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58 結末

「シェルフィーユ様、お迎えに上がりましたよ。」


「ピアーズ、何を言っているのですか?そちらの方々はいったい誰なのですか?」


ワタクシはミナさんと川原近くの森の開けた場所で薪拾いに来ていたのですが、ピアーズ達貴族の息子8人2パーティーが武装した見るからに怪しい集団を引き連れてワタクシの元に現れました。


ずっと私達の後ろをつけていたのでしょうか?


これがダーリンの仰っていたストーカーというやつでしょうか?


ワタクシもダーリンのストーカーをしたいですね。


「僕はシェルフィーユ様をあの平民から救いに来たのですよ。こいつらは僕が雇った傭兵です。」


「平民とはレン様のことですか?レン様が何をしたというのですか?」


「貴女様はあの薄汚い平民に変な魔法を掛けられているのですよ。」


「何をバカなことを言っているのですか?」


この馬鹿貴族ピアーズは遂に頭が逝かれてしまったのでしょうか?


「もう安心してください。今助けてあげます。そして貴女は僕と結ばれ幸せになります。」


「・・・・・・ピアーズ、気持ち悪いですわよ。話についていけませんわ。」


「ププッ・・・・くっくっく・・・・。」


ミナさんが何故か笑いを堪えていますね。


何故でしょう?


「くっくっく・・・・気持ち悪いって・・・・・・ブブッ・・・・・・思いっ切り言われてるし・・・・」


「おいそこの平民、何を笑っている。貴様はこれから殺されるというのに能天気な奴だな。」


「・・・・・・はっ?なんであたしが殺されなきゃいけないのよ?」


「平民の貴様があの薄汚い平民と協力してシェルフィーユ様を惑わしているのはわかっている。公爵貴族の令嬢を貶めた罪、万死に値するのは当然の事。」


「ピアーズ・・・・・・先程から貴方は何を言っているのですか?ワタクシは惑わされてなどいませんよ?」


「ああ、なんと可哀想なシェルフィーユ様、魔法で正気を失っているのですね。でも安心してください。今助けます。」


ピアーズ達は剣や槍を手に持つ。


「シェル様、これヤバくない?どうしよ、レンがいればなんとかなりそうなのに・・・・・・」


「大丈夫ですよ。この程度、ワタクシ一人でも十分ですわ。」


「ハッハッハ!あの平民ならもうこの世にはいませんよ!」


「何を言っているのですか?ダーリンが死んだというのですか?」


「ええ、貴女に魔法を掛けた最悪の愚民は既に死んでいますよ。」


ワタクシはこんな戯言を欠片も信じていないはずなのに身体の内からドス黒い何か溢れてくるのを感じました。


「貴方ごときが殺したと言うのですか?」


「いえ、違いますよ。僕が直接殺した訳ではありません。あの平民は召喚士だそうですね?なのであいつよりも優秀な召喚士を雇いこの世の厳しさを教えてやったまでですよ。さて、立ち話もそろそろ終わりにしましょう。一先ずそこの女を殺した後で僕のテントにでも戻って将来のことなどを話し合いましょう。」


ピアーズは後ろに控えている計20人くらいの傭兵に命令する。


「そこの平民は殺しさえすれば好きにしていい。シェルフィーユ様には手をだすなよ?では掛かれ。」


傭兵の一人が剣をその手にピアーズに近づきそして、


「死んどけ、くそったれ貴族が。」


その剣をピアーズの首に刺しその命を奪った。


「な、貴様!何をしている。」


「こんなことをして許されると思っているのか!」


ピアーズの取り巻きが叫ぶが、


「おい、ヤレ。」


他の傭兵達も剣を手に貴族達に襲い掛かった。


「や、やめろっ!グウッ!」


「ひ、ひぎゃー!」


「ま、待て、金ならやる!やるから!グガッ!」


傭兵達は貴族達を一人残らず殺してしまった。


「え、ちょっと、これどういうこと・・・・・・?」


ミナさんが呆然とその様子を見ています。


確かにこれは異常な事態ですね。


さて、どうしましょう?


「ひっひっひ、聞いたぜぇ。お前さん、公爵の娘なんだぁってなぁ。」


「ええ、そうですが、いったい何のつもりですか?」


「お前をぉ人質にお前さんの父親にぃ金を要求すればぁ儲かるってぇもんよぉ。」


「お金が目当てですか、しかしお金なら貴方が手を掛けたピアーズ達から貰えばよかったのでは?」


「あぁん?こいつらはぁダメだぁ。俺らをぉ見下してぇ最低限の金でぇ済ませようとしやがるぅ。それにお前らぁみたいな上玉、そうそう味わえるもんじゃねぇ。お前らがぁ死なないようにぃ楽しんでからぁ金を要求するって戦法よぉ。」


