55 シェル流のデー・・・・ト?
今日の放課後、俺は魔物を買いにギルドに来ていた。
俺一人でくる予定だったのだが学校を出る際にシェルに見つかってしまったので2人で来ている。
「シェル、そんなにくっつかなくてもいいんじゃない?」
現在シェルは俺に腕を絡めてまるで恋人のように引っ付いて歩いている。
「万が一にも迷子になってしまったら大変じゃないですか?それにこうして歩いていた方が周りから恋人のように思われますし。」
「いやいや、それがダメなんだからね?」
「まーまー、細かいことは気にしないでくださいな。」
「細かくないから、むしろ俺にとっては結構重要案件なんですけど。万が一にもどこぞのお偉いさんに目撃されて公爵令嬢とデートしている奴がいるなんて話になったらヤバいからね。」
「それこそウェルカムの状況じゃないですか?それで私達が付き合ってることを素早くアピール出来るのですもの。」
「ダメだこの人意思疎通できねー!」
そんなわけで俺はシェルに引っ付かれながらギルドに向かったのであった。
まー、胸を腕に押し当てられるし割と心地良いものではあるが、やはり色々と権力的なもののリスクが高すぎる。
「何を買おっかな~。」
俺はギルドでモンスターのカタログを見ながら選んでいた。
現在の契約している魔物はエメにロロ、ブラックマンティス、グランウルフ2体、キラーウルフ8体、ベビーデビル7体、ホブゴブリン18体だ。
「シェルは何がいいと思う?今回選んだ魔物で森の課外演習に挑むことになると思うからしっかり選ばないと。」
「そうですね。やはり森で動ける魔物がいいのではないでしょうか?無難にキラーウルフなどでいいのでは?」
「う~ん、キラーウルフか~。」
キラーウルフはお気に入りの魔物だが個体の能力値が低い。
なので俺はキラーウルフからグランウルフに乗り換えようと思っている。
G-ショップで見てみたらグランウルフも売っていて、お値段20万ptだった。
10匹ぐらい買えば個体そのものが強力になったハンター部隊が出来上がるのでウルフ種の魔物はこの案で揃えようと思っているので今はキラーウルフは必要ない。
「他にない?キラーウルフはいつも使ってるし、使ったことない魔物がいいな~と思ってね。」
「ではホブゴブリンを買っておかれては?たしか装備が12セット余っているのではなかったですか?」
「ああ、そうだっだね。んじゃホブゴブリンを12体と他はどうしよ?」
「森で活動しやすい魔物としてはポイズンスネークやマンドラゴラが良いのではないですか?」
「んじゃその2種を買うか。」
俺はポイズンスネーク6体とマンドラゴラ6体を買った。
追加で24体の魔物を買ったしこれでいいだろう。
「用事も済んだし帰るか。」
「何を言っているのですか、ダーリン。これからデートのお時間ですよ。」
「シェルさんこそ何を言っているんだい?僕はこれから帰宅して仕事をしなくちゃならないんだ。」
「さぁ、まずはどこに行きましょうか?そうだわ、あのお店に行きましょう。」
「あの~?話聞いてます?」
「では行きましょうか。すぐ近くのお店ですよ。」
「あ、ダメだ、聞いてないわこの人。」
こうして俺はシェルに街へと引きずられていくのであった。
「無理無理無理無理。絶対無理。」
「何を言っているのですか?さぁ、早く入りましょう。私のを選んでくださいな。」
「いやシェルさん何言ってんの?ここランジェリー的なもの売ってる店だよね?」
「ええ、貴族御用達のランジェリーショップですわ。」
「はい、アウトー。俺はお部屋にカムバック。」
俺達が来たところは王都でも高級店が並ぶ貴族街の大通りの女性下着専門店だった。
「ダーリンが私の夜の下着を選んでくださいな。その方がダーリンも燃えるでしょう?」
「何が燃えるのかわかりませんが、この店に俺を連れ込む気なのはわかった。どうやらお前は俺を社会的に抹殺したいようだな。こんな店入ったら誤解されて変態の刻印が押されるフラグしか立たないわ。」
「何を申されているのかよくわかりませんが、一先ず中に入りましょう。」
「ねぇ、話聞いてた?話の内容が理解できなくても入りたくないという気持ちが一番分かって欲しかったところなんだけど。」
「さぁ!中に入りますわよ。」
「・・・・・・あぁ・・・・生まれて17歳・・・・これで俺も変質者となるのか。」
俺はシェルに引きずられながら店に入った。
「これなんてどうでしょうか?」
「あー、はいはい、いいと思いますよ。だから早く選んでください。俺のピュアな心が潰れてしまう前に。」
さっきから店員と客の目線が痛い。
「ダーリン、試着してみるので待っててもらえますか?」
「無理!ここでシェルが離脱したら本物の変質者じゃないか!」
「でしたら一緒に試着室に入りますか?私的にはウェルカムですけど?」
「それこそホントに変態じゃんかっ!」
「ではここで一人でお待ちいただけますか?」
「うぅ・・・・それは・・・・・・」
店員さん視線が進行形できつくなっているこの場所で一人とかハード過ぎる、かといってシェルと試着室に行くってのはアウト・・・・・・いや、こう考えるんだ。
女子に誘われて同じ試着室で生着替えが見れるのだと。
・・・・・・。
・・・・・・。
素晴らしいんじゃないのかこれ?
