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心欠け騎士、TS転生し二度目の人生を〜心を知れて幸せです〜  作者: きよわわ
アリシア 10歳編

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154.ダンジョンの外へ行く者奥へ行く者

全力で隠れてひっそりと泣くアリシアの愚痴


「グスン、拒絶をされるからこそ、やっぱり迫るのを遠慮せざる得ないのですよ、なのに空気を読んでとか無理ですよ、ちょっと迫ると拒否したり嫌だとかやめてとか理性が常に働いている私には『行けよ、このまま行ってしまえ!』なんて行動は不可能です。特にナナちゃんには、絶対に嫌われたくもありませんしブツブツブツブツ………」


超遠い距離から観察しているノーラ

「…放置するにゃ、ザハの時になかった行動だからどうすればいいか分からないにゃ」

 ***アリシア***


 みんなが寝静まった頃私も部屋で眠っていると異様な魔力反応が通り過ぎる


『ピクッ』

「っ!」


 私は飛び起き武器と荷物を掴んだ瞬間、周囲の景色が一変し真っ暗になった。


「…………………」

『ドッドッドッドッドッドッ』


 心臓がうるさく鼓動する。けれどそれに構わず冷静さを保つ


 周りの景色が一瞬で変わった。これはダンジョンが誕生した瞬間によくある転移する現象です、ですが普通は結界によりダンジョンの自然発生は防がれます…ですがそれはどうでもいい


 手持ちは掴んだ武器と回復薬とか携帯食とかの荷物、でも先程まで寝ていました。つまり服はなく、ネグリジェです。これは前のブラング町でライラックに貰ったものです


 いや、そんなことはどうでもいい、今は現実逃避している場合じゃない!


「ナナちゃんは…どこ?」


 自分は飛び起きて武器や手荷物程度は掴んだ、でもナナちゃんは?部屋は別で、護衛とも現在は別で、どう寝ているかは不明ですがフランメとも別では?


 心臓は強く速く鼓動しているのに何故か血の気が引くような異常さを感じる。


 私の思考は不あんばかりを考えさせてくる。

 眠ったままでダンジョンの魔物食われていたり、幸い起きていたとしても、武器無しの状況で追い詰められて倒されたりとか、複数対一で負けたり、一番最悪なのは、敵がゴブリンやオークだった場合、いやそれだけじゃないダンジョンの特性……遺体が残らないこと


 ゴブリンやオークの場合、死ななければそのまま犯され続けて、助けるとは言いづらいが()は助けることはできる。

 でも…そう言う孕ませようとする魔物以外にやられた場合……遺体が……残らない


 私は探すでしょう。遺体が残らないと知っていても探すでしょう。長い年月面影を探し顔を忘れ、声を忘れ、姿を忘れ、思い出も忘れすべてを忘れてようやく私は(アリシア)を忘れることで生きるのでしょう。また(ザハレグス)として


 そんな最悪の未来を想像し恐怖に体が震える


「ダメ…ダメだダメだ……(アリシア)じゃ無理!」


 深呼吸をして、少しでも心を落ち着かせてから、恐怖に震える無能の(アリシア)を全力で封印する


「すー………はぁー………すぅー……はぁー」


 落ち着け私……すぐにでも動かないといけない状況で想像している場合ではない、今はそんな無能の私はいらない、だから!


 心を……無にする……………


「………(アリシア)(ザハレグス)に切り替えて」


 ………………………よし、では状況を理解しよう


「周りはダンジョンの影響により、完全に室内や洞窟の様に狭く明かりもない『ライト』………なんだ?」


 明かりをキーワード魔法で出すと周り一面、肌色と赤色で埋め尽くされているのだが、この騒動を起こした犯人が分かった


「フランメの脚が最後のパーツだったようだな」


 泊まってた室内よりも少し広いが端に人が横に5人ほど通れる空洞?むしろ通路だな、それがありよりダンジョンだと理解させられる


 通路に出るとそのままの広さが遠くまであるようで先は光が届かず暗い


「……さて、どうしたものか?」


『ready』は使う事は確実なのだが移動によく使う『stepped leader』はこうも暗いと接触事故を起こす。魔物相手ならば、まあいいが人や鉄、刃物の先端の場合問題ありだ


