150.アリ・ナナ別行動開始
お父さんお母さん達へ
『人の振り見て我が振り直せ』を私は実行すべきでしょうか?私は…私はどうすべきなのでしょうか?
自分でこうと思ってもいざ隣で行動されると本当に私はこのままで良いのか迷ってしまいます。揺らぐ自分の意志の弱さを責めるべきか、感化されて少しでもその………(長文カット)
揺らいでしまう意志に戸惑うアリシアより
グライド「それも学びの1つ」
アリーナ「多感な年頃で迷うのかしら?」
ユナルテ「失敗してもいい、後悔してもいい、挫折、屈辱、無い方が良くても子供のうちに体験しておけそれから揺るがない信念を作るのも良いだろうさ」
***ナルシェナ***
アリちゃんが去った後(確信はない)、少しだけ胸を貸してくれと言われて貸したら私の胸で声を抑えながら泣き始めたフランメ
私は優しく背中をさする。
しばらくするとフランメが「………もう大丈夫だ」と言って離れた
「ん、溜め込んでたんだね」
「ああ、捨てられた日に泣くだけ泣いて、その後は必死だったから」
「そっか……えっと部屋に戻って寝ようか?」
「ああ…そうしよう」
部屋に戻るとアリちゃんが毛布にくるまって床で寝ていた。
「なんでさ…」
まー、アリちゃんなりになにか思うところがあったのかな?あのハンカチは…お婆さんのハンカチだよね。優しくなりたかったのかな?
「ベッドに運ぶなら手伝うが…」
「あーーーーーーいや、ベッドに寝かせてもいいなら護衛さん達がそうしてるだろうから、ベッドを空けてもらったと思って私達はベッドで寝ようか」
「ん?分かった。お前がそう判断するのならそれでいいのだろうな」
アリちゃんは心を得たことにより様々な心を知りたい……ということは私も知ってる。
けれど、まだまだ子供の私達、その心なんてそれこそコロコロ変わるし、だから今この謎の状況なのかな?
なーんかアリちゃんも溜め込んでないかな?
それともただ不安定なだけ?
多感な年頃では…あるし、分からない感情に振り回されるのも不思議ではないよね?私もだし…
まあ今日は寝るか……お休みーアリちゃん。フランメちゃん
***アースティン領都何処かの地下室***
「フヒヒヒヒヒヒ♪もうすぐだぁ、アレとコレェ、たった2つ、やっと残り2つのアレとコレ、それが揃えばボクだけの✕✕が完成するぅ、ボクだけのがようやく、ようやく素晴らしいボクのアーーートがぁ完成するりゅううううううう♪」
肉々しく時折所々蠢く肉壁をアートといい眺める
「ああ…早く材料が欲しぃ…早く完成させたい…まだか?まだなのか!?まだかーーーーーー!!!」
彼はブツブツと呟き材料が来るの待つのだった
***ナルシェナ***
翌朝、芸術の領都のせいなのか広い中庭のようなものが無く変なアートのある公園で筋トレしている最中に驚きの情報が私の耳に入る
「へ?連続殺人事件?」
「止まらない、きっちり定数まで続けて」
「うい!」
隣ではキチンと決まった速度を維持して何処か私とは違う筋肉も使っているのか動きも筋肉の動きもちょっと違うアリちゃんが腕立て伏せをしつつ私にそう言った。
私は返事を返して即座に腕立て伏せを開始するとアインさんが報告を続ける
「ナルシェナ様の驚きの通り、ここ最近連続殺人事件が発生しております」
私だけじゃなく、この公園に朝のトレーニングに来ている他のギルド登録者さん達も聞き耳を立てているよ?
「…………うっし、5セット終わり!」
一通りのアリちゃんが定めた筋トレを終わらせた。
すると今朝護衛さんから渡された杖を使って、こっちフランメちゃんがゆっくりと来る
「ん、タオルと水筒だ」
「ありがとう、フランメちゃん。杖には慣れたかな?」
朝起きるとフランメちゃんにアインさんから杖が渡された。たどたどしい歩き方が杖を使うようになって危なっかしさが消えた。
「いや、まだまだ扱いが難しいがそれは慣れの問題だ」
「ふぅ……高さ等は問題ありませんか?」
「ああ、わざわざ用意してくれて感謝している。ありがとう」
「いえ、無理に連れてきた以上は優しくしますよ」
違うと思う。お婆さんのハンカチ持ってたからお婆さんとの約束を守っているだけだよね?
「やはり高齢者用の歩行器の方が良かったでしょうか?多少なりとも画材道具も入りますし」
「あれ?絵を描くのは続けるの?」
「あ…ああ、絵を描くのはだな…私の祖父との思い出だ」
お?祖父?
