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43 テスト返却

部屋で20分程ゴロゴロしてると2人が帰ってきた。


「レン、戻ってこないからどうしたのかと心配したじゃない!」


「そうですわダーリン!何故戻ってこなかったのですか!?」


「いや、何故って言われると君達のせいと答えるしか・・・・」


「なるほど、確かにこんな駄猿のいる食堂で食事を取るなど嫌ですものね。ワタクシの考えが足りませんでしたわ。」


「いやシェルも原因に入ってるからね。」


ワタクシに問題がありましたでしょうか?教えてください。直ぐに直して見せますわ。」


「あー、うん、たぶん直んないからいいや・・・・」


「邪魔よバカ狐。消えなさい。レン、結局全然食べれてないじゃない。ほら、パンを貰っておいたから食べなさいよ。」


「おお、ありがと。」


「しまったっ!むむむっ・・・・駄猿のくせに・・・・」


朝は食べれてなかったので助かる。


まぁ、G-ショップでおにぎりでも買って食べようとしてたからそこまで困ってたわけでもないけどね。


シェルは「ワタクシとしたことがっ!」とか言いながら悔しそうにしてる。


俺はパンを食べながら学校に行く準備をする。


昨日着ていた服はボロボロになってしまったので学校の制服を着る。


この学校にもちゃんとした制服があり、この制服は行事の時は着用しなければいけないが普段は私服でも制服でもどっちでもいい。


制服着用が自由なのは年齢の高い生徒が制服を着るのは恥ずかしいというのが理由らしい。


アリサは嬉々として着ていたけどね。


「似合ってますわ。さすがダーリン、何を着てもお似合いです。」


「なかなか良いじゃない。決まってるわよ。」


「そうか?ありがと。」


制服は黒のローブに色々と綺麗に装飾したもので結構カッコいい。


「んじゃそろそろ学校に行くか。」


俺は昨日の手前、少し早めに教室に登校する。


当然ながら2人も一緒に登校する気らしい。


そして校舎まで来て、


「私はこっちの校舎だわ・・・・それじゃあまた後でね。そこの生き物に気をつけるのよ。それが半径5メートル以内に近づいたら魔物を召喚すること。それでも危なくなったらすぐに私の所に逃げるのよ。それとも私もついて行こっか?」


「いや、いいよ別に大丈夫だから。」


「早く行きなさいな。駄猿。」


「くっ、女狐!レンになんかしたらグチャグチャにしてやるからね。それじゃあレン、また後で。」


「ああ、後で。」


アリサは自分の教室へ向かっていった。


と、思ったが後ろからストーキングしてらっしゃる・・・・


自分の教室に早よ行けよ・・・・


アリサは別れた後、俺らの後ろをこっそりついていきているのだが、ぶっちゃけ尾行がバレバレだ。


「ダーリン、後ろから未確認生命体がついてきていますわ。退治してきましょうか?」


シェルが黒い笑顔で言う。


「いや・・・・あれくらい許してやろう・・・・」


触らぬ神に祟りなしだ。


アリサの場合、好きにストーキングさせといた方が良さそうだしね・・・・













「えー、ですからこの式の答えは12になるわけです。」


朝の座学の授業、ファベルスト先生の講義を聞きながら俺はバレないようにスマホで遊んでた。


今は数式の授業で内容は小学校4年生レベル、それも授業2日目でまだ基礎の部分なので簡単過ぎて暇だったのだ。


なので流行りのパズルゲームのアプリで遊んだり、地球の情報(新しいゲームとかの情報が中心だけどね)をチェックしたりしていた。


(お、10コンボいけた♪)


「それでは問題を解いてもらいましょうか。ではレン君、この問題を解いていただけますか?」


「えっ、あ、はい。」


ファベルスト先生、いきなり当てるのは心臓に悪いので勘弁してくださいよ。


なんとなく横を見るとミナは問題と睨めっこしながら唸っていた。


ミナよ、基礎でそこまで頭を悩ますなよ・・・・


そして左後ろからはシェルの熱い視線を背中にヒシヒシと感じる。


ヒシヒシと感じる。


感じる。


うん、なんでそんなに見てくるのかね?すっげー居心地悪い・・・・


とりあえず答える。


「えーと35です。」


「はい、正解ですね。では次の問題をミナさんに解いてもらいましょうか。」


「えっ!えーと・・・・」


ミナがあたふたしてらっしゃる。


「えーと、あのー、そのー。」


俺はミナにしか聞こえないくらいの小声で「28」と教えてあげる。


「え?ああ、28です。」


「そうですね、正解です。」


ファベルスト先生はそのまま次の問題も生徒に当てていった。


「レン、ありがと、助かったよ。」


「あのなぁ・・・・まだ基礎だぞ。ホントに勉強大丈夫なのか?」


「うっ・・・・努力するから大丈夫よっ・・・・。」


「それでは授業はここまでとします。復習をちゃんとしとくように。では昨日のテストを返しますので名前を呼ばれたら取りに来てください。テストを受け取った人から休み時間とします。」


