表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心欠け騎士、TS転生し二度目の人生を〜心を知れて幸せです〜  作者: きよわわ
アリシア 10歳編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

134/220

125.本を読んでいる間…に

パパママ達へ

ちょいとお聞きしたい、依頼中に仲間との別行動ってアリなの?まあ体調の問題で一時的にあると思うけど、そういう場合の対応や報酬金の分前ってどうなるのかな?今私は老い時の人の身辺整理の依頼を受けたんだけど、アリちゃんがね、体調を崩しちゃってさ、そういう時のことを聞きたいんだけど

                ナルシェナより

トラビト「いや、職員に聞けって」

ネーナ「職員に聞きなさいよぉ」

イリーナ「ギルド職員に相談しなさい」

スーナ「わっふぅ?聞く相手が違うぞ」

 ***ナルシェナ***


「………」


「ナルシェナ様、大丈夫ですか?」


 アインさんが私に声をかけてくれる。そう、アインさんは落ち込んでいる私に気遣って大丈夫かと声をかけてくれたんだけど…


「すっ………進まなかったぁ」


 原因は身辺整理のための掃除が、一切進まなかったことだ


「それは…仕方がないことかと」


「でもねアインさん、これでお金はもらえないよぉ」


「お金に関しては支払うかどうかは依頼者が決めることですので、依頼が失敗扱いにならないのであれば依頼者が満足している証拠ですので依頼が終わったときにその金額分、あの御婆様が満足いただいた証拠としてお受け取りくださいね」


「うーーーん、まあ……そうだね」


 アインさんと話している間に鷹と苗木の施設についたが、入口にヴァネリアさんが立っていた


「ヴァネリア隊長?」


「…お帰りなさいませナルシェナ様、現在アリシア様は図書館にいらっしゃいますがどうされますか?」


 あれ?アリちゃん部屋にいないんだ?


「じゃあ、私も図書館に行くね何処にあるの?」


「アイン」


「はい、この施設の隣にありますが私が案内します」


 ということで、アインの案内の下

 ……………………図書館に着きました


 ふっ、ちょっとと遠いじゃないか、何が隣だよ、確かに『隣か〜じゃあすぐだね』なんて鷹と苗木の施設が大っきい事が頭からすっぽ抜けたおマヌケの私が感覚近くで歩いたがために勝手に疲れただけだけどね


 まあ図書館だ座る場所があるだろうし座って休もう


 アインさんと一緒に中に入ると流石図書館!

 と言わんばかりに独特の空気と紙のニオイ………アレ?はしないね?


『ちょんちょん』


 私が図書館の雰囲気に疑問を持っていると、アインさんが私の肩を突く


「?」


 向くと指差しである方向を指すので見ると


「……………なに?あれ?」


 なんかモフモフパラダイスな状態の塊を目にした


「主様です」




 は?




 え?なに?あの、あれが…あのモフモフパラダイスが、アリちゃんなの?


「どうしてぇ…」


 なんとうらやまけしからん状況になってんの?

 獣人が多いけど他に、エルフ族、人族等の子供達に群がられてるの?

 体の至る所に引っ付かれてじゃれられてるの?


「アリちゃん?」


 一応呼んでみる


「………はい」


 返事あり……アリちゃんのようだ


『スッ』


 頭の上に乗っている獣人の子の尻尾を片手でどけて顔を出して言うアリちゃん


「あの……助けてください」


 ?


「私が動くと落ちそうな子が居るんです。なので、上から取っていっていただけると助かります」


 オーケーオーケー、了解だよ


「はーい、じゃあどの子から行こうか?」


 アリちゃんに近づき、聞きながら順番に子供を下ろしていく………………うお!?


