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心欠け騎士、TS転生し二度目の人生を〜心を知れて幸せです〜  作者: きよわわ
アリシア 10歳編

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157.移動前、休憩、合流

お父さん、お母さん達へ

後始末って大変ですよね。そう考えると全てにおいて、誰かがいたからこそ、やってくれたからこそ楽になっている何かがあると思いました。ふと当たり前にあることを細かく考えると衣食住全てにおいて感謝すべき… (長文カット)

    今生きている事に感謝のアリシアより


グライド「…手紙の内容から感謝すべき事というのは分かるが今生きている事にとは?」

ユナルテ「さあ?知らんが感謝することに悪いことなどないだろ?」

アリーナ「そうよねぇ、いつもの食前の感謝の祈りはまさに感謝の言葉だけれどあれ以外に感謝の言葉って他にはないものね?衣服とかも分かりやすわよね?買うだけで感謝ってしないわよ?」

 ***アリシア(ザハアリ)***


「ねぇ、アリちゃん」


「ん?なんだ?」


 ナルシェナが私を睨むように見る。

 これは、苛立ち?いや不満を感じているようだとなると嫉妬か?


「すまない、共婚者のナナちゃんを無視したわけではないんだ」


「いや……分かるよ、今フランメちゃんに必要な事を対処したって」


「そうか…だが、理解はしても心がざわつくのだろう?おいで」


「今のアリちゃん嫌いだぁ」


 嫌いと言いつつも私に近づいて抱きついてくる。

 心がモヤモヤてしているんだろうな、でも大好きな私を完全に嫌うことなんてできないし、ナルシェナは手が先に出る事が昔は多くても、学習する頭はある。理解し何が必要か、それを人に指摘されてもされなくても考える頭がいいんだよな、だからボソッとさっきは『私も入れてよ』とは言ったがその後は黙り雰囲気を壊さずに見守ることができる我慢強さもある


「よしよし」


 抱きしめつつ、ナルシェナの頭を優しく撫でる


「あとアリちゃん。本当にその状態なんなのさぁ」


「うん?教えてもらったのだろう?コレがザハレグスだ、私なんだよ」


 私本人としては演技全開の状態、つまり本当に生前のザハレグスの状態、纏う空気も表情も指先1つの動きまで全てを偽りで固める。人間観察して人としての行動を真似ている状態、常識?事典の行動をプラスした今のザハレグスが正しいザハレグスなのだよ


 いつものナナちゃんが言うマジアリは、常識?事典を参照していないだけです。


「そうか……マジアリよりはいいけどぉ」


「ふふ、そうか?ならばあっちのザハレグスにはならずに必要があればこっちになろうか?」


「やぁーだぁー、こっちは危険なんだよぉ」


 何が危険なのだろうか?


 フランメを丁寧に寝かせるも少しだけ離れて話を続ける。なおナルシェナは抱きついたままだ


「何が危険なんだ?話してみてくれないだろうか、いつもいつも私の悩みを聞いてくれているんだ、少しでもナルシェナの力になりたいんだ」


 私がそう言うと顔だけ上げて見つめてくる


「…………キケンだよぉ………でも聞いて」


「ああ、それで何を悩んでいるんだ?」


 ナルシェナはポツリポツリと途切れ途切れではあるが話し始めた。

 私の1番でいたい事

 私が簡単に特別な感情を持って誰かに触れる事

 本当は私と親しくする皆が嫌いな事

 ナルシェナ知らない私を妻達や仲間が知っている事

 嫉妬してしまう未熟な自分が嫌いな事


「そっか、なるほどな……嬉しいよナルシェナ」


「なんで嬉しいのさ!これは恥ずかしいことだよ、未熟な子供って自分でさらけ出してるんだから…」


 私の胸にグリグリと頭を擦り付ける、少し湿っぽさがやってきた泣いているのか?


 だが本当にすごいことだぞ?

 自分の吐き出した感情が幼いことと理解し、それをどうにかしたいと、大人になりたいと自分で言うのは簡単なことじゃない


 だが、ナルシェナはちょっと急ぎすぎだ


「なにを恥ずかしがる必要があるんだ?