「それと方向はどうしたものか…」


 合流を優先すべきか、ダンジョン主を倒しコア破壊を目指すべきか…


「まあ大抵のダンジョンは、下層にコアがあったよな…出来立ては大抵3層〜5層だったはず」


 ならば迷う必要はないなここが第何層かも分からないのに適当に探し回るよりは


「最下層のコアルームを目指しつつ、ナルシェナを探すだけだな」


 そうと決まれば


「『ready』」


 出来れば光速での移動『stepped leader』で移動したいが、先の考えの通り危なく事故は確実に起こるだろう、何より範囲が分からないのでどれだけの人がこのダンジョンに閉じ込められたかが不明だ


「地道に走って移動するしかない…か」


 全力ではなく程よく走る体力を使い切らないように人を見落とさないように走った



 ***ナルシェナ***


「……い!……おい!起きろナルシェナ!」


「ん!?」


 ほっぺをむにーっとされて起きた。


「ふが?」


「起きたか?」


 うん、私の柔らかほっぺがちょっと痛い


「真っ暗だけど夜中?トイレに行きたいの?」


「違う…明かりを出してくれ」


「?わかったよ『明かり』」


 キーワード魔法を唱えると空中に光の玉が出て周りを照らす


「眩し!?」


「まあ、真っ暗な所に光が出ればな…自分で出すんだから目を閉じておけばいいものを…」


 黙らっしゃい、アリちゃんのお陰でほぼ使わないんだよ…


「…ナルシェナ」


「ん?何?」


「いざというときの為に私にも魔法を教えてくれ」


「おお、確かにこの気持ち悪い周りを考えると緊急事態だよね?」


「ああ……本当に気持ち悪いな」


 明かりで見えるようになってもあえて言いたくなかった見たくなかった肉壁


「壁?とは言いたくないよね」


「肉壁」


「だーね、気持ち悪いなぁ」


「腕や足、上半身に下半身、耳や頭部何でもござれって感じかと思いきや、同じのが一定パターンで同じものだな」


「そなの?」


「ああ、よっと」


 杖を使って器用に立ち上がって1つの脚に近づくと


「コレ私の脚だがあっちにもある」


「うん?んー?」


 マジで?じゃあさ


「一本もぎ取ってくっつけてヒールしたらもとに戻るかな?」


 純粋な疑問さ、それよりも普通は気持ち悪さがこみ上げてきそうだけど前回の生きているものよりもマシかな?動かないから造り物って思えばいいし


「いや待てナルシェナ、嫌だぞ?こんなぐちゃぐちゃな肉壁の一部になってるものは使いたくもない」


「……そっか、まあそうだよね?」


 じゃあ、義足パーツとして1本もらっとく?


「疑問符を浮かべるなよ!そうとしかいえないだろ、お前にも分かるように言うならば……ナルシェナなら眼帯だな、眼帯が魔物の臓物からでてきてそのままです使えって言っているも同然なんだが」


「嫌だね!うん!そうだね分かったよ!」


 と話題を終わらせて、簡単に魔法、魔力操作を教えてフランメちゃんの魔素霊体にも私の魔素霊体のを出してアリちゃんが書いたそのまんま詠唱呪文をフランメちゃんの魔素霊体に書き写した。

 魔力操作は同じように手を繋いで流れを教えるとすぐに出来るように


「『明かり』うん、出たな」


 一緒のキーワードになった


「一緒でよかったの?」


「ああ、万が一忘れた時の為にな」


 まあ、緊急事態で自分のキーワードを決めたとしても覚えきれないかな?