 おぞましいものを見た。アリちゃんがアリちゃんの伝説を読んでいた。


「………」『ゴシゴシ』


 目を擦りもう一度見る


『ジーーーーー』

『ペラ』


 お分かり頂けただろうか?ページを捲る音もする。なので私の見ているものは現実だと言うことだ


「ひっ!」


「……あの、なにか?」


 あれだけ私が読んでいたり、レフィニア様と話していたときはとことん無視を決め込んでいたくせに!

 読むの!?

 読んじゃうの!?


「だだだだって…アリちゃんがそれを読むなんて!!」


「そっ……そこまで顔を青ざめなくても…」


 私の顔は青ざめているのか…私にとってそこまで信じがたいということか!


「それに!」


「それに?」


「ヴェルーナ様のお腹を踏みつけているし!」


 子供の山を取っていったら、なんと足元に大人の獣人ヴェルーナ様がいたのだ


「あ……そういえばそんな状況ですね」


 今気がついたふうに言っている!?

 無意識?無意識なの!?

 ザハレグス様の時にはヴェルーナ様を足蹴にすることは当然の行為だったということ!?


「あのっナナちゃん!違うんです、これはヴェルーナとの戯れでありまして」


「戯れで踏みつけるの!?」


 私の共婚者は元妻を踏みつけるのが趣味でした







「いやあああああああああ、ドメスティック・バイオレンスだよ!」






「アリちゃん!いくら元奥さんだからって、いや、奥さんであってもなくてもDVはイケナイコトだよ!」


「分かってますよ!?というかその言葉良く知っていますね!?けれどヴェルーナは別と言いますか…その、ヴェルーナだけは良いと言いますか」


「言い訳なんか聞きたくないよ!」


「がう、待てナルシェナこれはこれで………いいものだぞ?」


「M体質の人の話なんて少ししか興味ないよ!」


 そう言った私に、ジト目を向けるアリちゃんと何故か手招きするヴェルーナ様に私は一歩下がるのでした




 ***アリシア***


「とまあ冗談はここまでにして、どうして読むことにしたの?」


 冗談だったのですか…


「いえ、ヴェルーナに読んでみろと言われまして」


「え…………ガクッ」


 ナナちゃんは自分の口で効果音を出し、その場に崩れ落ちた。一体何故崩れ落ちたんでしょうか?


「?」 


「アリちゃん…ブーイングして良い?」


「駄目です嫌です」


「ちぇ〜……それで、どう?得られるものあった」


「なくはない…という所でしょうか、なんせ頭空っぽで、本当にただ読んでいるだけですから」


「そうなの?」


「ええ、その…女の子の日ですから」


「あ、なるほど」


「じゃあ感想はないのかな?」


 ナナちゃんの言葉にヴェルーナも私を見る


「そう…ですね」


 今、私の体調的の問題でいつものように考えないように、浅く軽く思ったままの状況がいいのか、すんなりと読めました。それで読んだ感想はというと


「ザハレグスは、おかしいという感想ですね」


「えー!」

「がう♪そうだろそうだろ」


 読んでみて『あれ?こんな事しましたっけ?』なんて展開がいくつも出てくる出てくる


「まあ、ザハレグス様のことはおいておいて」


 ナナちゃんは私から下ろした子供達を見る


「起きないねー」


「がう、そうだが気にすることでもない」


「ん?なんで?」


「親御さん方にとっては、預けているだけの感覚ですからある程度の時間で迎えに来ますよ」


「がう、ここはな子供達を一時預かりにしたり遊び場としても提供しているんだ」


「へー……アリちゃんはさしずめ遊具?」


「…に、されたのでしょうね」


 群がられているのを良いことに、あえて私に積み重ねた方もいましたから


『私は積み上げてバランスを崩さないようにするゲームではありませんよ?』と言ったのに『そうね…』と言って当然のように私の横に置いていくのはいいのですが


『あら、今の状態だとここかしら?』


 と絶妙なバランス感覚で寝ている子供を配置するのはどうかと思いましたよ


「本当にザハレグス様の伝説を読んでいただけ?」


 何故か訝しげな目で見られた。まあ、チラチラとナナちゃんの視線が私のそばにある絵本にいっているので、気がついているのでしょう


「グルゥ、確かに柔らか遊具やおもちゃに行かずにザレに群がったんだ、ただの読書だけでは、ここまで集まらないだろうな?」


 そうですよね、まあ…


「3冊ほど絵本を読み聞かせしました」


「だよね…」

「がう、やっぱりな」


 仕方がないでしょう?ずっと読めない文ごとに『これなんてよむの?』とか、私が読み終わってページをめくろうとすると『まって!まだよんでるの!』とか言って止められるんですよ?