疑問に思って首を傾げる
「義理のですね…」
「違う、私にとってはー」
「ああ、すみません。今のはナナちゃんに言ったんです。あなたにとってそのお方がとても大切なのは今ので伝わりました。言い方が悪くて申し訳ありません」
おう、そうかい…気が付かなくてすみませんね
「あ、いや、私も過剰に反応してすまない」
「いえ…大丈夫です」
「えっと、つまり?」
首をかしげて聞くとフランメちゃんが答えてくれた
「…私にとっては、本当の親であり祖父なんだ」
むーん?
「ナナちゃん、私の家族とフォルミアの関係です」
「ああ!成る程」
「納得はしないでほしいですね。わかりやすく言っただけで書類上の関係はありませんし本人達の意思による関係性です」
心の友みたいな感じ?
……いや違うよね。本当の親は私が決める!みたいなものかな?
「………」
「まあ、ですがそう言わせるなにかが合ったと言うことですね。私は各種手続きがここでもできるか行ってきます」
各種手続き?
「国民的として登録してきます。ということですよ、ギルド登録でも良いのですが…」
アリちゃんはフランメの杖を見る
「薬草採取、ぐらいは可能ですが…万が一の逃げる手段が現在厳しそうなので何らかの理由により私達と分かれた場合、国の保護を求めることができるようにしてくるのですよ」
……そりゃ
「お願いします」
「…私は私だと認めてもらえるのだろうか?」
「ええ、認めてもらえますよ。きちんとこの国の国民だと、そしてナナちゃん…」
「はい」
返事した後にアリちゃんからのお願いが合った
まず、報告の続きを聞くこと
次に教会に連れて行き儀式が受けられなかったことを伝えて魔法を使えるようにすること
その次は、可能ならその祖父の事を聞くこと
更にその次は、フランメちゃんの荷物の回収とのことだ
「では…私は行きますね。ナナちゃん、フランメ」
「うん、いってらっしゃーい」
「…すまん、手間をかける」
アリちゃん、は去った
さてさて……
「護衛は誰かな?」
アインさんはまだ居る
「報告の続きをします」
「はい!アリちゃんにはいいの?」
「はい、ノーラ様から報告を受けることでしょう」
成る程そりゃそうか、私には不要かもしれない情報を私にも聞かせる。そこに何の意味があるか分からないけどアリちゃん的には何かあるということだね?
「では…報告の続きですがその連続殺人には奇妙な点があり………」
何でもご遺体の体の一部をわざわざ持っていくという奇妙な殺人事件だそうだ
「それは…怖いな」
「今までそんな事件が起こった事は無いの?」
「……むしろこのアースティン領都では定期的に発生する異常事件です」
定期的って…そんな異常者が恐ろしいけど…
「アインさん質問があるんだけど」
「はい何でしょうか」
「聞くの怖いけどどんなのがあったのかなぁって」
私がそう言うと「聞きます?」と言われたので頷くと
「本当に異常で気持ちの悪い異常者が起こした事件ですよ?」
と前置きされて語りだす
「人……犯人それぞれですが、執着のある物を集めるそれがガラクタや物であった場合はマシなんですけど…それが人の………」
ふむふむ…………ふむふむ………おお、マジか
胸好きは胸を集め、腕好きは腕、脚好きは脚等、収集家は収集して
「好みのや、自分の感性に来るものがあったり、ぴったりな…なんというかちょうどいいというやつでしょうか?なんか『ピンッ』ときた場合、殺してでも使うそうです。事件の中には像の中身が人だった場合もありました」
………何も言えねぇ
「つまりまたその危ないやつが現れて犯行を始めたと?」
「はい、犯人はその都度捕まえて処刑はしています。ですが、何故かまた頭がオカシイ人が現れて事件を起こすのです」
「いらないイベントだね」
平和が一番、退屈も罪とはいえ殺伐とした事件よりもなんか笑えたり微笑ましく思える事件であってほしいね。それだったら大歓迎なのに
「現在、連続殺人が起こっている場所や日時は…」
細かく調べているみたいで地図を広げて見せてくれる。他の聞いていた人達も数人よって地図を見てくる。一部は去ってしまったけど…
アインさんの言葉を聞き耳を立てて聞く人、堂々と近くで聞く人はいる。なんか気まずいんだけど…頑張って気にしないでおこう
せめて1言欲しいよ
「それで、気になる点はやはり単独では無い点ですね。雇われものがいるようですので犯行現場を変える可能性も出てきました。もはやアースティン領都全体と思ったほうがいいので安全な場所は無さそうです。十分に気をつけましょう。我々もノーラ様以外はナルシェナ様の護衛としてついています」
「え………いやあのさそれってさアインさん。かなりやばいんじゃない?」
ノーラ様以外の護衛が私に付くって、危険度高すぎない(汗)
「……それはさておき、他の報告ですが…」
あ、割と本気で危ない可能性が出てきたぞ?