「終わった終わった。」


「あー、疲れた・・・・全然わかんなかったな・・・・」


「・・・・まー、頑張れ。」


「ううっ・・・・」


「レン君。」


「あ、はい。」


ファベルスト先生に呼ばれたのでテストを受け取りに行く。


よし、100点だ。


「ミナさん。」


「はい。」


ミナも呼ばれてテストを受け取る。


「ミナー、何点だった?」


「うっ、レ、レンこそ何点だったの?」


「俺は100点だったよ。」


「えっ!マジ!?ホントに100点だったの?」


「ほら。」


俺はテストをミナに見せる。


「あんたってホントに頭良かったんだね・・・・」


「それでミナは?」


「・・・・点。」


「え?何点だって?」


「17点よっ!」


そう言って若干涙目でテストを見せてくる。


「・・・・その、まぁ・・・なんだ・・・・ほら、次は良い点数取れるよ・・・・」


「ううっ、無責任なこと言うなよ・・・・」


ミナは今後苦労しそうだな。南無。


「そうだ、レンがあたしに勉強教えてよ。」


「あはは、ヤダよ。メンドイ。」


良い案を思いついたと言うような顔で言うミナの提案を俺は笑いながら一蹴する。


「酷っ?友達でしょ!?」


「昨日、俺を見捨てた奴の言葉とは思えんな。」


「いやいや、あの殺伐とした空間であたしがどうにかできるわけないじゃん!」


「それでも部屋にすら入らず撤退するのはないんじゃないの?」


「あれは戦略的撤退であって、見捨てたわけじゃないんだよ!」


「見捨てなかったってなんかしたの?」


「あの後ずっとレンの無事を神様に祈ってた。」


「意味ねーよっ!」


「そもそもなんなのあの状況!なんで公爵令嬢と噂の黒髪召喚士がいるわけよっ!」


ワタクシがどうかしましたか?」


「あ、シェル。」


シェルが俺たちの傍にいつの間にか来ていた。


「ダーリふがっ!」


俺は素早くシェルの口を両手で塞ぎ耳打ちする。


「さすがにここでダーリンはやめてくれ。お願いだから。」


「どうしてですか?ワタクシ達は夫婦ですのでおかしくないのじゃないですか?」


「いや、おかしいから。てかそもそも夫婦じゃないから。」


「ふふふ、面白い冗談ですね。」


「あのな・・・・とにかくダーリン禁止。」


「ダーリンが言うのなら仕方がありませんわね。この呼び名は2人だけの時にしますわ。」


「ああ、そうしてくれ。出来れば2人だけの時もやめてほしいけど。」


「レン、どうしたの?」


「いや、なんでもない。で、シェルは何の用?」


「レンさん、テストはどうでしたか?勝負する約束ですよ。」


「そういやそうだったな。」


「レンさん、面白くするためにも賭けをしましょう。」


「賭け?」


「もしワタクシが勝ったらなんでも1つワタクシのお願いを聞いてください。ワタクシが負けたらレンさんの言う事を何時までも何個でもどんなことでも聞きますわ。」


「・・・・・・」


「・・・・・・レン、あんた・・・・」


「言うな。この人の事は俺にもよくわからないんだ。」


「・・・・あんたも大変そうね。」


「ああ、正直かなりキツイ。」


「それではテストを見せ合いましょう。」


俺とシェルはテストを同時に見せ合った。


「満点ですね。さすがレンさんです。」


「シェルも100点か。」


シェルも満点で引き分けだった。


「引き分けたのでワタクシのお願いをなんでも1つ聞いてください。レンさんもワタクシになんでも命令していいですよ。」


「ちょっと待て、なんで賭けが実行されるの。普通無効だろ。」


ワタクシのお願いは今すぐワタクシと一緒に教会へ行ってください。教会で白服を着て誓ってキスして親族に挨拶してくだされば結構ですわ。」


「話を聞けよっ!ってかお願いが重すぎるわっ!」


「マジで!あんた玉の輿じゃん!どうやって公爵令嬢を落としたの?」


「知らないよ!勝手に落ちちゃったんだよ!」


「さぁ、教会へ!」


「行かないからね!てか無効だよ。実行されてもシェル得じゃん。」