 私が好きな証拠じゃないか、だから私は嬉しいんだ、ナナちゃんが私を独占したい。

 知らない私を知りたい、私の事を誰よりも1番に知っていたい、他と親しくなってほしくない、独占したいなんて、それほどまでに私を愛してくれているのだから」


「でも、これじゃ共婚者が増やせないよ…ママ達が言うには家事育児財産とかは人多いほうが安泰であったほうがいいっていうし、将来結婚した時に私の嫉妬で苦労するなんて私は私を許せないと思うよ」


 ふむ、嫉妬しつつも現実を理解しているな

 じゃあ…説得は共婚者というものについてだな


「ナルシェナ。別にいいんだ、まだ私達はこれからがある。これからどんどん成長していく、身近に私という存在があって焦っているんだ、周りが大人だらけで私の妻達や周りが上手くやれている。そう思い込んでいるんだ、私の妻であるヴェルーナ、ライラック、ノーラ達だって時に嫉妬するし感情を抑え込んだり、自分なりに納得させているんだ、誰にでも独占欲はある」


「本当?」


 私の胸に埋めて声を出す。顔は見せてくれないようだな


「ああ本当だ、ナルシェナもこれから私がか、ナルシェナが誰かと仲良くなるなる上で、仲良くしていくと小さな嫉妬や気になっていく事が増えるだろう。

 その対象もな、それはきっと私だけではなく、ナルシェナが仲良くなていく相手、例えばこれからならフランメだな、フランメと仲良くなっていくとフランメと私が会話をしていると何の話をしているか気になるところから始まるだろうし、フランメとナルシェナがより親密になると今度は私とフランメが密着したりキスをしたりするとそれでまた嫉妬するはずだ」


「うん、絶対する」


「だがそれは、今の嫉妬心とは違う嫉妬となるだろう。それの解消の仕方もナルシェナ次第なんだ、それにその嫉妬は私に対してか、フランメに対してかも分からないぞ?」


「え?」


 もしかしたら、ナルシェナは誰かの1番であることに執着するかもしれないがそれはその時だな


「私とフランメがキスをしたとして、すでにナルシェナがフランメとキスをするような仲だったら、()()対して、フランメへの独占欲が発動して私に怒るかもしれないんだ」

「?」


 ヒョコッと顔を上げるも眉間にシワが寄る

 想像できないか?


「そうだな…もう一度言うぞ、ナルシェナがフランメとキスする仲で私とフランメがキスしたとする」


「うん」


「するとナルシェナの心が思うんだ、フランメの唇()私が先にしたし私()()のものだった。と、ナルシェナは私に怒り、後でフランメの唇を自分で上書きしないとと思い、ナルシェナ()する分には問題なけど私の唇()ナルシェナのものでフランメの唇()ナルシェナものなんだとね」


「え…あ…そういうこと」


 理解できただろうか?

 やはりナルシェナはすごいな、ちゃんと聞き今の己と心が向き合うことができる。私は…アリシアはいつものマイナスに振り切れて良く暴走する。


 情けない未熟者なんだがどうすればナルシェナのようにできるのだろうか?


「……でも、ない気がする。私のこの独占欲はアリちゃん限定だと思う」


 決めつけるのはまだ早いと思うぞ?


「さて、どうだろうな?だから今の段階でそんなに焦って、気持ちを無理に抑え込む必要性はないからな?」


「……なるほど」


「今は私と同様、新しい感情でモヤモヤしているのだろう。慣れろ…とは言わない、だがそれが恥ずかしいことと思えるならば、変わっていけるだろう。私と違ってな」


「うん…」


 ナルシェナと話は一旦終了し、現状の話し合いは続きこれからどうするかを説明、野宿になるので簡易の家を作りそこで寝泊まり


「え?着替えとか…」

「肉に埋もれてベトベトだぞ?心理的に問題ないのか?」

「あ……うん」

「……眼帯の説明が現実かしたな」


 …………………そして時は経ち

 ノーラが食料や衣服等必需品を買ってきてくれて…早いなと思うのだがどう移動しているのかは説明してくれないがボソッと『妖術が進化したにゃ』と言っていたので獣人族の特別な力なのだろう。コレについてもみつぐさんにいくつか聞いておきたいものだな