 まっいっか、そんなことより


「ねぇ、フランメちゃん。こういう時どうすればいいか祖父さんから聞いてない?」


「あるわけ無いだろ…まあ、祖父はよく心を落ち着けて泰然自若(タイゼンジジャク)であれとは言っていたがな」


「ほえ?たったいぜんじじゃく?どういう意味」

「知らん」


 ソッコーで答えられた。ヘルプザアリちゃん

 …………応答ねがーーーーーう、無理か


 ***アリシア***


「っ!?なんだ?」


 刹那何かを感じて、戦闘中でも攻撃を止め違和感を探るも…


「……何も無いのか?」


 気の所為なのだろうか?


「Gugya!」


 ゴブリンが木の棒を振るうが流し導き、隙だらけの所に私の剣がゴブリンの首を取る


「しかし魔物はそこまで強くない…が逆に弱すぎる気もする。途中誰にやられたかわからん魔物の死体と人の死体があった。だが…あの遺体は特徴がアレに似ていたな……やはりザコは無視してコアの破壊を優先するべきだろうな」


 ただの死体ならば気にもとめなかった。

 だが…途中見かけた遺体は全て、肋骨がキレイに開けられている異常な死体だった。


「魔神、エモーションだろうか?」


 自分の知識とギルドの図鑑には魔神にやられた獲物は特徴的な死体になるとある


 昔、ナルシェナと一緒に戦ったフィアーならば、死体は必ず頭部が無い、今回のもしやと思うエモーションは、心臓が必ずなくなっている。その過程で胸骨が開かれるらしい、少なくとも心臓だけだたから間違いはない…はずだ、魔神ディザイアなら脳みそと胃と生殖器系がなくなっているからそれらしい死体はなかった


「ゴブリン、オークならばナルシェナでも対処可能だが数が多ければ無理だな…それに魔神となると少し無理をするか?」


 そこに利点は?

 ナルシェナ救出時間が早くなるだけ…

 それにヴァネリア達もナルシェナを探すだろう。ならばそこまで急ぐ必要性はないだろう


「…焦る必要はないな」


 ペース維持の継続探しつつ、ボスの部屋へ行く



 ***フランメ***


 ……やはり申し訳無さしかないな


「ナルシェナ、私を置いて行け」


「へ?」


 片脚が無くなって杖でゆっくり移動するそれに付き合わせてしまっている。戦闘となると私は後方待機でただ見ているだけ、だからこそ、今無事だからこそ私は言ったのだ


「いや無理、おいてなんか行かないよ?」


「まだお互い何ともないが、この先も無事とは限らないだろ?大事になる前に私を置いて1人の方がいいだろ?それに、あれだったら私の服もやるから」


「……まって改めて言われると恥ずかしいんだけど」


 私は脱いだりするのが面倒なので、そのまま外へ出てる服のままなんだが、ナルシェナはネグリジェだった。

 何でも前の町で、アリシアの知り合いからもらったものらしくとてもいい品だそうで着心地も良いらしい、だがちょっといやらしく感じてしまう。でも今はゴブリンの返り血が異様な空気を出している


 そんな表面上の事は良いとして動きやすさだ


「ひらひらして動きづらくないか?」


「いやいや、そこはどうでもいいよ?それより条件としてどうよ!?置いていく服も貰うって私だけの良いことの条件提示って私は追い剥ぎか盗賊か!?絶対に置いていかないよ!?」


 ナルシェナの言葉が嬉しく感じるな、こんな足手まといを連れて戦ってくれる。守ってくれる。だからこそ、足手まといは嫌なんだがな、どんな事を言っても君は私を置いていかないのだろう


「ん?フランメちゃん」


 ナルシェナが何かを感じ取ったようで


「ああ、大丈夫なのか?」


 普通に言う。それが難しくてもできる限り平静をよそうのだ、正直今の私は不安で怖くて仕方が無い、が表には出さない私が不安がることで、ナルシェナが私に気を使うこと自体が駄目だからだ、だから私は内面に隠す。どんなに怖くてどんなに不安でもグッとこらえるのだ