・・・・・・いや、いいのか?
なんか客観的に聞いたらやっぱりマズイ気がする・・・・・・
いやしかしランジェリーショップで社会的に終わるよりは遥かにマシだろうし・・・・・・
俺は葛藤の末に答えを選ぶ。
「・・・・・・ついて行きます。」
「では行きましょう。さぁ、こちらですよ。」
シェルは店員から下着の試着時に肌と下着の間に入れる布を貰った後、俺はシェルに引っ張られ店員の目をすり抜けながら試着室に入る。
「は~、どうしてこうなったんだ・・・・ってシェル!何脱ぎだしてんの!」
「だってここは試着室ですよ。下着の試着なのですから全部脱ぎませんと。」
「いやたしかにそうですけども!」
「あ、ダーリンは凝視していただければ結構ですよ?我慢できなくなれば襲っていただいても私は常に準備完了なので何時でもどうぞ。」
「何それ俺はどこのモテ勇者設定だよ。恥じらいってもんはどうした?溝にでも落としたのか?」
「ダーリンの前では私常に肉食系ですわ。」
「わ~お、迷惑。」
「もう、ダーリンはツンデレさんですね。」
「ツンはあるけどデレたことはないと思いますがね。・・・・・・あれ?てかなんでシェルがツンデレという単語知ってるの?俺教えたっけ?」
「ふふふ、秘密ですわ。」
「いや、待て、気になるって。なんでシェルが現在社会の萌えを知っているんだ。」
「教えて差し上げるのは構いませんがそのかわりに今日はこのまま宿に泊まって行きま「やっぱ教えてもらわなくても結構です。」もう、ダーリンは恥ずかしがり屋さんですね。」
そう話ながらシェルはすでに一糸纏わぬ姿となっていた。
目のやり場に非常に困る。
「ダーリンはどちらの下着が好みですか?」
そう言ってシェルは裸のまま右手に黒い下着を、左手に・・・・・・なにこれ下着なのか?
左手に下着っぽい物を持って聞いてくる。
「どっちでもいいから早く着てくれ!」
「ではこちらを。」
シェルは左手に持ってた下着っぽいものを着て聞いてくる。
「どうです?似合ってますか?」
「似合ってる以前にちゃんとした下着を着ろよ・・・・・・。」
「これも一応下着ですよ。貴族の殿方にはこれを着てあげれば喜ぶと聞いたのですが。」
「俺はそこまで飢えてない。もっとピュアな精神でいてくれ。とりあえず清楚と言う言葉を辞書で引いてこい。シェルにはそれが足りてない。」
「あら、私学園では清楚な人の代表格とされていますけど?」
「・・・・・・表面上のシェルはそうでしたね。」
(ほんと女狐だな・・・・)
「それではこちらの方がダーリンは好みなのですね。」
シェルは今度は右手に持っていた黒い下着を着る。
「どうでしょうか?欲情しましたか?」
「聞き方がおかしいと思った俺は間違っていないはずだ。」
「どうです?このまま連れ込み宿にでも行きますか?」
「・・・・・・とても似合ってるよ。それ買いな。」
「まぁ、そうですか!?嬉しいですわ!」
「ああ、だからさっさと服着て帰ろう。俺は早くゲームをしなければいけないんだ。」
「期待させといて落とすなんて・・・・・・ゾクゾク来ましたわ!」
「・・・・・・なんでこう残念な奴なんだ。」
今日もシェルは平常運転でした。




