45 茶会
ここは第2戦闘訓練場から徒歩5分の位置にある学内カフェだ。
パーティーの親睦を深めるために開催したシェル主催の第一回友諠茶会の始まりだ。
そして今思った。
このパーティーって男俺だけだね。
なにこのハーレム?
日頃の行いが良いから(正確には何もしていない)神様からのご褒美か何かですか?
嬉しっ。
「さて、それでは皆さん、パーティーのメンバーに質問したいことがある人はいますか?」
シェルが紅茶の入ったカップを手に持ち優雅に茶会を進行する。
「では私が。レン君、君の召喚できる魔物を正確に教えてくれないかな?お嬢様からある程度は聞いているが本人から聞いた方がより詳しくわかるからな。」
ユミナスさんが足を組みコーヒーの入ったカップを上品に啜りながら聞いてきた。
「あたしも知りたいな。できれば召喚して見せてほしいね。」
ユミナスさんの質問に便乗してきたのはケーキを俺の分まで貪り食う品性と言う言葉を嘲笑うように食事をするミナだった。
「う~ん、パーティーになったし教えた方が確かにいいかもね。わかった、教えるよ。でも魔物の戦力は秘密にしといてね。」
「わかっているわ。」
「今俺が契約してる魔物はキラーウルフ24体、ベビーデビル7体、ブラックマンティス1体、ヘビートロル1体、ストーンゴーレム1体、ホブゴブリン30体、それからドリュアスだよ。合計64体と1人だね。」
手の内全部教えるのもあれなんでグランウルフ2体は秘密にしておいた。
「凄い数だな、質も良いし・・・・それと聞き間違いじゃなければ最後に精霊種の名前を挙げていたようだが・・・・それは本当か?」
「ドリュアスってあれだよね?木の精霊だよね?」
「そうだね、その木の精霊だね。まぁー、まだ幼体だけどね。」
その時エメが脳内に話しかけてきた。
(ますたー、えめもけーきたべたい。)
(紹介したいし、丁度いいか。)
俺は他に誰も見ていないとこを確認してエメを自分の膝の上に召喚した。
え?なぜ膝の上に召喚したかだって?
自分で考えなさい!
想像すればすぐにわかるでしょっ!
そう!俺の膝の上でケーキを食べる可愛いエメの姿をなっ!
「「っ!?」」
「貴女は・・・・確かレンさんの隠し子でしたわね?」
「シェルさん・・・・隠し子ってなんだよ・・・・違うからね?契約した精霊の子だからね?エメ、挨拶しな。そしたら食べていいから。」
「ん。えめらるどです。えめってよんでください。いただきます。」
エメはテーブルに出ているお菓子を片っ端から口に含んでいく。
口がリスみたいに大きく膨らんでる。
なにこれマジ可愛いっ!
「ほ、ホントに精霊なのか・・・・?」
「今召喚して証明したじゃん。」
「確かにそうだが・・・・そんな小さい子が精霊か・・・・」
「まだ幼体だからね。それでもランクA-あるから俺の契約してる中じゃ一番強いことになる。」
「へー、こんな可愛らしい子がね・・・・ってそれあたしのケーキじゃん!ちょっと何この子!人のケーキを勝手に食べるなんて!」
「・・・・さっきミナも俺のケーキ勝手に食べてたよね?」
ミナはエメにお菓子を全部食べられまいと自分の口にお菓子を次々を入れていった。
「それでその子・・・・エメは何ができるんだ?」
「さぁ?俺にもまだよくわからないんだよね~。でも治癒が得意っぽい。このパーティーには治癒魔法覚えてる人いないし怪我したらエメに直してもらうことになると思う。ただ他の人には見せられないから教官や他の生徒が見ている場所では呼べないかな。」
「なるほど・・・・さすがは神の使徒といたところか・・・・」
・・・・ユミナスさん・・・・口滑らせてまっせ・・・・
この場にはミナがいるんですけど・・・・
まぁー、ミナは今エメとお菓子争奪戦の真っ最中で碌に聞いていなかったから助かったけど。
「ユミナス、そのことは秘密ですわよ?」
「あっ・・・・これは申し訳ありません。」
「気を付けなさい。」
「はい。」
おお・・・・主従関係ってやつだな。
あのシェルが偉い人みたいだ・・・・あの変態がなっ!
