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心欠け騎士、TS転生し二度目の人生を〜心を知れて幸せです〜  作者: きよわわ
アリシア 8歳編

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11.共婚約者

共婚者の話が出ているので、分かっていると思いますがこの作品

ガールズラブが含まれますのでご注意ください


あとハーレムと逆ハーレムもそのうち出てきます。この世界はそういう世界ですご了承ください

「アリちゃん」


ナナちゃんがギュッと手を握ってくれる。

これからもきっと私は、ナナちゃんの存在に助けられていくのだろう


「ナナちゃん」


「アリちゃん…」


不安そうな顔をしているナナちゃんの瞳の端に涙が溜まっている。私はそれを拭い満面の笑みで言う


「大丈夫だよ」


乗り越えて見せるし、私を助けようとしてるナナちゃんを守っていきたい


何が起こるかわからない、こんな世界だから絶対に守る


そのために、一歩踏み出す


「アリちゃん…」


一歩一歩ゆっくりと踏み出す。フラッシュバッグで、いちいち歩みが止まりそうになるがギュッと握られた手に勇気を貰い歩み続ける


大丈夫この恐怖の感情も、知れて私は嬉しい…嬉しいんだ。ザレの頃には知らなかった感情だ


だから、私は嬉しい嬉しいんだ

そう思い込むことによって……乗り越えられそうだ


「……もう大丈夫」


私のメンタルは強い、強いんだ!


「アリちゃん!」


抱きつかれて戸惑う私、ナナちゃん急にどうしたの?


「無理しなくていいんだよ、今日中に乗り越えるなんて無茶はしないで!」


えっと、大丈夫そうだよ?


「心の傷は治らないし、治ったように振る舞う事は出来ても、傷はそのままだよ!」


そうなの!?


「だから…だからね、無理はしないでゆっくりと乗り越えよう」


……確かに、私は急いで治そうとしていた。でも、そうか心の傷は治らないのか……


「私は…ううん、私がずっとそばにいるから!」


抱き締めてていた腕に、ますます力が入るナナちゃん


「もう2度とアリちゃん1人で戦わせないっ!」


ガバっと離れ、抱きしめていた手は肩に置かれる


「絶対の絶対のぜーーーーーーーったいにアリちゃん1人にはしないって、約束する!」


あっ………そうかトラウマは私1人じゃない

ここに来て一歩ずつ踏み出していた私


私は踏み出せていた。けど、ナナちゃんは?

どうだった?ナナちゃんは私に少し引っ張られるように歩んでいた。


手を握って勇気をもらっていたのはナナちゃんもだったんだ


トラウマはナナちゃんもなんだ、なんてことだ私が未熟なばっかりに、警戒が緩かったばかりに、心を知れた喜びに、平和ボケをしてしまったんだ


心の傷、私1人で命の危機を…元の原因が他の人でも、あの時の自分の行動のせいで私が死にかけてしまったと思ったんだ。


確かにその通りだった…けどあの時、ナナちゃんがせめてもうちょっとだけ、耐えてくれれば私はきっと怪我せずにすんだ


だが、それは結果論だ!!!


だからそこまで気負う必要は無いしお互いに、幼く弱かったのが原因だ


でも、そう言ってもナナちゃんには意味をなさない強くなろうと、私を守ろうとしてくれている


ナナちゃんもトラウマを乗り越えようと強くなろうとしている!


私も、もう二度とナナちゃんを悲しませないように強くなろうとしている


二人で二人のトラウマを乗り越えようと強くなろうとしている!


うん、ナナちゃんは私にとってもう既に大切な存在だ、これからも…とそう今思った。


なんだ、私は既にナナちゃんが好きなんだ


「ナナちゃん…ううん、ナルシェナ」


ナナちゃんを正面から見つめる。

私は先日、ナナちゃんに言われた共婚者になることに戸惑った。だが戸惑うのは何も嫌だからではない、そういうのはまだ早いのではないかというのと元男と心無い人間だったと言う3つだけだ


でも、私はもう自分のこれからの未来にナナちゃんがいないなんて考えられないだからね


「えっ?ア、アリちゃん?」


「私、アリシアはナルシェナと共婚者になりたいです」


ナナちゃんの右手を取り、手のひらを重ね少しずらし指と指の隙間に私の指を入れ、ギュッと握る


「あっ…ああ」


ナナちゃんは瞳を大きく開き涙を流す


えっえっ?どうして泣くの!?


「ナッナナちゃん?」


ナナちゃんから共婚者の話を持ってきたから共婚者になりたいと思っていたのに違った?


「ごっごめん、アリちゃん。私、嬉しくて」


うっ嬉しくても泣くの?


「本当はアリちゃんに嫌われたんじゃないかって思ってて」


そんなバカな!?


「アリちゃん、ひくっ…優しいから、我慢して私と仲良ぐじで、ひくっぐれでだんじゃないがっでぇ」


あ〜あ〜あ〜。もう、すごい泣き顔

でも、そう思いつつも私の傍に居たいと思っててくれてたんだ…ポワポワと胸の奥が暖かい


「嫌いなんかなってないし、我慢なんかしてないよ」


「ぼ、ぼんど?」


涙で顔がグシャグシャなナナちゃんを私は抱きしめる


「本当だよ、だからねナナちゃん答え聞かせて」


「う゛ん゛、わだじズズズ……私」


少しだけ距離を取り、とても真剣な顔になるナナちゃん


「すぅ…はぁ………うん」


「……」


とても茶化すことのできない真面目な空気が流れる


「私、ウィサリス領、ホンド村の父トラビトの娘ナルシェナは」


ナナちゃん?


「生涯を共に歩み、苦楽を共に共有し、また共に夫を支える相手として、アリシア…あなたに共婚約者の申し出をします…受けてくれますか?」


ほとんどを結婚式の時のセリフじゃん!

ん~~、良いでしょう付き合いましょう


「私、ウィサリス領、ホンド村の父グライドの娘アリシアは…ナルシェナの申し出を受け入れ、共婚約者となります」


……ん?そういえば結婚式の場合はこの後誓いのキスするからちゃんと締めくくれるけど私達のこの場合は?


「アリシア、では誓いのキスをするね」


すっと近づいてきて両頬に手を添えられてチュッと!?


「ん……」


「……んー!?」


私のファーストキスはナナちゃんでしたとさ

週1だ、週1を守るんだ俺!


そう思いつつ頑張っておりますので、お見捨てにならないでほしいです。

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