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46 逃げろっ!あいつはヤンデレだっ!!

茶会が終わり俺は部屋に住み着いてしまったシェルと一緒に寮に戻った。


寮に戻ると様々な視線が向けられる。


敬遠、嫉妬、羨望、畏怖、殺意など様々だ。


寮生活僅か3日目で俺は寮でとても有名になってしまった。


「そういやシェルはユミナスさんと同じ部屋じゃなくていいの?」


「どうしてですか?」


「いや、だってあの人シェルの護衛なんでしょ?」


「そうですけどワタクシの方がユミナスよりも強いので、一緒の部屋で護衛したければワタクシより強くなれと言って黙らせましたわ。」


うわ~・・・・・・結構ひっでー事言ってるな・・・・・・


てかシェルってユミナスさんより強いんだ・・・・・・


「シェルって雷魔法使いだよね?」


「そうですわ。」


「シェルって実際どんくらい強いの?」


「どのくらいと申されましても・・・・・・一応1年前に王宮魔導士長との婚約を破棄するために決闘して負かしたことはありますが、あの人は金とコネであの地位に上り詰めたような方ですから物差しにもなるかどうか。」


「・・・・・・ちなみにその王宮魔導士長ってどんくらい強いの?」


「え~と、そうですわね・・・・・・確か王宮魔導士10人分の強さはあるのではないかと噂されるくらいですかね?」


「それって凄いの?」


「一般的には凄いのではないでしょうか?いくら金とコネで上がったとはいえ、仮にも魔導士長ですからね。それ相応の実力は必要でしょうし。ですが私はもっと凄い魔導士を知っていますから、そこまで凄いとは思ったことはありませんわね。」


「ふ~ん・・・・・・その世間一般では強いとされる王宮魔導士長に当時14歳のシェルは決闘して勝ったと?」


「ええ、正直に申しますと余裕でしたわ。」


・・・・・・シェルって強いんだな。


うん、怒らせないように注意しよっと。


「てか婚約を破棄するために決闘したの?」


「ええ、あの人は今年で44歳になりますし、性格も傲慢無知で最悪でしたから。ワタクシの好みとはかけ離れています。ダーリンとは大違いですわね。やはりワタクシの運命はダーリンと結ばれることが生まれた時から決まっていたのです。」


「そ、そうすか・・・・・・」


あれ?・・・・・・なんかフラグが立ったような・・・・・・


例えばその魔導士長がシェルを賭けて俺に決闘申し込んでくるとか・・・・・・


ま、まぁ俺はフラグクラッシャーだから大丈夫かな?


あははははは・・・・・・








部屋に戻るとアリサが先に帰っていた。


「おかえりレン。あら?ダメでしょ、落ちてるゴミを拾ってきては。隣のその粗大ゴミは外のゴミ置き場に捨てて来なさい。」


「あ~・・・・うん・・・・ただいまアリサ。」


さっそくシェルに対してのアリサの毒舌が始まった。


「あらあら、部屋に虫が入り込んでいますね?汚らしい。ハエ叩きはあったでしょうか?」


そしてそれに迎撃するシェルの毒舌。


「ゴミ風情がハエ叩きなんて立派な道具、使えるのか甚だ疑問ねぇ。」


「ふふふ、虫が虫を殺すための道具について語るだなんてなんと滑稽な光景でしょうか。」


・・・・・・今のうちに飯でも食いに行こっと。


2人が言い争いに夢中でこっちに気を回していない隙に俺は部屋を抜け出し食堂に向かった。







食堂の端っこの目立たない席に座って寮の夕飯を食べる。


久々に静かに食事してる気がする。


うん、旨い。


今日はよくわからない肉のステーキによくわからない野菜の入ったスープ、そしてパンとサラダと果物といったメニューだ。


さすが異世界!食材がわからん!だが旨い!


しかしそんな平和な食事は長く続かなかった。


「おい、お前!」


うまうまムシャムシャ。


「お前だお前!」


うまうまゴクゴク。


「無視すんじゃねーよっ!」


スープを飲んでる最中に後ろから背中をど突かれた。


「むぐっ!?ゲホッゲホッ!!」


「お前!」


「ゴッホ・・・・俺すか?」


「ああ、お前だよお前!無視してんじゃねーよ!」


「・・・・・・誰?」


「お前だな、アリサさんとシェルフィーユさんを惑わしている奴ってのはっ!」


上級生かと思われる男子一人が俺にいきなり怒鳴ってきた。


てか俺が悪者なのね・・・・・・


どちらかというと被害者のような・・・・・・


仕方ない、ここは大人の対応ってやつで切り抜けるか。


見とけよ!これが俺の大人の対応だ!


