神殺し少女の異世界冒険譚
プロローグ
私は、エルナシオンという世界の王都エルクランドの西のほうにあるアイザ村というところで、リンネ エルラインとして生まれた。
私の父、ケイル エルラインは、木こりで毎朝早くに家を出て木こりの仕事にいくそして、昼頃になると切った木をたくさん持って帰ってくる。
母、エレン エルラインは、木工職人で父がとってきた木を加工して家具を作り通りの店で売っていた。
そして、私は近所の友達と一緒に村の近くの川に行ってよく遊んでいた。
私が家に帰るといつも母が食事を用意してくれていた。
決して金持ちの家庭ではなくどちらかといえば貧乏な家庭だった。
でも、そんな当たり前の日々が私は好きだった。
この、生活がこれからも続くと思っていた。
私が12歳のとき「それ」は起こった。
朝、私が起きると村の大人達が慌ただしくしていた。
皆焦っているような感じだった気になって父に聞いてみると村の畑の作物や村周辺の森の木々がいっせいに枯れてしまっているらしい。
さらに、私がいつも友達と遊んでいた近くの川の様子もおかしいようだ気になって様子を見に行ってみるといつもは透き通るほど綺麗だった川の水が黒っぽく濁ってしまっていた。
さらにこの現象はうちの村だけでなく他の村でも同じような事が起きているらしい大人達は必死に原因を探っているようだが何も原因となりそうなモノは見つかっていないらしい。
そのまま、原因がわからず4日経ってしまった。
村では、川の水を飲んでしまって倒れたり、川の水を飲んでいないのに謎の病で倒れたりする人がでてきた。
そして、その現象はどんどん広がりその現象が起こって僅か2ヶ月あまりでこの国、いや全世界に広がってしまった。
この現象により死者は、約10億人以上既に世界人口の約1/3減ってしまった。
「このままでは、この世界は滅びてしまう」そんな事を村の皆が思っていたそのとき「奴」は私の村に現れた。
その日は、曇一つない快晴だった、だが急に空が暗くなった村の人々はおかしく思いそして、私もおかしく思い家の外にでた、すると村の中心のほうに黒い霧のようなものが集まってきていた。
しばらくすると、その黒い霧は人のような形になりその中から若い男が姿を現した。
そして、その男は村の人々に聞こえるように
喋りだした。
「俺の名はロキだ」その言葉を聞くと村の人たちはざわめきはじめた。
「ロキって神話にでてくる流行り病とかを起こして人々を殺して世界を滅ぼす邪神だろ?」
「何でそんなのがここにいるんだよ!」
「じゃあ最近のおかしな事は全部あいつのせいってことか?」
などといろんな声がとんでいる。
そして、そんな中村の村長がロキと名乗った男に問いかける。
「あなたは何故ここにきたのですか?」
その問いにロキが応える。
「この世界を滅ぼすためさ」
ロキは至って冷静に言葉を返す。
「何故この世界を滅ぼすのですか?」
村長は少し怯えた様子で再び問いかける。
そして、ロキは無邪気な子供のように笑って応える。
「楽しいからさ!」
そして、また村長が問いをする。
「滅ぼすだけならあなたが直々に来る必要はないと思うのですが何故あなたはここにきたのですか?」
「だって」
ロキはさっきのような無邪気な表情ではなく狂気に満ちた表情でなおかつ楽しそうに言った。
「だって恐怖でパニックにおちる人間の表情は直接見たほうがとてもいいからね」
その瞬間その場にいた誰もがとてつもない恐怖に苛まれた。
しかしそんな中父はロキに向かって言った。
「ふざけるな!人をなんだと思っていやがる」
と怒鳴るように言った。
「そうだ!そうだ!」
「ここは俺達の居場所だ!」
そして、父に続き次々と村の人々が怒号を含んだ声を飛び交わせた。
すると村の一人の若者がクワを持ってロキに向かって攻撃をした。
するとその攻撃はロキの体をすり抜けてしまった。
「やれやれ」とロキが呆れたような声で言った。
「この世界の人間は威勢がいいなぁ」
「なら!」ロキが再び狂気に満ちた表情で言った。
「俺が直々に恐怖に落としてやるよ!」
ロキがそう言うと先ほどロキに攻撃した若者の体が膨れ上がり破裂した。
それを見た瞬間村の人々はパニック状態となった。
そして、ロキはそんなパニック状態の人々をまるで赤子の手を捻るように殺していくその状況はまさに地獄そのものだった。
そして、私もその場から急いで逃げようとしたそのときなにかにつまずいてしまった。
その、つまずいたものを見たらそれは、先ほどまで父一緒にいた母の死体だった。
そして、その横には、父の首が落ちていた。
そのとき私の心の中には、「怒」しかなかった。
そしてふと周りをみると皆殺されてしまっていて残るは私一人しかいなかった。
そして、気づいたロキが不適な笑みをこぼしながらこっちに歩いてきている。
私は、すぐそばに落ちていたクワを手に取った。
その瞬間「必ず殺れる」というどこからきているのかわからないが確かな確信が心のどこかにあった。
次の瞬間私は、ロキに向かって走り出した。
そして、ロキの目の前でさっきの若い人と同じようにクワを思いっきり振りかぶった。
普通ならさっきの若い人と同じように攻撃はガイクの体をすり抜けてしまうはずだだが私の攻撃はロキの体をすり抜けずに当たった。
「ガアァァァァァァァァァ」次の瞬間ガイクは苦しそうな呻き声を上げていた。
そして、ロキの体がだんだん崩れていき消えかかったそのときロキがなにかを小さく呟いた。
「.....か..み.....ご...ろ..し」
「神殺し」ロキは最後にそう呟いていた。
私には、どういう意味か分からなかった。
すると、私も何故か力が抜けたような感じがし次の瞬間私は、意識を手離した。
どうもこんにちは著者のRuです。
今回は神殺し少女の異世界冒険譚を読んでいただきありがとうございます。
最初に書いてあるとうりこの話しはシリーズのプロローグです。
本編も直にだすので良かったらそちらの方も読んでみて下さい。
あとこの他にももう一つシリーズものを作るのでそちらのほうも興味があれば読んでみてください。
それではここまでので愛読ありがとうございました。