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50 コロシアムバトル 後編

トーナメント決勝、最後の試合が後20分後に行われる。


今はその作戦会議中だ。


結論から言うと2,3,4回戦ともカマキリさんの敵ではありませんでした。


全試合瞬殺でっせ。


で、決勝戦の相手なのだが{サカルトビス}と言う9人の召喚士グループで今までの相手に比べて格段に強い。


サカルトビスの戦ってる試合を拝見したが非常に強かった。


サカルトビスは王都の貴族の人には言えない危険な仕事の依頼を引き受ける裏社会では非常に名前の売れた傭兵召喚士グループらしい。


使ってた魔物はメルガタイガー2体にオーガ、グレートタスク、ゲリュンミノタウロスの計5体。




魔物名:ゲリュンミノタウロス

スキル:中治癒 乱心暴徒

ランク:B

説明 :ミノタウロスの亜種。紫の巨体の二足歩行の牛型の魔物。巨大な斧を持って戦う。




さすが決勝戦の相手。


マジで強い。


ブラックマンティスとキラーウルフ達じゃ少しキツイだろう。


「レン、勝つためにヘビートロルとストーンゴーレムも貸して頂戴。」


「え~、もういいじゃん。諦めなよ・・・・・・」


「あと決勝だけなんだから諦めれる訳ないでしょ。」


「魔物が殺されたらどーすんのさ・・・・・・」


「ちゃんと生き残らせるからお願いよ。」


「でもな~・・・・・・即席で貸した魔物で勝てるとは思えないんだけど・・・・・・」


「レンの魔物なら大丈夫よ。レンのだもの!」


「それ理由になってないからね?」


「いいじゃない、ね~、お願いよ~?なんでも言う事聞いてあげるから!」


「・・・・・・んじゃ~さ、夜寝るときにベットの側で騒がないでね?」


俺に安らかな眠りを。


「え~?そんなお願い?もっと肉体的なお願いがいいんだけど?」


「それはアリサの希望でしょ・・・・・・んで俺のお願いは聞くの聞かないの?」


「う~ん・・・・・・あの女狐が喋らなくなるなら別にいいけど・・・・・・」


「シェルにも後でお願いするよ。2人が真夜中に喧嘩されるとこっちは煩くて眠れやしないんだから。」


「ならいいわ、それで貸してくれるなら夜は静かにするわ。それから別に肉体的お願いを追加で希望してもいいのよ?」


「・・・・・・もう喋べらなくていいよ。約束だからな。」


本音を言えば手の内をこんな大観衆の前で晒したくなかったのだが・・・・・・


最近はアリサやシェルのおかげで無意味に人の恨みを買ってるし、もうそろそろ何者かの襲撃とかあると思うんだ・・・・・・


まー、ただの妄想ですけど。


時間がきたので俺達は舞台に移動する。


「さぁ、皆さん!いよいよ決勝戦です!決勝で戦うのは熱い新婚カップルの結婚しました♪と謎の召喚士集団サカルトビスです。どちらも高ランクモンスターを使役する優秀な召喚士グループですのでこの決勝は非常に白熱したバトルを期待できます!それでは開始してもらいましょう!」


司会者のハイテンションな進行が聞こえる。


てか結婚してないし・・・・・・この誤解ってもう解けないパターンですかね?


「準備はいいですか?」


「いいわよ。」


「準備完了だ。」


「それでは始め!」


審判の合図がコロシアムに響きわたりサカルトビスは詠唱してメルガタイガー2体にオーガ、グレートタスク、ゲリュンミノタウロスを召喚する。


俺もカマキリさんにデブに石人形、そして犬科2体を召喚する。


「おおっと!結婚しました♪は新たに強力な魔物を2体投入してきました!」


「あれはヘビートロルにストーンゴーレムですね。どちらもBランクの魔物です。いやはや、凄いですね~。魔物の質的にはサカルトビスよりも若干上といったところでしょうか?しかし魔物の使役はサカルトビスの方が上でしょうから勝率は五分といったところでしょう。面白い戦いが観れそうですね。」