 とそれはさておき、次の日には新しい護衛がやってきた。


 護衛は当然知っている人物で、この人ならと思えたのでザハアリ(ナルシェナ命名)から(アリシア)に戻しました


 ***アリシア***


「あなたでしたか新しい護衛は」


「お久しゅうございます、獣人族犬種のリエルです」


 私達の前に現れたのは新しい護衛、到着しましたのは良いのですが、馬にも乗らずそのまま来たようです単身リュックのみとは…


「ん?既に私がザハレグスと聞いているんですか?」


「はい…それと今のあなた様が一番大切にしているお方がナルシェナ様ということをお聞きしておりますので邪魔は致しません。なのでそんなに睨まなくても大丈夫ですよナルシェナ様」


「うい!でもムッとはするのごめんなさい」


「……では、何でもお聞きください、私の優先事項はフランメ様の護衛ですが、雑談の禁止は言い渡されていませんので何でもお聞きしますよ?」


「アリちゃん……ザハレグス様とはヤッたの?」


 ナナちゃん?


「……はい、5回ほどお情けをいただきました」


 リエル?


「その事ころの話をー」

「はいはい、もう1人のナナちゃんの護衛メイン兼足技の師匠となるお方をご紹介します」

「…聞きたいけどもう1人からも聞けるかな?」


 ……まあ聞けますけど、ナナちゃん10歳ですよね?そこまで性欲高かったでしょうか?やりたい盛?周りが大人が多いから?


「はじめまして、ベルンハレミア・ガッテンバッグです!種族は獣人の馬族です!よろしくお願いします!」


 声から分かる元気な人がナナちゃんにズンズンと近づいて行き手を取りブンブンと上下に振り回す


「お?お!?お!?おおおおおぉ!」

「おお!なかなかいい筋肉してますね!流石ザハレグス様です!鍛え方に無駄がない」


 そして、振り回し終わるとそのまま身体をペタペタ触ろうとした所で『スッ』と目を細めベルンハレミアを睨む


「はい!余計なことはしません!愛する人の体を触りませんから隠密護衛の皆さんその殺気しまってください、あとザハレグス様が一番怖いです早く殺気をしまってください!流石に2回も死ぬ錯覚はキツイです!」


「はぁ…コレが一応ナナちゃんに足技を教えてくれます」


「たっはー、コレあつかいですか!というか扱いがザハレグス様のときと全然違いますね!キツイです!」


 ………そりゃそうでしょ、あなたのような元気印は構えば疲れるのですから、心があれば扱いは雑で十分、ほどほどでいいんですよ


 そのほうが疲れません

 疲労って、やっぱり心からするものなのでしょうか?ですが肉体疲労もありますし限界値の幅が増減でもするのでしょうか?


「そうですか…ああ、1つ訂正を今の私はアリシアです。ザハレグスと呼ぶのはやめてください」


 あなたは使い分けをしてくれなさそうなので、ここではっきり決めておく


「はい了解です!ザハレ」

『ヒュンッ、ガッ!』

「……アリシア様!」


 よろしい、あと感謝しますヴァネリア、ナイフ投げたのあなたでしょう?あなたは彼女の扱い慣れてますものね。


「な、何で、ヴァネリア様もいるんですか?」


「…ま、いるから足技はあなたでいいかと思ったんですけどね?」


「ひえっ!?じゃ、じゃあ普段雑談は!?」


「あなたは禁止」


「そんな横暴n『ヒュンッ!』おわっ!?」

『ダダンッ!』

「ヴァ、ヴァネリア様!今避けなかったら直撃でしたよね!」


 大げさにコケるように避けたベルンハレミア


「ナナちゃん、アレでいいですか?アレはアレでなかなかすごい足技を披露してくれますし、馬種の妖術で空中歩行も可能でなかなか素晴らしい技術も見れますが、ナナちゃんが嫌だと言うならチェンジさせますが……」