「いちいち、まだ読んでるだのなんて読むのとか聞いてくるんですよ鬱陶しい事この上ないですから、読み聞かせをして私の邪魔をしないように交渉しました」


「結果は?」


 ナナちゃんが結果を求めましたが、子供相手です当然分かりきっているでしょう?


「駄目でしたので、魔法でお休み頂きました」


「あーだから起きないんだ」

「クックックッ」


 ヴェルーナ笑わない、子供相手といえどきちんと相手をするのですよ……っとそうだ


 丁度ザハレグスの伝説で、読んでいましたら気になったことがありましたね。一緒に居たヴェルーナが居ますので聞きましょう


「あ、そういえばヴェルーナ…」


 ……………………


 この魔神との戦い、もうちょっと生き残りいませんでしたか?……いないあってるのですか

 じゃあこのライラックとの初めての出会いでは、あなたとライラックもう少し揉めていませんでしたか?

 ……重要な部分ではないから端折ったのですか、でもあなたとライラックの初の出会いですよ?…メインはザレだからいらない?そうですか…


 ……………………


 といくつか聞いていき、読んだ本で気になったことの最後の質問となった


「最後に…ヴェルーナ、フェンリル討伐作戦のことですが覚えていますか?」


「グルゥ?当然覚えているぞ、あの戦いはザレと添い遂げようと決めた時の事だからな」


「そうですか、それでですね。もうちょっと生き残りいませんでしたか?」


「がう?いいや?残念なことに500名の冒険者と傭兵と探求者、近隣の友好国家1,000名ずつとドスティアード王国が10,000名に竜鱗の第1姫と竜腕の第3王子で討伐作戦に出たが…

 生き残ったのは冒険者などのギルドは18名

 有効国家1は58名、有効国家2は75名、有効国家3は22名でドスティアード王国は第1姫は生存したが第3王子は死亡し、兵も僅か200名しか生き残らなかったからな」


「それでも他の国と違って200も生き残ったんだね」


「がう、第1姫が命懸けで盾になったからな」


「とはいえ魔獣最強と言われるフェンリル、姫も重傷を負いましたしね」


「がう、そこでザレだ……怪我は?」


「……あまり負いませんでしたね」


 言っててなんですけどザハレグスは成人前でした


「チート?」


 ナナちゃんが聞いてきましたが残念、私は異世界人ではありませんよ?


「私にはそんなのありませんよ…」


「だよね、でもあの数ページは盛り上がったなぁ」


「がうがう♪当時ザレとパーティー組んでいた私はその時に思ったんだ」


「「この人に私の全てを捧げよう」」


 ハモらないでくださいよ…


 ナナちゃんもしっかりとそのページのヴェルーナの心の文を覚えているんですね


「キューン、もう何度思い出してもあの瞬間は子種が欲しくなる」


「そこまでですか?」


「グルゥ!そうだ、私も皆も誰もが近づくのも躊躇するような攻撃の中、たった1人!たった1人でフェンリルの近くで攻防が出来る化け物!」


 化け物ですか!?