「敵は…ゴブリン5体、なんとかなる!手加減は無し!『全力全開!』」


 ナルシェナがキーワード魔法とやらで身体強化を施し即座に倒していく


「よし、問題なく勝てた。あ、フランメちゃん。明かりは消して魔力を温存しててね」


「それはナルシェナの方ではないか?」


「私は……明かりぐらいは全然減ってないから平気だよ、身体強化も……減ってないね」


「うん?そういうものなのか?」


「まあとにかく大丈夫だから」


「そ、そうか…指示に従おう」


 良く分からないがナルシェナの魔力は心配ないらしいので、私は明かりを消した。

 魔力は…まだまだあるが、この先何処まで保てるかわからない、共倒れは避けるべきなのだろう。私は魔法に関しては無知だし、ナルシェナの方が知っているだろうから従うのが正しいよな?


「じゃあ、行こうか?」


「ああ」


 それからも魔物には遭遇したが最初は「うっし終わり、さあ行こう!」と元気があったナルシェナだが…

 それが何回も続くと「はぁ…はぁ…ちょっとだけ休憩した後に移動しよう」となっていく、身体強化と明かりで魔力を使い続けて、戦いで体力を消耗していく


「ナルシェナ、明かりぐらいは私が」


「ううん、全然大丈夫だから気にしないで」


「そうか?いや、だが、意識は少し持っていかれるだろう?」


 事実私が明かりを灯していた間は消えないように魔力操作を意識していた。消すときは簡単だ、魔力を注ぎ続けなければ消えるのだから意識しなければ良いだけ、逆にい言うと使うためには意識し続けなければいけない、魔物に気を向け不意打ちやどの場所にいるかを移動はしていないかを気にしつつ魔力を身体強化と明かりに向け続ける…


 普通よりも体力の減りは早いはずだ、なのに…


「やっぱり足手まといだろうな」

「ん?」


 私の小さなつぶやきは、ナルシェナの耳には届かなかったようだ……よかった



 ***ナルシェナ***


 はぁ〜すっごく疲れる。今のところゴブリンだけだけどヘイト管理は簡単で助かる。明かりでキチンと見える私に注目してくれるからだただ…殴りづらいのが困る。


 どう困るかって?ネグリジェ姿でブラやショーツが透けて見えるのが良いのかな?ゴブリンさん達はそれはもう興奮状態、よだれを垂らしまくってアソコはオッキしてガントレットはないから素手で殴りにいかないといけない…


 まあ、興奮しているのがわかったからこそフランメちゃんに明かりを消すように言った。ついでに聞かれて思い出したんだ事もある。


 魔力消費、私ないや…と

 まあそのおかげで操作に意識を持っていくだけで済んだけど、普通はどうなのかアリちゃんに後で聞かないとなぁ


「はぁ…はぁ………はぁ…はぁ………」


 それよりも上り階段だ、これ登って良いんだよね?


「とどまるより行動」


「いや、とどまる事も勇気だと思うぞ?」


「いや、明かり欲し」

「私が灯そうか?」

「いや、陽の光のことね」

「そうか…」


 とりあえず登ると


「わぁ〜外だぁ」


 外に出れたが………


「地獄絵図なのはどうしてだろうな」


「現在時刻は日の出ちょうどだね…」


 夜明けだね


「ああ、せっかく空が白み始めたのに周りがこの謎の地下空間同様、肉壁が感染したかのように」

「肉の町カッコ、嬉しくない、カッコ閉じ、だもんね」


 肉の町アースティン (誰得やねん)な感じ?

