4.命名1
あれから1週間がたった。
だってさー。この身体すぐ眠くなるんだぜー。
で、話は変わるが改めて分かった情報をまとめる。
・父親、まだ見ず。(さすがにどこ行ってるのか気になる。)
・転生しました(やっほー!ビバ!転生!)
・辺境生まれ(所謂、辺境育ちの貧乏貴族?っぽい。家は大きい方なんだよね。)
・幼馴染は竜(というより2人で1人。プリキュアか!?)
まだ満足に身体が動かせないため、この1週間ずっと名前について考えてみた。
そういや、あれから気づいたことが1つある。
と、俺の手で背中をもふもふされているやつをチラ見する。
というのも、まだ俺が満足に身体が動かせないからだ。
......竜。と思っていたのだが、体は獅子なんだよなー。この生き物。
と、ジーーーーッと観察していると…
「きゅきゅ??」
と、もはやチラ見を超えた俺の目線に気づいたのか、
首を傾けながら、どうしたの?と鳴いてくる。
竜。。。獅子。。。。光の三原色。。。。。もふも…
だーーーーーーっ!
はい!もふもふ禁止!お手付き1回、次はなし!
と、自分でも意味のわからない制限をつけつつ、
再度考える。うむ。
dragon。。。lion。。。。light。。。。。
…なにも思いつかん。うむ。
ということで、手触り抜群のもふもふへ再度思考が移動する。
考え方を変えてみよう!
勾配。ハーフ。。もふもふ。。。
むーーーーーーっと悩みながら、
ふとっ思う。
…………ダブル…
そう。人外の能力を持つ竜。大地を駆け回る強い力を持つ獅子。
その2つの力を相乗的に合わせて生まれたこいつにはピッタリだ。
「きゅ?」
と、首を傾けながらキラキラした目でダブルが見つめてくる。
まあ、お前にはわからないよなーと視線を向けると、
「きゅきゅーーーーー!!」
といきなり怒り出した。
そう、なにかを感じたのであろう。すまん。
がしかし、これで名前は決まった!
後は、俺がダブルと呼ぶことで、運命の歯車は回りだす。
ごめんな。という意味を込めて首を撫でると、
気持ちが良いのか、目を細めて「きゅ~」と甘えてくる。
…そう。次の課題は俺の発声か。
新たな目標が見え、やる気があふれてくる。
と同時に、いつも通り睡魔に襲われるのであった。