第80回フリーワンライ企画気違いのお茶会(どうしてこうなった)
舞台は3月。
俺の名は思井 束無。
ごく普通の高校生だと思う。
変わったところと言えば・・・そうだな、やたらとお金持ちの幼馴染がいるということだろうか。
彼女とは子供の頃事故に合いそうなのを俺が助けてそこから仲良くなって知り合ったという所だ。
二次元にしか存在しないはずの学園のアイドル存在でもあったりする。
そんな俺はたった今1つの屋敷に向かっている。
「春のお茶会に是非参加してください・・・か・・・」
幼馴染の屋敷から届いた一通の手紙。
それは幼馴染の家で毎年行われるというお茶会だった。
「なんにせよ・・・あいつに会えるんだ・・・!ぐへへっへ」
・・・俺の心は浮ついていた。
ここまでの俺に、いっそ説教、そして褒め殺してやりたいことになろうとは。
「うし、ついた」
屋敷にいよいよ到着する。
ピンポーン
と、呼び鈴を押したところで思い出す。
「あっ・・・!」
「は〜い、あなたの奥様、丘魔で〜っす☆」
・・・この屋敷には、俺になぜか好意を持っているオカマの存在を。
「い、いや!!間違えました!!すいません!!」
「ちょっと〜、なんで逃げるのよ〜」
俺のシャツの首元を掴み俺を止めるオカマ。
「え・・・!?いつの間に!?!?!」
「そんなことはどうでもいいのよ〜嬉しいわ〜私に会いに来てくれたなんで☆」
☆マークではなくハートマークがつきそうな口調でいうオカマ。
「ち、ちが!!ってか離して!!暴力は良くない!!暴力反対!!戦争反対!!弱肉強食!!」
「・・・最後戦う方よね・・・?」
と、言いつつも離してくれたオカマ。
「今日はお茶会に来ただけだよ・・・」
すっかり疲れた精神の中それだけを伝える。
「あらそうなの〜?まぁいいわ、ならこっちよ☆」
ウインクと同時にそんな事を言ってくる。
・・・だから☆マークじゃなくてハートマークだろ・・・
(ハートマークってうつの一々めんどくさいんだよ!!)
出てくんな作者!!!
オカマと庭を歩いて10分。
・・・俺の足元には雪がある。
「なごり雪か・・・」
思わずそんなことを呟いてしまう。
春満開の桜の木の下の雪・・・風情があるじゃないか。
「なごり ゆき!?!?誰よその女!?!?」
いきなりオカマが俺の首元を掴む。
「しらねえよ!!なごり ゆき、じゃなくてなごり雪だ!!」
言い返したところでならいいけど・・・と言いながら離すオカマ。
・・・屋敷につく前に死んでしまうのではないだろうか・・・
「ところで・・・貴方がここにくるなんて初めてじゃない?」
「・・・まぁな」
そう。ここに来るのは初めてだった。
屋敷の門前には一度来たことがあったが中に入るのは初めてだ。
「・・・そんなことより〜、手紙、読んでくれた〜?」
なぜか顔を赤らめながら言うオカマ。
おぇぇぇ・・・きもちわりぃ・・・
「おぇぇぇ」
「言葉にでてるわよ」
オカマの顔が一瞬にして変わったため俺も真面目に返す。
てかそうしないとやばい。主に俺の生命活動又は貞操が。
「手紙って・・・これのことか?」
屋敷から出された手紙を出しながら言う。
「んっふっふ〜、それ、よく読んでみて〜☆」
もう☆マークにはツッコミを入れる気力も起きず手紙を見てみる。
「・・・特におかしなところはないぞ?」
「違うわよ〜、う、ら、め、ん☆」
裏面・・・住所の横に書いてあるのは・・・
(住所)思井 束無様
今宵貴方を攫います☆(筆ペン)
「怖えぇぇよ!!!てかなんでこんなの普通に郵便員さん送ってんだよ!!警察に届けろよ!!」
「きっと郵便屋さんも愛があるってわかったのね〜」
「んなわけねぇだろ!!てか、庭長くね!?!?まだ歩くの!?!?」
「ここ・・・屋敷につくまで15分はかかるの☆」
「広すぎ!?!?!?てか、その15分かかる距離をお前はわずか10秒もかからずにでてきたの!?!?スゲェなお前!?!?」
「キャッ、私が可愛いなんて・・・ポッ」
「言ってねぇよ!!」
なんだかんだで、屋敷についた。
「思井さん・・・!」
真っ白な世界の中、一人の女の子が現れる。
その名も・・・
幼 馴染。(おさ なじみ)
「ってええええええええ!?!?!幼馴染って名前だったのかよ!?!?」
(仕方ないじゃん!!一時間しか書く時間なんだから名前なんて思いつかなかったの!!)
ええええええ・・・・
そしてだから俺の名前おもいつかなだったのかよ・・・
「あ・・・あの・・・どうかされましたか?」
幼馴染(以下幼)が俺の様子を見て心配そうにこっちを見る。
イカンイカン!!