他の報告はあまり頭には残らなかった。最初の連続殺人事件がインパクトがでか過ぎだよ
一般的な宿屋の位置は東側の地区に固まっているとか、それは探している最中に欲しかったし
第33回ガラクタアートの作品決定戦なんか、私達関係なくない?
まあ、その後に聞いた食品アートにはちょっと興味あったよ、気になるよねちょっと見てみたいかも
でも、魔物の剥製アート、インパクトのあるポーズ決定戦ってただの剥製に飽きたってこと?ポーズ大事?
……いや大事か、せっかくの魔物の剥製、例えばゴブリンで想像するとしても混紡や剣を持って威嚇しているポーズなら普通だけど、挫折しているポーズとか5、6匹が焚き火囲んで座ってるとかなんか違うとか思えるし……うん、ポーズは大事だね
なんて、いるかいらんかの情報まで教えてくれた。
「それとナルシェナ様」
「はいアインさん」
「用事などを済まされましたら武器屋に一度訪問するとよろしいかと」
「ん?なんかあるの?」
「ええ、主様は実用を求めるので、アースティンでは武器屋に行きませんが、実はここアースティンでは面白い武器やデザインにこだわった装飾の武器が置かれています」
なにそれ!?
「いいねぇ…一度行ってみたいね」
その後も少し報告が続き終わるとアインさんにお金を少し渡す人が数人いた
「何だったの?」
「情報はお金になります。なので有用性を感じた場合お金を払う人も居ます。勿論勝手に喋って聞かれたので払わなくても良いのですので、人次第といったところでしょう」
「情報は金になるのか…」
「フランスさん、確かに合ってますが聞き手が必要ない、既に知っている場合はお金が支払われないことが多いですし、間違った情報が1度や2度あればもはや聞いてもらえませんのでそちらで稼ぐのは止めておいた方がよろしいかと」
「ああ、そうだな」
「ということはアインさん、去った人達は事実確認とか?」
私の言葉に頷くアインさん
「そうですね。事実確認及び自分の信頼している情報屋から情報を買う、ギルドで無料で提供される情報を確認するか、知り合いのギルド関係者、職員、冒険者等ですね。何らかで関わりのあった人からですね。その人達と情報交換、後が現地の人に確認ですね」
とわざわざ教えてくれるけど、お金を払っている1人の男性が突っ込んだ
「いや、鷹と苗木の方とわかりきっているので情報の精査はしない」
「いえ、そこはするべきでしょう?」
「ごもっともですが、あなた方が間違うなど」
「いえ、私達だって完璧ではありません。いかなる相手からの情報であっても、完全に信用することは間違いです。手に入れた情報がいくつかと合わせそれが同じであったとしても可能性が高いで済ませるべきです。わかりましたか?」
「へい、ではあっしもこれで」
銀貨1枚をアインさんに渡し去っていった
「…多い、助かるのですが」
「まあまあそれは懐に入れて、アリちゃんから言われたことをしたいんだけどいいかな?」
「あっ、はいおまたせして申し訳ございません」
「えっと、報告は聞いたからフランメちゃんの10の儀式の為に教会か」
「……10の儀式?」
「ああ、うんえっとね」
教会の方に歩き始めるとアインさんが側で普通についてくる。間近で護衛って…いや、フランメちゃんの補助かな?と思いつつ儀式について説明するとフランメちゃんが
「そうか、私は10歳だったのか…」
…………あ!?
「あ、そういえば聞いてなかったね。何歳かな?10歳であってるのかな?」
「…いや、知らないんだ」
そう言われたのでアインさんの方を向くとすぐに返答してくれた
「はい、調べでは10歳です」
「10歳、同い年なんだね」
「10歳だったのか私」
えぇマジか自分の年齢すら不明とか何をいえば…そうだ!