「アリちゃん。学ぶのに相性は見ただけじゃわからないから、取り敢えず王都までは学んでみようと思うよ」


 そうですか…




 その数日後、ライラックの到着ようやく移動ができそうですね。


「なんていえばいいのか…ザレ、巻き込まれてしまったのだな、ご愁傷さまだ、だがボクが来たぞ安心したまえ」


「ではこんな酷い所を一刻も早く出たいので馬車を貸してください」


「ハッハッハッ、ザレ馬車を貸して欲しいなr……なるほど、思春期到来か?嫉妬してしまう様になったのだな寂しいが数年の我慢ぐらいは出来る」


 ライラックは私の袖をつかみ膨れっ面のナルシェナを見て理解したようだ、ナナちゃんが最近離れてくれなくなってしまった。


 護衛が新しく来て、いつもと変わらないな?などと思っていたのもつかの間、私が誰かと親しく話しているとすぐにやってきて袖を掴むようになったのです


「う…ごめんなさいライラック様」


「いいや、構わんぞ?可愛らしいものだし、その感じだと私を…私達を嫌っているのだろう」


「うう”、全部お見通しときたぁ」


「ハッハッハッ、私達もかつて通った道だよ、共婚者同士でいざこざもあったさ、だからわかる。気にすることは無いだが…少し興味が出てきたな」


 目を細めナルシェナを見つめるライラックの瞳に妖しい光が宿る


「待ちなさいライラック!」


 ライラックの興味、その言葉はヴェルーナ達にも使われてその後堪能し尽くすとヴェルーナでさえも次の日には、部屋から出てこれなくなるほど体のあちこちを堪能し尽くされることをされるのです。


 だから…


「まだ私がナナちゃんの体を堪能していないのに、あなたが先にナナちゃんの体の隅から隅まで堪能しつくことは許可できません!」


「え!?体をなの!?」


「おっと、それはすまないじゃあ予約をしておきたい、ザレの後で構わんからナルシェナの味わってもいいだろうか?」


「私の後なら……まあ、いいでしょうか?」


「え!?ちょっと!?」


 先に楽しめれば私としては十分ですし、現状想像しても嫌な気1つしません。ま、実は万が一先を越されてもそんな想い1つしませんけどね。私の所に帰ってさえ来てくれればナナちゃんがどこの誰と夜を楽しもうともなんとも思わないんですけど……


 でも観察結果、常識?辞典では、それはおかしいと、好きな人、愛する人が自分以外、または共婚者以外が普通の人には見せない部分や夜の営みをした場合、嫉妬や不平不満を抱いたり嫌悪するのが常識的行動と結論が出ているんですよね。

 …………出ているんですよねぇ


 私大丈夫でしょうか?もしくは相手がライラックだから?私の元妻でもしそうなっても混ざろうと思えば混ざれるから?


 良く分かりませんがまあ、言うべきことは言ったのでいいでしょう。


 それにしても『好き』『愛してる』等の感情は一体いつになったら知ることができるのやら…独占欲もナナちゃんを見る限り私はまだ知ることは出来ていないのでしょう。


 いつも自分で自分を偽って……本当の自分をそのままだすと冷たいと言われる行動をしてしまいます。

 ですがザハレグスの時とは違い、偽り続けていれば本物になったりしないでしょうか?


 聞きたい…でも、今のナナちゃんは嫉妬や独占欲といった自分のことでいっぱいです。今聞くわけにはいかないので、しまい込みましょう。


 優しさに甘える行動は度を過ぎれば相手の重荷になり、相手に負担を強いること…らしいですから


「ザレ、本当は甘えたかったが今回はやめておくよ、行き先は何処だ?場所によっては御者も付けるが」


「行き先は王都です。御者はいりませんよ、お気使い感謝します。あと…ちょうど来ましたね。紹介しますフランメという新しいお友達ができました」


 そう言った所でフランメを抱えたリエルが来ました


「…ど、どうもはじめましてライラック様、フランメと申します。このような格好でのご挨拶で大変、申し訳ありません」


「…いや、そこは気にする必要はない…ふむ」


 あ、そうだちょうどいいですね。私が死んでからみつぐさんの義手、義足の開発はどうなっているのか聞いてみましょう。


「ライラック、義足について知っていることはありますか?」


「ああ、日常生活には問題ないぐらい進化はしていた」


「そうなのですか?」


「だが、1つ聞きたい…フランメとやら」


「はい…」


「初対面で、2人を知っているからこそ聞く、何処まで2人についていく気なんだ?」


 ライラックの聞いた何処までは、日常だけではなく戦闘もということなんでしょうし。それ以外、つまり普通じゃない場所、場合によってはダンジョンとかも、ナナちゃんが行きたいと言えば私はついていきます。