「姫は言った『あの者だ!あの者を支援しろ!回復やかけれるバフは全てかけろ!その後は命を捨ててでもフェンリルの気をそらせろ!あの者がフェンリルに攻撃出来るように命を捨てろ!あの者に未来を託せ!!!』…って状況でアリちゃん。じゃなかった、ザハレグス様…怪我は?」


「……」

「がう、ほぼほぼ負ってないんだなぁこれが」


「しっ、仕方が無いじゃないですか一撃が致命傷になりかねないんですよ?直撃はなにがあってもの避けなければ…どれだけ長時間戦うかも不明ですし、血を流すわけにはいかないんですよ…」


「そこじゃないよ?」

「がう、そこじゃないぞ?」


「?」


 アハハハと笑われて、取り敢えずこの話は終わらせることにした


「がう、じゃあなザレ」


 ヴェルーナはナナちゃんが帰ってきたことにより仕事に戻るようだ…もしかして、私に気を使ってくれたのでしょうか?


「ええ、ありがとうございますヴェルーナ」


「…がう?なんのことだ、私はただじゃれつきに来ただけだぞ」


 ……そういうことにしておきましょう


「またね、ヴェルーナ様」


「がう!またなナルシェナ」


 ヴェルーナが去ってナナちゃんと2人きりになります


「ナナちゃん、今日はすみませんでした」


「いいよいいよー、大丈夫、アインさんが手伝ってくれたし」


「そうですか…それで進みましたか?」


「…………」


 ニッコリと笑うナナちゃん


「ところでさー、なんで子供達に群がられてたの?」


 話題を変えてきました!?

 つまり進んでいないのですね?

 しかも先程説明しませんでしたっけ!?


「……ザハレグスの伝説を探しいまして、一般の文学で探していたのですが何故かなくてですね。受付で聞いたらなんと、児童文学にあるそうでしてこっちに来てここで読んでいたら1人が寄ってきまして」


「それが始まりだったんだ」


「ええ、その後は先程話そた通りでして、本当に助かりましたよナナちゃん」


 私が感謝を述べたと同時に『くぅー』とナナちゃんがーのお腹が鳴りました


 もうそんな時間なのでしょうか?


「あはは、ご飯食べに行こっか?」


「そうですね、アイン余計な情報無しで美味しいお店をいくつか教えてください」


 丁度アインが姿を現したままなのでそのまま聞く


「え、情報無しで…ですか?」


 アインが戸惑っている、何を戸惑うことがあるのでしょうかね?


「いいね!そうだよね、美味しいかどうかの情報だけであとはお店に行き好きなものを注文する!下手にオススメを聞いて好みじゃないものを無理に食べない!そうだよそうすればよかったんだよ!」


 …なにかあったんですねナナちゃん


「では、少々お待ちを…」


 アインは受付に歩いて行き、何かをしてから戻ってきました。片手には紙の細長い切れ端を握り、もう片方の手には①②などが書かれた紙が折りたたまれていました


「クジを作ってまいりました」


「どうぞナナちゃん」


 私はクジ運は皆無なので、迷わずナナちゃん引かせる事にした。と言ってもコレは当たり外れはあるのか無いのか分かりませんがね


「え…うん………………………コレかな?」

『スル』


「「3番ですか」」


「どんな店?」


 渡された3番と書かれた紙を開くと


(ウオ)うお……どんな店だよ」


 魚とある以上は魚料理店では?

 魔法で急速冷凍された魚介類を運びこの店で料理として提供するのでしょう


「主に海魚を提供しているお店となっておりますが山菜を油であげる料理なども出しております」


「アイン…余計な情報はなしですよ」


「あっ…申し訳ありません。どうぞご案内いたします」


「良い噛みごたえのある料理、あるかなぁ?」


 ……私とアインは焼き過ぎた串焼きを思い出し、全く同じタイミングで頬に手を当てるのだった

先週の前のサブタイトル、全く関係ないじゃんと思った方正解です。本当は本を読んでいる間にナナちゃん帰宅予定が書き直して、サブタイトル書き直すのを忘れて投稿してしまった作者のミスでございます


ごめんなさいm(_ _;)m


でわでわ、また、来週投稿します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