だってさ。


勝率は五分だってよアリサ。


「アリサガンバレ~。」


俺は後ろから適当に応援する。


「レン、アリサを愛しているっ!って叫んでくれたら絶対勝てそうだわ。」


「うん、叫ばないからね?」


サカルトビスはメルガタイガー2体を右、オーガを左、グレートタスクを真ん中からこちらに仕向けた。


ゲリュミノタウロスはグレートタスクの後ろから突撃してきている。


アリサはストーンゴーレムを真ん中に配置して真っ先に突っ込んできたグレートタスクの突進を受け止めさせる。


しかしグレートタスクの突進は止まるがそれでも進み続けようとするためストーンゴーレムは少しづつ後ろに押され出す。


そこにグレートタスクの後ろから巨大な斧を振り上げたゲリュンミノタウロスがストーンゴーレム振り下ろす。


ストーンゴーレムは肩から左腕を破壊され、そのままグレートタスクの歩みを止め切れずに後ろにふっ飛ばされた。


それを助けようとヘビートロルが向かうがそこに左から迫ってきたオーガがその道を塞ぎ対峙する。


右側も同じでキラーウルフとメルガタイガーが戦っている。


お互いを噛み殺そうと激しく動き回るが、やはり連携の取れないキラーウルフ1匹の能力は低く、すぐにやられてしまいそうだ。


だがそこにブラックマンティスが両腕の鋭い鎌を振り上げて乱入し、メルガタイガーの首を落とした。


まさに早業、さすが俺の主力。


だがその間にストーンゴーレムはゲリュンミノタウロスの横薙ぎで頭を壊され行動停止して倒れてしまい、そこをグレートタスクに踏まれ粉々になってしまっていた。


ああ、俺のゴーレムが・・・・・・


粉々になったゴーレムからバスケットボールくらいの丸くて赤く光る石が出てきた。


それをゲリュンミノタウロスが斧で叩き割るとゴーレムの再生が止まった。


え?もしかしてあの赤い石ってゴーレムの核だったりするの?


ゴーレムの核は限界まで壊されたゴーレムから現れる魔石で、ゴーレムの原動力となるいわば心臓のようなものだ。


それが壊されたということはゴーレムは死んだということになる。


俺のゴーレムがーーー!!


カッコよかったのに!!


壊さないようにと言ったのにアリサのバカー!!


左側ではヘビートロルとオーガはお互いにガードもせずに殴り合っていた。


どちらもボロボロだ。


ヘビートロルがどっしりとした身体で右ストレートを放ったがオーガは近接して懐に入りその威力を殺す。


そして至近距離のため掴み合いになりオーガはヘビートロルの脂肪厚な身体に手をくい込ませて掴む。


ヘビートロルもオーガの肩を掴んでお互い相手をねじ伏せようとしたのだが、突然ヘビートロルが力を緩めた。


そのためヘビートロルは押し込まれてしまうがオーガがヘビートロルの方にバランスを崩した。


そこをヘビートロルは目の前に来たオーガの頭を大きく口を開けて咥えてそのまま食いちぎった。


首から上を食いちぎられたオーガは力なく崩れ去り、そのままヘビートロルのエサとして咀嚼されていった。


その光景を見てアリサが笑ってる。


やっぱあれアリサが命令したのか・・・・・・


なんというか案外アリサとヘビートロルって相性良い?喰らい尽くす生態という意味で。


グレートタスクとゲリュンミノタウロスはブラックマンティスと対峙する。


キラーウルフはもうダメージが限界なので離れて警戒してる。


ブラックマンティスは影霧を口から吐き出し、周りを霧で黒く染める。


この霧には微弱の混乱効果があるがそれが命令されている高ランクの魔物に効くかは微妙なところだ。


これは単に煙幕として吐いたようで視界を奪われたグレートタスクの太い前足が鋭い鎌の横薙ぎによって2足同時に切り裂かれる。


猪型であるグレートタスクは足が切断されればもう何もできない。


動けなくなった猪に傷ついた狼2体が寄っていった。


それはまさに肉食動物とそのエサの捕食光景となった。


影霧で視界が悪い中でゲリュンミノタウロスがいきなり滅茶苦茶に暴れ出した。


スキルの乱心暴徒だろうか?


