38 ミナの実戦訓練
自分の空間→スタックスペース
火炎小障壁→スモールファイヤーウォール
魔法の名前をこの話より変更しました。
他の魔法の名前も変えていきます。
前話は時間があるとき少しづつ修正していきます。
俺達は1時間ほど探し歩いてようやくレストランを見つけた。
「よーやく見つけたー・・・・。」
「案内板を見つけれなかったら辿りつけなかったね・・・・」
「ホントだよねー・・・・」
今は10時23分。
「昼飯には少し早いけどもう食べる?こっから第2戦闘訓練場まで歩いて1時間掛かるし・・・・。」
このレストランは座学の授業を受けた教室からは訓練場と真逆の方向にある。
学校の北側のレストランで訓練場はずっと南の方にあるのだ。
「そうね。そうしよう。」
レストランに入り端っこのテーブルに座る。
まだ昼前だけあって客は空いてる。
「いらっしゃいませ、ご注文は?」
「えーと、日替わりランチください」
「あたしもそれで。」
「日替わりランチ2つですね?かしこまりました。」
ウェイトレスは注文を取り、厨房へ帰っていった。
「ねぇーねぇー、戦技ってどんなことする授業なの?」
「戦う技術を学ぶんだよ、王学の戦技は実戦を中心にやる授業らしいよ。」
「他の学部だと違うの?」
「ブルスカイ学校には兵士学部とか騎士学部とか戦闘を中心に学ぶ学部があるけど最初は基礎訓練からやっていくらしいよ。でも王学は基礎はできてて当たり前ってのが前提で学んでいくから1ヶ月後にはもう森で魔物相手に戦闘の課外授業があるのよ。」
「ふ~ん、さすがエリート学部って感じだね。基礎はできてて当たり前か・・・・」
「魔物との実践なんて下手したら怪我だけじゃ済まないってのにそれを入学して直ぐやるんだからホント勘弁してほしいよ。」
「ミナは魔物と戦ったことないの?」
「あるわけないでしょ。そういうレンはどうなの?」
「そりゃあるよ、魔物と契約するためには魔物と戦わないとね。」
まー、手持ちの魔物の大部分は金で買ったりガチャで当てたりした魔物だけど。
「そうなの?実戦経験済なんだ・・・・。」
「不安なの?魔法使えるのに?」
「そりゃ魔法は使えても魔物と戦ったことないんだから不安だよ。」
「んじゃ俺の魔物と戦ってみる?」
「えっ?いいの?」
「ただし魔物は殺さないでね?もう補充したけど試験の時に学長に半数の魔物を殲滅されちゃったし。」
「わかったわ、さっそく昼飯食べたらお願いするよ。」
「OK、ミナは火魔法で王学に入ったんだよね?」
「そうだよ。」
「火魔法はどこで覚えたの?」
「両親が元冒険者の火魔法使いだったから親に小さい時から教えてもらったんだよ。まー、過保護な親だったから王都の外には出させてくれなくて戦闘はしたことないんだけどね。」
「ふーん。」
「レンは召喚術はどんくらい使えるの?」
「どんくらいって?」
「今契約している魔物の数とか一番強い魔物とか色々あるじゃん。ほら、噂になってる召喚術学部の黒髪美人の新入生。新入生なのにもう召喚術を使いこなしてるらしいじゃん。入学試験を見ていた生徒が凄かったって噂して今じゃ学校中の注目の的の人。」
ああ~、アリサのことかな?
やけに噂立ってるなーって思ってたらそういうことだったのね。
でもそれじゃあなんで俺は噂立ってないんだろ?