「ますたー、もっと。」
「ん?」
エメが俺の服を引っ張っておねだりしてきた。
テーブルを見ると既にお菓子はすべてエメとミナによって平らげられていた。
「んじゃこれあげるよ。」
俺はこの間暇な時にG-ショップでどんなものが売ってるか調べていた時に見つけたバケツパフェと言う言葉通り、バケツに盛られたバカでっかいパフェを買って出してあげた。
なぜこのチョイスなのかと聞かれればそこにバケツがあったからと答えよう。
「ますたーありがとー。」
エメは握りしめたスプーンで不器用にクリームを掬って美味しそうに食べる。
「「「・・・・・・・・」」」
その姿を俺は笑顔で見守り、それを他の3人は何か言いたそうな目で見つめてくる。
「レンさん・・・・私も何か欲しいですわ。」
「私もその美味しそうなバケツをとは言わんが何か欲しいな。」
「あたしにも頂戴よ・・・・てかレンってアイテムボックス使えたんだね。」
あ、エメが可愛すぎてナチュラルに失念してたぜ。
そういやアイテムボックス秘密にしてたんだっけ?
まー、いいや。今はそれよりエメのこの可愛くも保護欲をそそる姿を目に焼き付けなければ!
「おーい?レン~?聞いてますか~?あたしも何か食べたいんだけど~?」
「何か食べたいなら注文すりゃいいのに何故俺にねだる?」
「いや、その子が食べてるような美味しそうで珍しいもんをレンが取り出したからここはねだるべきだなって。」
「しゃーないな。ほら。」
俺はそう言って前にGGガチャで当てたサングラスをアイテムボックスから取り出しミナに渡した。
「なにこれ?まーいいや。ありがと。」
そう言ってミナはサングラスを口に持っていき・・・・・・食べたーーーーー!
ミナはサングラスをバリッって思いっ切り食べた!
ミナさん・・・・・・サングラスは食べるもんちゃう、掛ける物やで・・・・・・
「ゲホゲホッ!まっず!なにこれ!?食べ物じゃないの!?」
どうやったら食べ物に見えるんだ・・・・・・
あ~あ~、サングラス割れちゃってるよ。
「・・・・黒いけど形はメガネだろ?どうして食べ物に見えたのか俺は非常に不思議なんだけど?」
「やはりメガネか・・・・・・最初は黒いメガネとは珍しいと思ったのだがミナ君が食べだしたので食べ物なのかと驚いたが・・・・・・やはり違ったようだな・・・・・・」
「ああ・・・・ダーリンの所有物が・・・・・・なんて勿体ない・・・・・・」
「うう・・・・だってさっきの話の流れなら普通食べ物を出すでしょ!?だから珍しいお菓子だと思い込んじゃったんだよ!」
そう言ってミナは俺を睨む。
「・・・・・・え?俺のせい?食い意地の張ったミナの責任じゃね?」
「レンのせいだよ!バカ!」
こうして俺はミナにエメと同じバケツパフェを要求された。
なんか腑に落ちないが仕方ないか・・・・
ユミナスさんはサングラスが気になってたようなので新しい物をあげた。
GGガチャでダブってたしね。
「ふむ、光を遮ってくれるのか・・・・・・護衛の際に役に立ちそうだな。ありがとうレン君。」
なるほど。確かに地球でもボディーガードの人とかサングラスしてたしね。
シェルにも何かくださいと要求されたので、アイテムボックスを探ってたら見つけた懐中電灯をあげたらめっちゃ喜ばれた。
「ありがとうございます!こんな高価な魔法道具をっ!」
確かにこの世界では懐中電灯は魔法道具のようなものだろう。
でも電池が切れたら使えなくなるので一応使えなくなったら俺に持ってこれば直してあげるとだけ言っといた。
こうして騒がしくもお茶会はお開きとなった。
ちなみにエメはバケツパフェを完食したがミナは半分くらい食べて力尽きてた。
てかあれだけの量食べたら普通太るよな・・・・・・
エメは精霊だから関係なさそうだけどミナの場合そうはいかないんじゃないか?
そう思ってミナに聞いてみたら、
「ねー、ミナ?そんなに食べてるけどさ・・・・体重だいじょうグフッ・・・・・・」
「・・・・・・レン、聞いちゃだめなことがこの世にはあるのよ・・・・・・」
だ、そうです。
俺は聞いちゃダメなことを身をもって知るのだった。
てかなんか俺ちょくちょく殴られてね?
何故だ?




