148.優先するはナナちゃんの気持ち
お父さんお母さん達へ
誰かが言ったり作った一言が未来永劫語り継がれる素晴らしい言葉となる。その中の言葉で今の私の状態にぴったりな言葉は何でしょうかわかったらぜひ教えてほしくー(長文カット)
新しい出会いと出来事を楽しみたい
アリシアより
グライド「状況が分からんのだが」
アリーナ「書き損じたのかしら?」
ユナルテ「ふむふむ…最後に新しい出会いと出来事とあるからそこから考えれば」
グライド「最後まで読んだのか!?」
ユナルテ「読むだろ…娘からの手紙だぞ」
***アリシア***
そうそう、少し前のヴァネリアのまだ見つかっていませんは、目標が位置を移動したらしく…というか、どうやら特定の場所に居続けることはないらしく、アースティン領都に入る1日前からリュピに捜索させていたようなのです。
その1日前からちょこちょこ移動していたらしく、私の『経験は大事ですので』という言葉が伝えられて監視を終了したようです。そこはスルーしてほしかったですね。
ナナちゃんの『今も困ってると思うんだよね』の方を優先して念の為監視は続行しておいてほしかったですよ
まあ、先程までの居場所は分かっているのです。その段階ではそこに居ましたけど、私達がお茶をしている間に移動したということです。
かと言って片足が悪いので、そこまで遠くには移動しないと思いたいですね。状況によっては端から端まで移動することも想定はできますが……大丈夫でしょうたぶん
まあ、最初の発見現場の近くさえ歩いていれば見つけられるという事で……………………見つけました。
では、私は早速観察開始することに
ふむ、この子は周りを見て自分も同じ様に何かを造ったり描いたりして売ってお金をもらっていたのでいたのでしょう。1つのレンガや木の板に絵を描いたり、木彫りの彫刻がありますね
「アリちゃん。あの子の角、ピリ姉みたいに巻き角じゃないね」
「まあ、あくまで有角種というだけで角の形は色々とありますからね」
「ふーん」
……ナナちゃん?いかないのですか?
この探し人の角は側頭部から生えて前面に斜め上に向かうように生えているが…
「村の人達を見ていたから疑問に思わなかったけど、必ずしも綺麗な形になるわけじゃないんだね…」
そうですね。ザハレグスの時に拾った子たちで私は知っていましたが、有角種の角は形を自分である程度調整する作業があります。これは先端が尖りすぎたり、カーブしている部分がささくれ出す事があるのででヤスリなどで削りトゲのようになったりするのを防いだり、好みでザラザラ具合やツルツル度合いなどの調整をするそうです。
勿論、種族柄の角の生え方は自体は変えれませんけどね。ピリスさんは、側頭部から後方下に行、そこから前面上方向の羊角型と名称されることのある形ですが
おデコから斜め上に生える様な鬼角とかの角のある種族も人魔族なら有角種に分類されます。以前ライラックと話した妖精種のようなものです。
細かく分類すれば、生物の界・門・綱・目・科・属・種の様に分けれますが、一般にそこまで自己紹介に使いませんし、逆にそこまで説明されると鬱陶しいですよね?
なのでピリスさんと角の形が違えど彼女は、人魔族有角種で十分です。
「で?ナナちゃん、行かないんですか?」
「う………い、行ってくる」
いってらっしゃい。
ナナちゃんが少女に話しかける。
私は離れて観察を続けつつ想像もする。あの少女は産みの母に嫌われ、虐待を受け捨てられた。そして自力で生活を余儀なくされて、お腹をすかせ雨風にさらされてもお金を稼ぐ手段を考えて実行する。
…稼いだお金をなにに使うのか
普通は食料ですが、この世界は教会にお金を払うと安楽死させてもらえる。その事を知っているとどちらのためにお金を求めているのかが判断つきません。
「ナナちゃんはどう説得するつもりか…」
まず、求めていた少女で合っているようですね。では、しっかりと観察させてもらいますよ。目を凝らし耳を澄ませ全てを把握する
***アリシア観察中***
「だ…だからね。私は偶然あなたのことを知って助けたいと思ったんだ、あなたは今の境遇をもし抜け出したいと思うならさ…私と共に来て、今の境遇を変えてまともに生活がー」
「うるさい!恵まれた人が何を言っても、嫌味にしか聞こえない!お前はそれがわかっているのか!?」
……おや?意外と言葉は知っているみたいですね?