 ですが、ナナちゃんがフランメの事を気にして行かないかもしれません。そういう事を考えるとやりたいこと試したいこと等を後に我慢するかもしれません。


「どこまででも…です」


「義足の形が人と異なる形をしていてもか?よく義足で見かける木の棒1本とは違い誰もが見た瞬間異色と思える足になったとしてもか?」


「え?」


「戦闘もするのだろう?ならば形に囚われる概念はしててもいいとは思わないか?」


 それは確かにそうですね?私も固定概念に囚われていました。日常生活を普通に行えてなおかつ他人と遜色なく違和感を持たれないような足になるように考えていました。


 ですがそれは私がザレグであり人と異なり、排除されて拒絶されて1人なったように、ザハレグスで人になろうと頑張った過去があるからでして


 義足をただの失ったものを戻して、見た目も普通に、他人からの異様な視線や偏見等をなくすだけのものと思っていました。

 駄目ですね、私…私も偏見の目がどこかにあったのでしょう。


「もし戦闘に特化したものが人の形とは思えないものだったりしたらお前はそこで拒絶するのか?普段遣いといちいち変えなければいけないなら、それは面倒だと拒否するのか?たったそれー」

「待ってよ!ライラック様!それは今考えなければいけないことなの!?」


 ライラックの追求に声を上げるナナちゃん。


「そうだ、今決めないといけない事だ」


「なんでさ!足を失ったばかりで傷ついてるんですよ!?不安なんですよ!これからどうなるか!元の日常生活は出来るようになるのか不安で不安で心が悲鳴を上げているんです!まずは義足のことを教えてくださいよ!日常生活を普通にこなせるような義足はあるんですか?」


「……『チラ』」


 ライラックは私を見たので頷く


「ああ、日常生活を普通に行うことが出来る両足の義足はすでにある。値段次第で外装も普通の人と同じものがな」


「そうなんだ、よかったね。フランメちゃん……フランメちゃん?」


 普通の人と遜色のない義足があると言われて喜ぶナナちゃんとは異なり、考え込むフランメは少し黙っていたあと口を開いた


「ライラック様…その足で戦闘は可能なのですか?」


「不可能だ…いや、少し違うなザレほど強ければ問題ないが決定的な問題がある…それは強度と魔法だ」


 強度と魔法…


「ああ、なるほど」


 ライラックの言いたいことがわかりました


「アリちゃん、なにか分かったの?説明お願いできる?」


「ええ、簡単な問題です。ナナちゃんはー、普通の身体強化は肉体の強化及び魔力膜に影響を与えてる強化魔法です。コレにより相手の魔法攻撃だったり物理攻撃を軽減または無効化されます。ですが魔素霊体が無い事で証明されていることが1つあります。失った肉体の影響上、魔力膜が義手や義足には存在しません。及び身体強化ができません。その事から強度が上がらず日常生活用の義手、義足では壊れてしまうのです」


「なるほど」

「そういうことか…」


 ナナちゃんとフランメが納得したようだ


「ですが問題はそこだけではありません」


「え?」

「……接続部位か」


 ナナちゃんのまだあるの?という声とは違い、フランメは当事者ゆえ直ぐに問題がわかったようです


 正解ですフランメ、その通り例え強度が凄いもの、例えばオリハルコン、ミスリル、ヒヒイロカネなどを使ったとしても接続部位は所詮繋いでいるだけです


「ええ!?でもさなにか固定の魔法とか物質強化の魔法なんかを使えば」


「ナルシェナ、あったとしてそれを使っても、それだけ面倒事が増えるということだ」


「そうだ、フランメの言う通りなんだナルシェナ、魔素霊体が減ったのに、キーワード魔法を書き込むとして君の魔素霊体に書き込んでいる身体強化以上の長い詠唱呪文を書かなければいけないんだ」


「あ…」


「それだけではありませんよナナちゃん。常にどんな魔法を使うとしてもナナちゃんの言う通り、義手、義足を気遣った魔法を常に考えなければいけません。もし相手が付与無効化の魔法を使った瞬間や、分解魔法を使ってきたらその段階で戦闘不能になる可能性があるのです」


「そんなぁ…」

「なんということだ、私は足手まといにしか……」


 ですがここでライラックのいった言葉、戦闘に特化というのが来ます。


「それでライラック、戦闘に特化したものがあるんですね?」


「……ああ」


「あるの!?」

「………っ!」


「ああ、あるぞだが詳しくは私も知らん。去年リシェアからみつぐが戦闘に特化した義手、義足の報告を受けてな、何がどう戦闘に特化なのか詳しく書かれた良く分からない、走り書き過ぎて読めないという泣き言の手紙を渡された。だからザレ、ノーラに頼んで急ぎその良く分からない報告書と進捗状況書か完成しているならカタログでも貰うといい」