「な、ならばせめて何かワタクシに命令してください!ワタクシとしてはレン様直々の体罰を所望しますわっ!」


「変態かっ!シェルそっちの趣味だったのかよ!」


「奴隷にしていただいても構いませんわ!」


「ちょっと黙ろうかマゾヒスト。」


「あんた・・・・シェルフィーユ様に何したのよ・・・・?」


「何もしてないよ!」


「・・・・黙っててあげるから勉強教えてね?」


「・・・・約束だぞ・・・・」


こうして俺はミナに勉強を教えることになった。


さっそく今日の授業でやったところを教えるために教室に一番近いレストランに向かう。


マゾヒストはどうしたかだって?


俺の黙れと言う命令を律儀に守っているよ。


恍惚とした顔でなっ!


後でシェルが「言いたい事があっても喋れないというのは中々いいものですね。次はもっとハードな命令をお願いします。」と言ってきたのはここだけの話とする。









俺は学内レストランでミナに勉強を教えてる。


次の戦技の授業までまだ時間はたっぷりある。


「鉄貨3枚の果物を7個買うと合計でいくらでしょうか?」


「えーと、1,2,3・・・・」


ミナは指を使って数える。


マジすか・・・・。


ミナよ、よく今まで生きてこれたな。


「これくらい暗算でパパッと答えれないの?」


「うるさいわね、人間が全員あんたみたいにはできないのよ!」


どうもこの世界の人間は裕福な家の子供は学校へ、頭の良い親をもった子供は親から読み書きと算数を習う、普通の人は言葉を喋れて簡単な足し算引き算が出来ればOKというこの世界の大部分の人の学力はかなり低いらしい。


この世界はまだ学術があまり進んでないようだ。


これは教えるのに苦労しそうだな・・・・


「見つけたわ!」


「ん?アリサか。」


アリサがこちらに走ってくる。


「レン、ここにいたのね。レンの教室に行ってもいないから探したわよ。」


「よくこのバカ広い校内で見つけられたね。」


「ここがレンの教室から一番近いレストランだから予想を付けれたわ。」


「なるほどね。」


「ところでそこの気色悪い笑みを浮かべている不快な生物は何で黙ってるの?」


アリサはシェルを指さして言った。


「ああ、シェルは俺の「黙れ」って命令を律儀に守って喋らないんだよ。」


「ふ~ん、そうなの?そのまま一生喋らなければいいのに。」


アリサも相変わらずだな・・・・


「レン、この人噂の召喚士だよね?」


「ああ、召喚士学部のアリサだ。アリサ、こっちはクラスメイトのミナ。」


「アリサって言うんだ。レンと知り合いだったんだね。同じ召喚士だから?」


「恋人だからよ。」


「えっ!?そうなの?」


「違うから信じないでねミナさん。」


「あんたってモテモテね。」


「もっと普通の子にモテたかったよ・・・・」


「何?レン?私じゃ不満?」


「いえ、滅相もございません。アリサさんに好かれて嬉しい限りです、はい。」


「あんた・・・・尻に敷かれてんの?」


「怖いんだよアリサは・・・・ミナも気をつけろよ、色々な意味で。」


変に勘違いされてヤンデレ状態のアリサに片付けられるかもしれないから。


この後はアリサも交えてミナに勉強を教えてあげて午後の授業まで時間を潰した。


昨日の戦技の授業は受けれなかったからどんなものなのか気になる。


「ねぇ、ミナ、昨日の戦技ってどんなことしたの?」


「昨日はクラス全員の実力を一人一人教官に見せて終わったわ。今日は多分レンも最初に教官に実力を見せることになると思う。」


「ふ~ん。」


俺は戦技の授業がどんなものか想像しながら注文したフルーツタルトを食べる。


すると脳内に直接エメが、


(ますたー、えめもたべたい。)


(今はミナがいるから召喚できないよ。後で美味しいお菓子をあげるから我慢して、ね?)


(う~、がまんする・・・・)


(うん、いい子だぞ。)


俺は地球のお菓子を思い出し、エメに何を買ってあげるか決めるのであった。

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