?」
「ここに来るまでに暗い空気ばかりでしたし、実際にご遺体が放置されていました。もしかしたら他もいくつかあると思います。急ぎ確認が必要かと」
「なっ!?」
「後、私のお父さんに伝言を」
「ん、わかった。何を伝える?」
頷きじっと見つめてくる
「……」
「?」
少し躊躇いますが、情報共有は大事です。私がお父さんに伝言として伝えるのは普通ですよね?
信頼して伝えるのです。そう信頼して
「鏃が鉄ではなく魔石でした。そうお伝え下さい」
「……わかった。ナナ達はさっきの馬車に乗って待っていろ、あとこれ念の為渡しておく」
スーナさんはそう言うと、私とナナちゃんの装備を置ていって来たときと同様にすごい速度で戻って行った
装備といっても武器だけで、私は短剣でナナちゃんは手甲、それぞれ装備した瞬間に、まるで待っていたかのように辺り一帯からうめき声が聞こえ始めた。
「アリちゃん」
「おねぇちゃん」
ナナちゃんとロティシナが側によってくる
「あ、お父さん」
少女はテントから這い出てきた、父親だったものを見てショックを受ける
「どうしますか?」
言いながら私は考える…どうしますかと聞きながらそれは私の心ではないザレの常識辞典から引き出したものだ
理由としてはザレの生の間に自身の肉親が人間じゃなくなった場合、人によっては他者に任せることと自身の手で終わらせてあげたいの2種類の選択をするものが多く見られたからである
「え?」
だからこそ、念の為聞いておく
「ご自身の手で眠らせますか?それとも他者に任せますか?」
「あ………う………」
少女が戸惑っているとヒョコッと私の後ろからナナちゃんが声をかける
「えっとね、知らないかもだから言っておくけど。ご遺体は迅速に処理しないと約12時間で魔物、ゾンビになっちゃうんだー、だからあれはもうあなたのお父さんじゃないし、たぶんだけどね自分でやったほうがいいよ、少なくとも私だったら誰かにやらせたくない」
「とはいえ、ナナちゃん自分で親をというのは心苦しいとも思います」
「え?え?」
まだ一桁の年の子には難しいでしょうか?
いえ、難しいですよね?
「…私がやりますね」
剣を鞘から抜きます。しかしなりたてはやはり動きがのっそりですね
「フォールーミーアー」
喋りました!?初めての事です!
ザレの頃は、なりたてゾンビでもうめき声を上げるものしかあったことがありません
「お父さん!」
「おっとおおお!」
ナナちゃんナイスです。
名前を呼ばれたのでしょう、呼ばれたことにより急に動き出した少女の襟首をナナちゃんが掴み止めてくれました
「だめだよ〜さっきも言ったけど、あれはもうあなたのお父さんじゃないから」
「………………」
悲痛な顔をして口が小さ動きますが声は出ません、きっと頭の中で色々なことを考えているのでしょう
やがて少女は、うつむき涙を流します
……まだ一桁の年齢と思われますし、やはり無理そうですね
「あの」
「?」
「手伝ってくれませんか」
……なんと
「お父さんを送ります」
では手早く、なりたてはまだ筋肉で動いているから四肢が動かなくなるようにスパッと斬る一様足は膝立ちになるように工夫して
「がああああああ、あああああ」
「…では、一緒に」
「はっはい!」
少女に剣を握らせてその上から私も握り振り上げる
「お好きなタイミングでどうぞ、合わせます」
「はい………さよならお父さん」
『ブン!』
頭に振り下ろします。ゾンビは頭に核がありそれを壊せば動かなくなります。格が上がれば知識を有しアンデットの魔物として進化していきますこれはスケルトンも一緒です
とにかくこれでもう動かないはずです
少女から離れます。するとその場でぺたんと座り込み両手で顔を多い泣き始めてしまったので、静かにその場を離れる
「アリちゃん、大丈夫?」
「……はい、大丈夫です」
「本当に」
「フォルーミーアー」
「「!?」」
なぜまだ動け…
私は声の方を見たが対処不要と感じ動きを止め、ナナちゃんの手を掴みナナちゃんも止める
「アリちゃんどうして!?」
ナナちゃんが驚き私を見ますが、私は手を離しませんだって見てくださいと言うように指を2人の方へ指します
「えっ、どういうこと?」
ゾンビとなっているはずの男は泣いている少女の頭を撫でているではないか、撫でられた少女は顔を上げて驚きつつも「お父さんなの?」と呟き撫でてくれた手を取る
「お父……さん……私生きるよ、頑張って生きるよぉ、お父さんとアナベルお母さんとフィアリスお母さんとそのお腹の子の分まで絶対っ!絶対に生きるから!」
その不思議なゾンビは頷き、口に笑みを浮かべると力を失ったのか倒れた
「お父さん……お父さん…………お父さん…………」
1つの別れが目の前で行われましたが、どうした事か私の心がなんら動きを見せませんでした
ナナちゃんは少女を慰めに行きました。それが普通の人間です
私は……どうしてしまったのでしょう、なぜ心が動かなかったのでしょう。普通ならば、ザレの常識辞典ならここは肉親を失ったものに対して慰めの言葉の一つでも声掛けをすべきです
なのになぜ……なぜ……なぜ!…………なぜ!?
私はどうしてしまったのでしょう、考えがまとまりませんグルグルと思考がループするならばザレの頃になったことがありますし思考を打ち切り、冷静に対処することで解決策を模索できます。
ですが感情…心の…気持ちがこんなふうに理解できない状態というか冷静になっても胸の中にモヤモヤした気持ちがなくなりません、まるで灰の中に残る埋火のように残っています
心を知ったと思っていたのに、少女を憎しみ囚われないようにする優しさもわからなかったし、信頼しているからこそできるであろうこともできていなかった
「アリちゃん、大丈夫?」
「……………………………大丈夫です。さて、移動しましょう」
「………うん、わかった」
少女はナナちゃんがロティシナは私が手を引いて馬車まで戻ります
ナナ(アリちゃん…なにか言ってよ、私じゃ頼りないかもしれないけどアリちゃんのためならなんだって力になるからさ!)
アリ(落ち着け私、気持ちを落ち着けるんだザワつくならば心はある、ザレの時とは違う今の私は心があるんだ!絶対あるんだっ!)
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でわでわ、また次週投稿します