「・・・・・・違いますよ?人違いじゃないですか?」


「えっ?は?」


「えっと、それ僕じゃないと思うんですけど・・・・・・」


「そ、そうか・・・・すまんな。人違いだったようだ。」


「いえ、気にしないでください。」


「すまない。」


そう言って上級生はどこかへ去っていった。


ふ~、危なかったぜ。


さてと、バレる前にさっさと逃げよう。


俺は夕飯を1.4倍速で食べ切り、トレイを戻して部屋に戻ろうとした。


しかし、食堂の出入り口で仲間を引き連れたさっきの上級生に捕まってしまった。


「おい貴様!何が人違いだ!やっぱりお前じゃないか!」


う~ん、惜しい。


もう少しで逃げれたのに。


さて、どうしようか。


さっきので余計に怒らせてしまったようだ。


まー、当然か。


「痛い目に遭いたくなかったら今後一切アリサさんとシェルフィーユさんに関わるな!わかったか!」


う~ん、たぶん無理だわ、それ。


同じ部屋で同じパーティー。


これだけでもう関わらないとか無理だね。


「えーと、たぶん物理的に無理っす、それ。」


「つまり断るというのだな。どうやら殴られなきゃわからないようだな?」


なんちゅーか・・・・・・古典的な絡み方だな・・・・・・


昭和の不良かっ!ってツッコみたい。


でもツッコんだら余計に怒らせそうなので我慢する。


「バンッ!」


俺は頬を殴られて後ろに倒れた。


痛ったい・・・・


「ほら、立てよ。折れるまでボコボコにしてやるよ。」


マジで?それは勘弁してほしいな・・・・・・


ここで魔物召喚したら怒られるかな?


でも正当防衛だし大丈夫かな?


とか思ってたら同居人の2人が食堂に来ちゃいました。


こっちに向かっている途中だったようで食堂の入り口だったせいか、今のやり取りをバッチリ目撃されていたようだ。


「レン!大丈夫!?」


「ダーリン!大丈夫ですの!?」


2人がこちらに向かって走ってくる。


うん・・・・これは・・・・あれだな・・・・ヤバいな・・・・。俺じゃなくて彼らがっ!


どうやら俺を心配してるっぽいけど、それとは説明つかない黒いオーラがなんか溢れてらしゃる・・・・


「・・・・・・君たち逃げて!とりあえず逃げて!まだ生きたいと思うのならっ!理解できないと思うがとにかく逃げてくれ!特に黒髪の子から逃げろっ!あいつは・・・・あいつはヤンデレだっ!!」


俺は死亡ルートに入ってしまった学生達に必死に忠告したが、


「はっ?何言ってるんだお前は?」


「アリサさんとシェルフィーユさんに失礼だぞ、また殴られたいのか?」


やっぱり逃げてはくれないようです。


そして2人がこちらに来てしまいました。


「「レンっ(ダーリン)!」」


しかし上級生達が2人の進路に立ち塞がった。


「2人ともこいつに近づいてはいけません!2人はこいつに惑わされていたんです。でももう2人には近づかないように言っておきましたから。」


「そう・・・・?そんな理由であなた達がレンは殴ったのね?」


「ならばそのお礼をしなければなりませんわね?少しお時間をいただけるかしら?」


「「「「おおっ!」」」」


「もちろん何時間でも付き合います!」


あぁ・・・・・・地獄への急行列車のお誘いを受けちゃったよ・・・・


「そう?良かったわ。レン、少し待っててね。すぐ戻るわ。」


彼らはアリサとシェルに連れられ外に出て行った。


もう知らねっ。俺はちゃんと忠告したし。


何を期待してついて行ったのか知らないけど、もう会うことはないだろう。南無。


てかあの犬猿の二人が仲良く笑いながら(黒い笑顔だが)連れ出したとこをみると、なんだかんだあの2人仲良いよね。


喧嘩するほど仲が良いってか?


それから程なくして2人は戻って来た。


俺は2人の手厚い怪我の手当を(無理やり)受けるため部屋に戻った。


まー、2人のどっちが手当するかで揉めている間にエメの治癒魔法で治っちゃったんだけどね。






翌日、数名の炭化したバラバラの生徒がゴミ置き場から見つかったそうだ。


この事件の犯人はまだ手がかりすらも掴めておらずお蔵入りの事件をなった。


ああ、恐ろしや。





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