 なるほど


「そのリシェアからの手紙にはいくつか完成図が書いてあったのですか?」


「ああ、色々書いてあったぞ、図式では動物の足のような形や、走るのに特化した不思議な形、理論的には納得はできるが………いや、それはどうでもいいな、それより何か仕込んであったりめちゃくちゃだったな、魔法対策の事もリシェアがいくつか解読したのか色々と書いてあったな」


 みつぐさんの事です。多分仕込みは遊び心か前世の漫画から持ってきて、ロマンを詰め込んでみたいということでしょう。書いてみて許可が出たら予算の増加を申請でもしてきたことでしょう。やってみたいという意欲はいいのですがきちんと出来る理論と説明を書類で提出したうえで会議ですよだって

 本当に必要ありますか?

 という問いかけは必要不可欠ですから


 ですが…普通に日常生活が送れる義足があるという話が聞けて良かったです。

 フランメ、いくらでも悩んでください


 どんな結論を出しても、私達は貴方を見捨てません。ずっと友達のままですよ

****** ****** ******

アリ「みつぐさんなんの開発してるんでしょうか?」

ナナ「アリちゃんでも分からないの?」

フラ「異世界人なんだろ?考えが違っているのだからいくらアリシアでも分からないだろう」

アリ「ですが義手、義足の開発を頼んでなんでそこで仕込みだなんだかんだ考える必要があるのか意味がわかりません」

ナナ「アリちゃんの奥さんのリシェア様に報告が行ってるみたいだけど大丈夫なのかな?」

アリ「リシェアならば大丈夫でしょう。彼女容赦ないですから多分義手や義足の仕込みの話で容赦なく必要ない、余計な妄想するなと研究費減額は間違いありませんから」

フラ「だが必要がある場合もあるのでは?」

アリ「仕込むぐらい小型化できているならば普通に魔道具か持ち運べる道具にしてしまえばいいわけですから」

ナナ「それもそっか」

フラ「それもそうだな、仕込むぐらいなら背負えるようにしたりしたほうがいいな、耐久性や衝撃耐性を追求する必要があるだろうし、ガントレットや防具のように扱えるように特化したほうがより有用だろうし」

アリ「仕込むにしても魔導具と同じ様になるでしょうから場合によっては魔石交換をする可能性もありますね」

ナナ「魔力が切れたか!魔石交換『ガシャッ!』とか?」

アリ「Change magicstone、『ガチャ』『ブオン』さあ続きといこうか?みたいな感じになるんでしょうか?」

アリ・ナナ『ジー』

フラ「いや、私は知らないぞ?魔石を使用するのか私個人の魔力を使用するのか、そこもどうなるか…そもそもどんな義足になるのかもわからないのに妄想を捗らせて落胆しないでくれよ!?」

アリ「それもそうですね」

ナナ「妄想は自由だしフランメちゃんがどれを選んでも落胆なんかしないから大丈夫だよ!」

****** ****** ******


毎週毎週更新するたびにドキドキするブックマークの数問題無ければ増えたまま…だがしかし、問題があれば減る恐怖の数字、作者は増えた!と喜び嬉しさに舞い上がろう……とはせずに待て…次の更新まで喜ぶな!と心に盾を構えます理由は簡単、更新で増えても次の更新までそのままにならないからです

ですが最新話が原因かもわからないのが実情です。新規さんが面白そう!で取り敢えず登録してある話でやっぱいらんとポイされるのかもしれませんしやはり最新話でポイされるのかもわかりません。

なので、本当に本当にブックマークをそのままにしていただける読者様には感謝しております。

豆腐メンタル作者は感想がもらえない性格なのでブックマーク、評価、いいね、で一喜一憂するのです


それにしても今回はブックマークの減った理由はなんだったんだろう?

それはさておき…というか気にしても今いるブックマークをつけてくださっている読者様や読んでくださっている方々を大切にしていきます。あ!評価してくださった方ありがとうございます!1人増えたのをちゃんと確認しております!いいね もありがとうございます!嬉しです!


でわでわ、また来週投稿できるように頑張ります!

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