「そういえば、色々と知ってるみたいだし、その知識って祖父から?」
話題変更、話題変更っと
「ああ、ワタシが生きていられたのは祖父のお陰なんだ」
そこから語られる、フランメちゃんのストーリー
「祖父はな、私の命を助けてくれた人なだけではなく先生でもあるんだ」
そういうフランメちゃんの表情は、とても優しく微笑んでいる。祖父という存在がとてもとても大切だというのが伝わってくる。
「命だけじゃなくて、先生?」
「ああ、あのクズ…母にどれだけ怒鳴られてもスルーして私に少しではあったがご飯を分けてくれたし、悪いことではあるが、扉の鍵を開けて私を外に連れ出して、色々と教えてくれたんだ本当に色々と…」
「会いたい?」
私の口から出た言葉は、とても当たり前の事を聞いてしまった。ちょっと想像すれば今私の側にフランメちゃんがいるってことは祖父さんは…
「もう会えないんだ…1年前に亡くなっている」
「…そっか………その事でやけにならずに生きていくって決めたフランメちゃんは凄いね」
「……約束、させられたからな」
「させられた?」
「老い時は悲しいな…祖父は私がなにか覚えると『これで未来に生きていけるぞ!』とかご飯をちょっとでも食べると『これで明日も生きれるな!』なんてよく私に言って頭を撫でて褒めてくれるんだ、それが嬉しくてな」
「そっか」
確かに勉強ができたり、ご飯を残さず食べたりしたら褒めてもらえる。私も3歳や5歳の頃……いや、私の一桁の頃はどっちかって言うと手をペチペチ叩かれてたなぁ
主にスーママに『わん!流石に茸類は触っちゃダメ!』ってね。何でもかんでも触ろうとするから手を叩かれるんだよね。ああ、一応フォローしとくけど茸以外の危なくない植物の時は、叩かれることなく抱っこで『わっふぅ、何でもかんでも触ろうとしちゃダメ!』って怒られる程度だったよ
って今思い出している場合か!?
「そんなふうに生きていける…そう何度も言われたら簡単には死ねないし、何より亡くなっていた祖父の部屋の手紙に『生きろ』と書かれていたら簡単には死ねない」
「そうだね………うん?じゃあ何で私の提案を拒んだのさ!?」
めっちゃいいチャンス
「話がうますぎたんだ…」
「へ?」
「私が母親に捨てられた話を聞いた。救いたい、誰がこんなうまい話でついていくんだよ!都合もいいしタイミングも良すぎるんだよ!」
……そう言われるとそうだね。本当に偶然聞いたアリちゃんから話を聞いたうえに、移動の目的地も捨てられた領都で私が言う『捨てられたって話を聞いた。なんて可愛そうなんだ、そんな君を救いたい』
あーーうん、うますぎるね全力警戒だよハハハ
「そりゃーごめんね言われると確かにそうだね」
「だろ?」
まあ、軽くだけど話を聞いたし教会についたから話しは一旦終わりにしよう
「お邪魔しまーす」
と声を出しながら開きっぱなしなっている扉から入る「どいてくれ!急患だ」
「おっと!?」
「なっ!」
「っ!」
私はサッと避けたが今はフランメちゃんがいる事に気をつけれなかったがそこはアインさんがフォローしてくれて、フランメちゃんと一緒に避けてくれた
「あっぶなー、ってごめんねフランメちゃん一緒に避けるべきだったのに」
「いや、この方が助けてくれたから問題はない、ありがとう。えっと」
「アインと申します。そちらのナルシェナ様と同様に護衛の命を受けておりますので、お気になさらずに」
「あ…ああ、分かった」
今更自己紹介かい…
「それにしても急患って」っと私はつぶやきながら教会の中を見るとアインさんがそばにより声を少し控えめで言う
「連続殺人の犠牲者ですね。体の一部がなくなっておりましたが、人通りの多い所で行われた可能性が高いですね。応急処置されておりました」
「よかったぁ、助かるんだね」
「ええ、ですが…もし本当に人通りの多い所でに行われた犯行だった場合は……」
私はアインさんの小さな呟きの
「見境がなくなったということですね」
に不安がよぎったのだった
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アリ「約束した以上、話した事を少しでも思い出して行動するべき…ですよね?」
ナナ「あんまり自分を追い込まないでねアリちゃん。確かに『121.バランス』でお婆さんと約束したのは知ってるけどさ、お婆さんが言ったように選択肢を増やすだけでもー」
アリ「選択肢が増えても、私が冷たければ意味はありません選ぶ答えが決まっているならば意味はないのです」
ナナ「むー!むー!むー!」
アリ「え、ええぇ…むくれられても困るのですが」
ナナ「ふんっ!」
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0時に間に合わなくて申し訳ございませんでした
m(_ _;)m
でわでわ、来週は…間に合うように頑張ります
謝罪を1つ投稿日に気が付かずアリシア、ナルシェナ、フランメが11歳になっていたミスを2024/6/8訂正しました全員まだ10歳です。