ゲリュンミノタウロスの筋肉が若干膨張して赤くなっている。


ゲリュンミノタウロスは巨大な斧を振り回し、自分の周りの影霧を風圧ではらった。


それによりブラックマンティスを視覚に入れたため斧を向けて突っ込んでいく。


だがブラックマンティスは動かない。


そのまま振り下げられた斧をその身体に受けた。


だがその身体は斧を弾き、若干受け止めた部分が凹んでるものの動きに支障がでる傷ではない。


ブラックマンティスはスキルの硬化で身体を硬くして受けに徹したようだ。


全力の攻撃を弾かれて隙ができたゲリュンミノタウロスの身体を鋭い鎌が真っ二つに切り裂き、サカルトビスの魔物を全滅させた。


「そこまで!勝者結婚しました♪!」


なんとか無事に勝ったようだ。


「レン、やったわよ♪」


「うん、でも俺のゴーレムが・・・・・・」



「あはは・・・・・・その、ごめん。」


「は~・・・・・・」


「君達、ちょっといいかい?」


「ん?」


サカルトビスのリーダー格の人が話しかけてきた。


「君達さえよければ我々サカルトビスに入らないか?君達のように若くて優秀な召喚士は大歓迎だよ。」


嫌だよ、サカルトビスなんて怪しさ抜群のグループなんかに入りたくないです。


どうやって断ろうか・・・・・・


「悪いけど私達結婚したばかりでまだイチャイチャいていたいから遠慮しておくわ。」


「そ、そうか、残念だ。だが君達ならいつでも歓迎だから気が変わったら我々の元に来てくれ。」


そう言ってサカルトビスの人達は去っていった。


「さぁ、レン。優勝したし、宣言通りさっそくイチャイチャいましょう。」


「あまり調子に乗んなよな・・・・・・。」


アリサよ、君は気づいているのか?開会式から決勝戦まで負のドス黒いオーラを放っているシェルの事を・・・・・・


シェルの醸し出す不吉さのせいでシェルの席の周りだけ人が過疎化してるよ・・・・・・


シェルの方を見ると真黒な笑顔でニコリと俺に笑いかけた。


俺今日死ぬかもしれない。


遺書を書いとかなきゃな。








「ニャ~♪」


か、可愛い・・・・・・


優勝賞品のケットシーが今俺の膝の上で寝転がってる。


ケットシーは白い身体に黄色の模様、尻尾が3本生えた子猫の魔物だ。


「可愛いね、この魔物。」


ミナがケットシーに触ろうとするが、ケットシーはすぐに逃げて俺の背中に隠れてしまう。


「ああん、なんで逃げるの!」


「嫌われたな、ドンマイ。」


「決勝戦のバトル、良かったぞ。非常に楽しめたよ。」


「さすがワタクシのダーリンですわ。素晴らしい戦いでした。」


「使役してたの私なんだけど?なに私をいなかったことにしてるのよ?このゴミ女。」


「ダーリンの魔物を借りていただけの駄猿が何をいているのでしょうか?駄猿の無能な使役のせいでダーリンの大事なゴーレムが破壊されたというのに何故貴女は生きているんですか?今すぐにでも死んでダーリンに詫びなさい。」


「そのことはレンに身体で返すからイイのよ。」


「いや、返さなくていいからね?」


「そうですわ、汚らしい獣に触れられるなど罰ゲームと変わりありませんわ。」


「なんですってっ!」


「はいはい、とにかくもう帰ろう。俺は疲れた。」


「あ、レン。ケットシーのことなのだけど。」


「ん?」


「私がもらうことになっているけどそのケットシーとレンのヘビートロルを交換してくれない?」


俺のおかげで優勝できたのにその賞品を俺のBランクモンスターと交換してくれだと?


そんなの都合良過ぎだろーが何を言っているんだこの人は?


「ニャー♪」


俺は足にすり寄ってきたケットシーを抱き上げてアリサにこう言った。


「OK。」


可愛いは正義。たとえそれが動物でもだ。


いや、まぁ~。正直ヘビートロルは捕食とかグロすぎて出来れば手放したい魔物でもあったしね。


俺はアリサとヘビートロルとケットシーを交換した。


「名前どうしようか?」


「ハイハイー!、ロロって名前はどう?」


ミナが名前を挙げる。


「ロロ?なんで?」


「なんとなく。」


「理由なしかよ・・・・・・」


「いいじゃん、可愛い名前じゃん。レンはなんか考えたの?」


「・・・・・・ホワイトイエロースリーテール。」


「ロロに決定ね。レンってネーミングセンス壊滅的ね。」


「・・・・・・お前の名前はロロな。」


「ニャー♪」


俺はエメ以外の癒しを手に入れた。


ロロは身軽に俺の肩に飛び乗り、そこから制服のローブのフードに入り込んでそこから顔を出す。


なにこれ可愛え~・・・・・・





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