私の想定では、ちょっと言葉を知らないものかと思っていましたが『恵まれた』とか『嫌味』とかを言えるのもそうですが、ナナちゃんの『境遇』という言葉も理解できるのですね。
「あ…う、でも、そう聞こえたとしても、あなたが私の言葉に腹を立てたとしても、今を変えたいなら私についtー」
「黙れ!そう言って優しい言葉を言って騙して酷い事をするつもりだろう!」
酷い事とは?
私の中にいくつか想像出来るものがありますが…彼女の想像とは違う事でしょう。
私の想像?それは勿論2度目の人生なものですから、色々と想像はできますよ。
人身売買している相手に売るか、捕えて監禁して弄ぶか、奴隷印を刻み一生自分の奴隷として飼うか…まあそんなところでしょうか?
ああ、人によっては魔法や薬の実験もありましたね。それとここならば生き血を使って絵を描くとか生きたまま彫像にするとか、バラバラにして芸術作品として造形に使われるかもしれませんね。
でもこれは、普通の想像であり前世の男成分を追加すると百合t『団長!女の子同士の絡み』ええい、今はあなたはいりません!記憶を無理やり引っ張り出さないでください!
私は頭を横に振り変態部下を追い出す。
コホン、ザハレグスが観察していた男成分を追加すると百合展開の酷い事が想像できるのです
「だ、騙すなんて!そんなことしないよ!?私を信じてほしい、君を救いたいんだ!」
「巫山戯るな!お前になんの得があるってんだ!」
「私の自己満足だ!」
……おや?何やら想像していた展開と違ってきましたよ?私の想像ではナナちゃんが何やら彼女の心に来る言葉を言って救うものだと思ってました
『うぅ、本当に私を…ここから救ってくれるの?』
『うん、これからは君も幸せを求めていいんだ、私がその手助けをする。だからね、一緒に行こう?』
『うん、一緒に行く』
みたいな?
けれど現実は違って、結構喧嘩腰ですね。
「じ、自己満足だと!?」
「うん!自己満足だよ、君を助けて君は寝床もご飯も、着るものも困らなくなる。そして私は君の幸せそうな顔を見て大満足する」
「はぁ?お前に得はあるのか?」
「だから私の自己満足だってば!君の幸せそうな笑顔で十分なんだよ、だからさ私のわがままに付き合ってよ」
「な…なんなんだそんな言葉でついてはいかないぞ!というかお前の自己満足に付き合うものか!他のやつにしろ他のやつに」
「君じゃなきゃ駄目なんだ!」
あ…それ、私に言ってほしいですね。喧嘩みたいなことをして離れて、しばらくしたらやっぱり『私の隣にアリちゃんがいなきゃ駄目なんだ』って、言ってほしいですね。
「……だがな、なにも私じゃなきゃ駄目なんて事は無いはずだ!」
「だから、偶然君のことを知って君を救いたいって思ったって言ったでしょう?」
「だとしてもだ、私は拒絶する!お前の施しなんか受けない!恵まれた奴の道楽なんかに付き合うものか!」
「むーーーー」
ナナちゃんがむーーと言いつつ考え込む
確かに、恵まれて人を養う余裕がある人物が今を生きるのも大変な人を助けたいだの救いたいだの言っても嫌味ですよね。
ですが、彼女の目は怒りでも憎しみでもない感情が宿っていました。本心では彼女も救われたい、今の生活を変えたいと思ってはいるのでしょう。でも、親に虐待されたことや捨てられたことで、簡単に信じられなくなっているのでしょう。
でも、これでは折角のチャンスを不意にしますし、ナナちゃんも救えなかったとショックを受けてしまいます。ここは無理矢理にでも連れて行って強制的に身綺麗にし、綺麗な服を与え、美味しい食事を食べさせた上でふかふかのベッドで寝てもらってから話をしたほうが良さそうですね。
それでもだめなら強制的に1年は付き合ってもらってそれから判断してもらうのも良いでしょう
「うう〜〜」
ナナちゃんがこっちを見てます。
ヘルプですかね?