幼までに心配をかけるわけにはいかない!!
「だ、大丈夫!!ほら!!この通り元気だから!!」
「・・・あの・・・それだと思井さんいきなり上半身裸になって逆立ちして逆スクワットをするただの変態さんにしか見えないのですが・・・」
あれ・・・失敗した?
「ふふふ、元気いっぱいですね」
と、言いながら上着をかけてくれる幼。
ああ・・・まるでなごり雪のなか真っ白な世界の優しさにつつまれている気分だ・・・!
「ちょっと〜、私のこと忘れてない?」
・・・このオカマさえいなければ最高だったのに・・・
てかお前の顔も真っ白だなおい。優しさか?優しさなのかそれは?
「それでは・・・中に入ってお待ちください。作法などは気にせず、なんとなく周りに合わせてもらえば大丈夫ですから」
と言って俺を中に案内してくれる幼。
少しの緊張も大分解け、お茶会が楽しみになってきていた。
一人の女性が前に立ちいよいよ始まろうとするお茶会。
俺もなんだか緊張してきた・・・
さっき解けたばっかだけど・・・
(豆腐メンタル笑)
うるせぇ作者!!
「それでは、幼家恒例の・・・もういいや、適当に楽しんでってください」
「え!?今のあいさつ!?テキトーすぎね!?!?」
フォン
俺のツッコミとともに突如部屋の電気が止まる。
「きゃァァァァ!?何!?停電!?」
「お、おちついて・・・きゃッ!」
「まさかツッコミをいれると同時に環境まで変えてしまうかつて消え去ったお笑いの才能をもつ人材がまだ生きておったとは・・・!」
混乱が始まった。
てか最後のじいさん誰だよ。俺そんな凄いやつだったの知らなかったよお笑いの物語書いてもらいたかったよ。
(そういうメタ発言するなっての!!)
作者が物語に出てきてる時点で十分メタだろうが!!
「みんな!!落ち着きなさい!!」
混乱の中一つの怒声とも言えるほどに大きな声。
周囲も静まる。
目の前には・・・オカマ。
「みんな大丈夫よ!!なんてったってここは・・・幼家だから!!」
と、言うと奥から人影が。
「幼家当主の親様・・・でておいでぇ〜ん☆」
「はぁ〜い☆」
「ええええええええ!?!?!?お父さんまでオカマだったのおおお!?!?!?」
「さぁ・・・脱いでやりなさい。貴方の美しい体を見せるのよ!!」
「キャッ、恥ずかしいけど〜今日は頑張っちゃうわね〜☆」
と言いながら体を動かす幼のお父さん。
・・・おぇぇぇぇ・・・・
幼のお父さんが頭から毛を抜き取ると・・・
「って、え!?!?毛を抜き取ったの!?!?」
暗い部屋の中、幼のお父さん(の頭)が光り輝く!!
「ちょ!!!なにあれ!?!?おかしいから!!あれ絶対人間じゃないから!!」
「そうですか?オカマはみんな光り輝くものって聞いてますけど・・・」
「すげーなオカマ!?てか幼いつからいたの!?!?」
そんなツッコミをいれていると・・・
「あぁ!!ありがたい!!あれはきっと地蔵様じゃぁ!!」
「私たちに希望をくれるありがたい方なのねぇ・・・!」
「オカマ教・・・オカマ教を今ここに設立じゃぁぁ!!」
「「「おっかっま!!おっかっま!!hooooooooooo!!」」」
・・・これは・・・えっと・・・
「ごめんなさい。毎年こんな感じでお茶会が開かれているのです」
気違いしかいねぇ・・・気違いのお茶会じゃねぇか・・・
「・・・それで、あの・・・」
突如幼の表情が変わり照明が俺たちに当たる。
って、え!?!?照明!?!?どこから!?!?
「グッ」
グッ!!じゃねえよなんだあのオカマは!
「私・・・実は思井さんの事・・・好きです!!」
「えええええええええええ!?!?なにこの急展開!!急展開すぎるよ!!全く苦労なく告白されちゃったよ!!」
(うるせぇなぁだから時間がねえんだよ!!!)
知らねえよ!!
「・・・ダメ・・・ですか・・・?」
「うっ・・・」
幼の表情が変わり思わずドキッとしてしまう。
そういえばこいつとの思い出も(略)なんてこともって略すな!!今超いいシーン!!
(頼むから・・・時間ないんだってほんとに・・・)
えええええええ・・・・
「も、もちろん・・・むしろ・・・こちらこそ・・・だ・・・」
俺の返答に幼は泣き出し、周囲は
「「「わぁぁあああああああ」」」
と盛り上がりを迎えた。
その後、お茶会のはずなのにケーキニュウトウ等といったことを始めだした。
・・・あぁ、
本当に、気違いのお茶会だ。
(なんとか間に合ったあああああああ!!)
(変なもん書いてごめんなさい!!笑笑)