「ヒッ!」


傭兵達が舐めるような視線でワタクシとミナさんを見る。


またこのような輩ですか。


お父様に連れられて出席した貴族のパーティーでは毎回のようにワタクシをそのような目で見てくる貴族方がいますのでワタクシは既にそういう視線には慣れています。


正直申し上げて、今まででワタクシが生まれて会ってきた男性の数の大概はワタクシを性的な目で見てくる殿方ばかりでした。


学校に入学した後も生徒や若い教師はワタクシをそういう視線で見てきますし。


今思えばダーリンはいやらしい視線でワタクシを見たことはありませんでしたわね。


残念です。


他の男性にそういう視線で見られても嫌悪感しか湧きませんがダーリンならば別ですね。


むしろワタクシが性的な視線でダーリンを見ていますし。


最近はダーリンはワタクシを残念な物でも見るようなあわれみを含んだ目で見てきます。


このダーリンの視線には毎回ハァハァしてしまいます。


まったく、罪なお方ですね♪


「つまり貴方達はワタクシ達の敵ということでよろしいでしょうか?」


「ああぁ、それでぇあってるぜぇ。」


「そうですか、ワタクシそろそろダーリンエネルギーが不足してきたのでダーリンに今すぐに会いたいのですみませんが時間を掛けて遊ぶわけにはいきません。雑な扱いをしてしまうことを命あるうちに謝っておきますわ。」


「ああぁ?何言ってんだぁテメェ?」


「ふふふふふ、輝け雷、その鋭き光を竜の如くに我に仇名す者に畏怖なる天誅を!スパークガルバナイズ・ザ・ナーガ!」









俺とユミナスはキラーウルフに乗ってシェル達を探して森を走っているといきなり西の方角の空で竜の姿をした稲妻が天から降りてきて地面に着いたと思ったら凄まじい轟音と共に辺り一面を蒼白色の閃光で染めた。


「ぐわっ!耳が!っとうわ!」


キラーウルフが音と光に驚いて動揺しまい俺とユミナスはバランスを崩し背中から落ちてしまう。


「痛てて・・・・。ユミナスさん大丈夫?」


「ああ、なんとか。今のはお嬢様の魔法だろう。レン君、西だ。」


「マジで!?今のシェルの仕業なの!シェル怖ー!」


俺達は西に向かうと木々の開いた場所に出て、そこには黒焦げの人間の形をした灰が沢山転がっていた。


「ダーリン!ワタクシ丁度ダーリンに会いたかったところですわ!」


そう言ってシェルが俺の方に走ってきて抱き付く。


「シェル、これなに?どーしてこうなった?それとあれも。」


「あぁー!耳がー!目がー!」


目を閉じ耳を手で塞ぎながら地面を転がりまわっている赤茶色のショートカットの物体のことも含めて説明を求めた。


「いえ、ピアーズが現れたと思ったら理解できぬことを喋り出しまして、そしたら彼が雇ったという傭兵がピアーズを刺殺し他の貴族方も同じように殺した後にワタクシと遊びたいと申したのですが、生憎とワタクシはダーリンエネルギーがもう尽きて限界でしたので一瞬で終わらせたところダーリンが白馬の王子様のように輝きながらワタクシの元に現れたというところですわ。ミナさんに関してはワタクシの魔法の閃光と轟音の影響で目と耳にダメージを受けたようですがまぁ、大丈夫でしょう。」


「ふむ、なるほど。わからん。もっとユーザビリティの高い説明をしてほしいですね。」


「つまり要点を纏めますとワタクシはダーリンを凄まじく愛しており今すぐにでも押し倒したいという事です。」


「うん・・・・・・まぁ、非常にわかりやすいですが、それはシェル個人の願望であってこの状況に適する説明ではないのでダメです。てか要点纏めてどうしてそこにたどり着いた!一体要点を辿る道に何があった!」


「お嬢様、無事でなによりだ。しかし今度からもう少し手加減をするように。このような輩に戦術的広域殲滅雷魔術ゆうしゃのまほうを使うなどダメだぞ。」


「すいませんわ、でもどうしてもダーリンに会いたくなってしまってつい。」


「そんな軽いノリで勇者級の魔法を使っちゃうシェルさんに俺は今初めて普段とは別の意味で恐ろしく思いました。」


「目がー!耳がー!何も見えない聞こえないー!」


「ミナ・・・・うっせー。」


恐らく今回の事件で一番雑な扱いを受けた不幸者はミナであろう。






最近忙しくなってきまして毎日投稿するだけの時間がなくなってきました。


毎日お読みになってくださる読者様に誠に申し訳ないですが投稿ペースを落とすことにします。


それとこの小説は色々と雑過ぎるところが多々ありますので一度この小説を纏め直してみようと思います。


色々とダメダメですがこれからも頑張って暇な時間を見つけて書いては完結を目指しますのでどうぞよろしくお願いします。



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