はい、今行きますよ
「…何だ仲間を呼んだのか、やっぱり酷い事を」
「バカバカしい」
「なに!?」
私は片膝をつき目線の高さを少しだけ近づけて言う
「そんな馬鹿げて面倒なことする理由がありません」
「はあ!?」
「私はあなたがどうなろうとも知ったことではありませんがなんの為にこれらを売って金を作っているのですか?」
「そんなのご飯のために決まってるだろ!」
ご飯のため、教会で死ぬためではない……か、ならば全てを諦めたというわけではないのでしょうか?
しかし、知らないだけかもしれません。聞いてみましょう
「教会ではお金を払えば安楽死…楽に死なせてくれますよ?そのためにお金を欲しているのでは?」
「違う!私は……私は死にたくない」
ふむふむ、死にたくはないですか……では
「もう一度お母さんに会いたいとか?」
『ギリッ!』
奥歯を噛み締め私を『キッ』と睨みつける
「あんなヤツ母親じゃない!会いたいなんて思うものか!」
なるほど…怒りを覚えているのですね。
ザハレグスの時様々な捨てられた子を見てきましたが、その中には様々な子がいましたがそれでも似たような感情を宿してもそれでも会いたかったり、復讐を望んだり、捨てられた経験から人付き合いを拒絶したり様々でしたね。
本当に知識として、新しい思考を教えて貰えそうですね。人は本当に一人一人違って面白いです。
っと、今はそんな事はどうでも良くて、死にたくなくて母親に会いたくもないと…では、ナナちゃんの望みを叶えるために
「では、強制的に付き合ってもらいますね」
「はあっ!?」
ナナちゃんが助けたい、でも彼女は拒絶ならば簡単ですね。取り敢えず強制的に連れて行き最低でも1年は付き合ってもらいます。その後共に居ることを嫌と言うならば自由にさせればいい、1年は一緒にいて嫌と言うならばナナちゃんも諦めてくれるでしょうし、1人で生きていくすべも渡せていますからね。
では…「リュピ」
「はっ!まずは教会に連れて行き病気と健康状態の検査と治療、その後お風呂に入れて綺麗にして新しい衣服も与えますぴょん」
「よろしい、では行動を」
「ぴょん!」
ん?そこは『はい!』では……ってヴェルーナも『がう』っていいますね。獣人の返事は面白いですね。
ササッとリュピが彼女を連れていきました。
「あ…アリちゃん。良かったの?」
「ん?」
何がでしょうか?ナナちゃんの望みを叶えて彼女も取り敢えずは怪我病気雨風食事衣服全てを、治し安心安全満腹清潔ですよ?
「本人拒絶してたから、アリちゃんなら諦めろって言うかと思った」
なっ!?
「ナナちゃんが望んだことですよ!?私の意思や相手の意思なんか無視しますよ…」
「あ…アリちゃんだけじゃなく相手の意思も無視なんだ」
当然じゃないですか
「そうだアリちゃん、時間かかる?もしかかるならセーフゾーンも見ておきたいんだけど」
「え?ええ、いいですけど」
というわけでご案内するとセーフゾーンのお家が見える辺りで止まる。
何故かというと先客を発見したのだ、しかもかかりあいたくない
「ちょちょちょ君たちぃお菓子は1人1つまでだよぉ」
「わかってるよぉおにいさん!」
「わたちコレ」
「あーあたちもそれがよかったのに」
「うーん、チョカールイどうしよう」
「ままま、仕方ねぇよニコマちゃんランダムに買ってきてか俺らが悪いっしょだからひとっ走りして買ってきてくんねぇ」
「えー、でもましゃーないかぁわーった買ってくんねー」
「この子達楽しみにしてっからぁなる早でたのんまぁ!」
「うーい!」
「お金がないのこういう事してるからなんだねぇ」
だとしても自分たちが金欠とか目も当てられないと思うのですが…いや、しかし借金はしてなさそうですね。空にはなるものの稼ぎはしている。でも、孤児に支援できているなら凄いこと……ですよね?