 いやしかし、肉の意味が裸女性なら男性ウケ、裸男性だったら女性ウケ?まさかね服があるからこそ裸に価値があるのだ


 ゆっくり歩き現在位置が何処か、荷物を探すための散策をしていると


「ナルシェナ!」

「え?」


 外に出たことで気が緩んでいた私は、突如フランメちゃんに突き飛ばされた。


『グシャッ』

「っ!?」


 自分の地面に倒れる音とは別の音が聞こえた。それも肉が潰れるような音だった


「大丈夫か?ナルシェナ」


 フランメちゃんの声を聞いてホッとする。

 ダメだなー私、外がこんなんになっているんだから敵がいても不思議じゃないのに、ってそうだ何があったの!?


「フランメちゃんは……あ……」


 振り返り言葉を失う私、フランメちゃんは残った方の足が肉に挟まれている


「フランメちゃん、直ぐそれどかすからね!」


「待てナルシェナ!周りを見ろ!」


「っ!?」


 周りは人がいるものの雰囲気がおかしかった。正気を失っているようだ


「なにがおこっているの?」


 周りにいる人たちはどれも正常とは程遠い、

 ただ嬉しそうにする人もいる。近くで泣いて居ようが怒っている人が絡んできて、殴られても嬉しそうにする。隣に同じ人がいても嬉しそうにそこにいる

 怒っている人も居る。ただただ怒る、怒りのあまり肉に包まれた建物に八つ当たりをする人もいれば、自分を攻撃する人もいる、笑う人を殴る人もいる、同じ様に怒っている人を殴る人もいる、泣いている人を殴る人もいる、殴られても嬉しそうな人もいる。

 泣いている人もいる、ただ泣く歩いていても泣く、隣に爆笑する人が居ても泣く、何が悲しいのか分からないと言って泣く人もいた。悲しむ人を嬉しそうに見る人もいる。

 ある人物は笑い転げて、一瞬静かになっても何が面白いのかまた突然笑いだす。人によっては殴られていてそれでも笑う。


 私はそこまで確認すると、周りを見るのを辞める。


「なんなの?」


「分からないが普通じゃない、私を救出するよりもアリシアを探したほうが良いんじゃないか?」


 言っている事はわかる。けど……


「ううん、見つかるかどうか分からないアリちゃんを探し回るよりこんな異常者が周りにいる中でおいてなんかいけないよ!」


「……それは嬉しいが、所詮私とはここで出会った程度の仲だ、いざという時は」

「そんなの関係ないよっ!」


 出会ってからの時間なんか関係ない!


「いい?フランメちゃん、私とフランメちゃんは確かに此処で出会って全然一緒に居た時間はまだ短いよ?けれどそれがどうした!もう私は友達だと思ってるし、共に居たいとも思ってる。時間なんか関係ない私は私のできることでフランメちゃんを支えたいんだ、力になりたいんだよ、だから、見捨てるなんて私にはできない!」


「……そう…か」


 うーん、納得してくれてないや

 フランメちゃんには時間も必要みたいだね。人の考えは人次第かぁ


「っ!?」

「っ!?…ナルシェナ、さっきも言ったが」

「ない!その選択は私には絶対にない!」


「「Husyuuuuuuuuuuuuu!」」

「………………Hoooooo?」


 なんだ…コイツ、全然魔物らしくないというか気持ち悪い、近いのはフィアーの……ああ成る程、魔神なのかな?


 姿はでっかい馬のような形の下半身に馬の頭部の様に人の上半身が前と真ん中がこちらを向いていて、後ろは後方を側を向いて生えている。やっぱキモいし

 馬のようなとは例えたけど人の脚なんだよなぁ


 というか3つの上半身に4脚って


「Buruuuuu!」

「Gaaaaaa!」

「………Aaa?」


 あっ、来た!


 身体強化は外に出た時に気が抜けて解除してしまったから………ん!消えた!?


「っ!」

「がっ!?」


 フランメちゃん!?


 振り向くとフランメちゃんにのしかかっていた。2体がこっちを見て警戒している。フランメちゃんを殺す気だ!