「アリちゃん」
「はい」
「…会いたくはないからさ帰ってあの子待とうか」
「……はい♪大賛成です」
というわけで私とナナちゃんは、チャラ男達と遭遇を避けて泊まる宿を探すのだった。
条件は防犯と清潔さが二重丸で変なデザインは無しの一般的な宿なのですが…
「お風呂…」
「なんか、ウップッ、お風呂付き…だと、変なデザインがついで……ぐるのは………何でだろうね」
行く先々の宿に確認するとお風呂付きとなるとデザイナーが設計した変な形のお風呂になる。そのおまけでベッドも変になる最悪は部屋の形さえも目の錯覚を利用した仕様だということ
そのせいで今はカフェで休憩中
「ナナちゃん…平気ですか?」
「ゴメン…もう数分ほしっ!ウップ……ううぅ」
いかんせん目の良いナナちゃん。変なデザインの部屋を見続けて酔ってしまったようです。かくいう私も少しだけ酔っています
「くそぅ…誰が望んで泊まるんだよあんな部屋ぁ」
「………」
錯覚等を利用しまっくた部屋とかはもう頭が混乱しそうでしたね
「錯覚なら良いけどさ、実際にベッドが小さいとか舐めてんのかとか思うよね!それで通常の2人部屋料金とか馬鹿にしてんのかって話だし」
「…………」
そうですよね、通常の2人部屋料金で片方のベッド子供サイズ以下…まあベビーベッドサイズだった部屋とか、喧嘩売っているのでしょうか?
それはそれ用で貸して、2人部屋として貸すなという話ですよね。
「それにあの風呂!滝風呂とかなに!?湯が全部足元から流れる設計とか浸かれないし!もうそれただのシャワーと…いや、ただの名前の通り滝だよね!?あれを風呂とは言うな!『ダンッ』」
「………」
ですね…アレならば異世界人の言ってた五右衛門風呂かドラム缶風呂とかのほうが何倍もマシですよね。むしろ湯がためれない段階で風呂ではないと思います。しかしナナちゃんいくらお怒りでもテーブルを叩かないように
「他のもさー……ってアリちゃん?聞いてる!?」
「ええ、ええ、聞いてますよ」
「お風呂が好きなアリちゃんはどう思っているのさ!浅風呂とかいってギャグとしか思えない浅すぎるあの風呂とかさ!」
私がどう思っているかって?
3件目のあのギャグの浅風呂を?
横になっても背面しか湯が当たらない、巫山戯たお風呂を?
「聞きたいですかぁ〜(怒)」
「っ!?」
『ガタガタッ!』
そんな椅子ごと下がるぐらいなら、聞かないでくださいよ…私がお風呂が好きなのは、ナナちゃんも知っているのだから怒り心頭なのはご理解できるでしょうに
「はぁ……まあヴァネリアがまともなお風呂付き宿を見つけてくれるまで待ちましょう」
「さんせ〜…それまでに酔いを収めてみせるよぉ」
……ふぅ、何事も程々が一番です……か
素敵で普通のデザインならばともかく、デザイナーの趣味全開や、意味のない目の錯覚の利用したものはただそこに居るのも辛く、住むのに適した形というのは大事なのだと知ったのであった
ナナ「『以前ライラックと話した』…えっと『105.到着!入町!』だったかな?」
アリ「はい、あってますよ」
ナナ「ライラック様達元気かなぁ」
アリ「……」
ナナ「アリちゃんは気にならないの?」
アリ「え?あ〜流石に1年経てば気にはなりますが半年ぐらいは気にもなりません。戦争中でしたし別々の重要拠点を守ることも多かったですから」
ナナ「へー、そんなものかな?信頼ゆえに?」
アリ「いえ、心無き者だったからでしょう」
ナナ「あ……ゴメン、気にする心が無かったということだね(汗)」
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2度も投稿できなくて申し訳ございませんでした
m(_ _)m
引っ越しを業者に頼まず1人で頑張った成果でしょうか?1週間も続く筋肉痛に疲労それが終わったら数日間頭痛と発熱という報酬が頂けました(いらない返品したかった)執筆はできず、寝ては起きたり仕事を休んだり引っ越したにもかかわらず新しい部屋での生活のスタートが病気で寝込むという最悪スタートになりました
でわでわ、まだ疲労が抜けませんが筋肉痛と頭痛発熱は薬でどうにか収まるぐらいになりました。
ですが毎週投稿できるかはちょっと不明ですので、しばらく様子を見ていただけると助かります。
投稿未定となりますが可能な限り毎週日曜日に投稿できるように頑張ります