「やらせはしない!やらせはしないよ!『全力全開!』」


 身体強化のキーワードを唱える


「全力の拳を受け取れええええええ!」


 殴りに行こうと踏み込んだ瞬間、全部の人のお腹部分が縦に割れて開き赤黒い色の宝石が光り輝くと


「ぐっ!?」


 胸の…いや、お腹の底からドス黒い感情がこみ上げてきて頭に血が上る。これは怒りの感情だ、ムカつく訳も解らないけどとにかくすべてが気に入らないが、目下気持ち悪い奴が動けないフランメちゃんに乗っかっていることが気に入らない


「どけよ…そこをどけよおおおおおおおおお!」


 私に魔力が集まる

 私の視界にフランメちゃんの足を潰している肉の赤色とは違う赤が見える。フランメちゃんの血だろうそれがより私の怒りのボルテージを上げ『ブチッ』と何かが切れた


「てぇめぇ!『魔力よ!私は希う!私の願いを聞き届けて!この目の前の敵を倒す力を!敵に傷つけられない頑丈な身体を!圧倒的速さを!大切な仲間を癒す力を!兎に角この状況を切り抜ける力を私に!』」


 追加で言ってもいいだろうか?いや、この身体強化は全力全開とは違う。そう、魂まで…そうか!


「『今、私の全てをかける!全身全霊を注ぎお前を…倒すっ!』」


 前よりも魔力が多く私にまとわりつく、私の意気込みを魔力がわかってくれたんだろう、だからそのまま今回も叫ぶ


「『身体きょおおおぉぉぉかあああぁぁぁ!』」


 新たに身体強化をすると無意味に怒っていた感情がスーッと引き冷静さを取り戻した。よかったどういう戦い方をするかわからない相手、そんなのに冷静さを失って挑んだ所で勝てない、でも変わらないかもねだって私はただ…


「正面から挑み、正面から倒すのみ」


 ま、本格的に戦うのは後で取り敢えず


「私の友達の上からどけ、そしてお前が傷つけた人達の数の分、私の拳を受けるといい!」


 未知の敵との戦いだ、私の攻撃は何処まで通じる?

ナナ「アリちゃん!教えて!」

アリ「泰然自若、何に対しても驚かず落ち着いているさまを言います…まあ類義語などもありますし、辞書でも引いて調べてください」

ナナ「はい!現在近くに辞書がありません!」

アリ「ま、まあ周りで詳しい人や、使うときがなければ使いませんからね、知らなくていいコトの部類に入りますよ…はい」

ナナ「うん、じゃあ忘れとくよ、いざとなったらアリちゃんに聞けばいいし」

アリ「…(私は辞典ではないのですが?)」


****** ****** ******

アリ「作者さんツッコんで良いですか?」

ナナ「私も私も!」

作者「え?何で?」

アリ「いくらあんな事があったからと精神に問題がきたしてしまったとしても私達の年齢を間違えては困ります!」

作者「え?どこ?」

アリ「『150.アリ・ナナ別行動開始』でフランメの年齢の時11歳となってましたナナちゃんも『11歳か同い年だね!』なんて言ってましたよ」

作者「え?マジやん、なんで?いつ歳とったよ?」

ナナ「まだこっちの世界、儀式以降一年経ってないよ?」

アリ「純粋なミスでしょう?」

作者「訂正せねば……(2024/6/8に気が付き訂正)」

フラ「そうか、1歳若返るのか…」

ナナ「うん、本当に同い年みんな10歳…あれ?フランメちゃんも学園通うのかな?」

****** ****** ******

誤字脱字だけではすまない、ミス多発中の作者ではありますが…お許しいただければありがたいです。毎度良く申してありますが執筆速度が遅いゆえ書くこと優先しております

修正の為の見直しはしておりません、本当に申し訳ございません。

でわでわ、また来週に間に合うように書き日曜日に投稿してみせます。

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