アリサは試験でスライム召喚しただけなのに対して、俺は手の内全部見せるように魔物召喚しちゃったけど噂が立ってない。
おかしい・・・・
これは後で知ったことなのだがどうも俺とアリサは間違えられてるようだった。
俺と学長の戦闘を見ていた生徒が俺のことを召喚術学部志望と勘違いした。
その戦闘を見ていた生徒が召喚術学部に凄い黒髪の人が入学すると噂を立てる。
でも実際入学したのは黒髪美人のアリサ。
この国では黒髪の人は珍しく、今年の召喚術学部の新入生で黒髪だったのはアリサだけみたいだった。
皆はアリサが噂の凄腕召喚士と勘違いする。
しかもアリサは美人だ。
男子を中心に美人召喚士として有名になっていく。
アリサの召喚術もここでは凄いみたいだし、噂が間違いだったとは思われなかった。
これがアリサの噂が広がった真相らしい。
まー、俺的には目立たなくて済んだからよかったんだけどね。
「その人がどうかしたの?」
「なんでもその人、すでにCランクの魔物と契約してるっていうじゃん。しかも複数。」
「・・・・それってすごいことなの?」
俺にとっては割と普通のことなんですけど。
「凄いに決まってんじゃん!?新入生でそこまでできる人は今までで初めてらしいし。」
「そうなんだ。」
「で、レンはどうなのよ?王学に召喚術で入ってきたならその黒髪美人と同じくらいの実力があったりするわけ?確か朝レンが乗ってた魔物はキラーウルフだったわよね?召喚術学部の新入生はFランクの魔物を1匹召喚できる人がほとんどなのを考えればDランクの魔物を使役してるんだから凄いのはわかるけどさ。キラーウルフ以外には何従えてるの?」
ミナは目をキラキラさせながら聞いてくる。
どうやら魔物を初めて見たのでもっと見てみたいということらしい。
「えーと、手の内を晒すわけにはいかないから詳しく教えれないかな。」
「いいじゃない、教えてよ。」
「後でね。昼飯食べてからどのみち戦ってみるんでしょ?その時見せてあげるから。」
「確かにそうね。」
「お待たせしました。日替わりランチです。」
ウェイトレスが料理を持ってきたので俺達は会話を中断した。
うん、うまいな。この学校の飯はうまい。
昼食を終えて第2戦闘訓練場に来た。授業までまだまだ時間はある。
訓練場は空いていれば好きに使っていいらしいので授業が始まるまでミナの魔物との実戦を経験させてあげる。
「んじゃ始めようか。魔物は殺さないでね。」
「分かってるわよ。早く始めよ。」
俺はとりあえずキラーウルフを4体召喚する。
しかしいつものように無詠唱では召喚しない。ちゃんと詠唱(クレハさんが唱えてた詠唱を適当に俺がアレンジしたものだが)して召喚する。
「群れる牙達よ。主たるレンの名の元に命じる。我に刃を向ける者に汝らの剣を向けろ。エサの時間だ、キラーウルフ!」
おおう・・・・カッコいい・・・・
中二病全開だぜ!
「キラーウルフが相手?4体も同時に戦うの?」
「いや、1体づつ戦っていこう。実力に合わせて数を投入していくよ。」
「わかった、それじゃお願い。」
俺はキラーウルフをミナに仕向けさせる。
ミナは走ってくる魔物に即発動できる魔法を唱えた。
「燃えろ!パイオキネス!」
ミナの目の前に炎が上がりキラーウルフは足を止めた。その隙にミナはまた魔法を唱える。
「熱気の波に飲み込まれろ!ヒートウェーブ!」
ヒートウェーブは前方広範囲に熱風を放つ魔法のようだ。
キラーウルフに大したダメージはないが驚いてしまい、大きな隙を作ってしまった。
「地に蠢く大地の怒りよ、その怒りの炎を我が敵に向けよ!吹き上がれ!オーバーブリムストン!」
ミナが魔法を唱えた瞬間、キラーウルフの目の前に大地から激しく燃え盛る炎の巨柱が吹き上がった。
これに怯えてしまったキラーウルフを俺は一旦下がらせる。
「すっごいなー!なにその魔法!」
「ふっふ~ん、あたしの自慢の魔法だよ。どう?凄い?」
「凄い。マジかっけー!」
ああいうのを見ると俺も魔法を使いたくなるんだよなー。
てかミナさん妙に戦い方上手くない?
ホントに魔物と戦ったことないの?
「妙に戦い慣れているようだったけど、ホントに魔物と戦ったことないの?」
「魔物とはないよ。でも両親に戦闘技術も教え込まれたから戦い方は分かるんだ。」
「そうなんだ、んじゃ今度は4匹同時にやってみようか。」
「いいわよ。」
俺は4体をミナに仕向ける。
俺はキラーウルフにこれといった指示は与えず、ただミナを攻撃しろとしか命令してないためミナでも対処可能だと思う。
「来たわね。熱気の波に飲み込まれろ!ヒートウェーブ!」
ミナはヒートウェーブでキラーウルフの突撃を阻止する。
しかし先ほど戦ったキラーウルフは1度くらった魔法なので慣れたのかそこまで効果はなく目の前まで接近された。
「っ!?」
ミナはキラーウルフにタックルを決められて後ろに飛ばされた。
でも直ぐに起き上がりバックステップをしてキラーウルフと距離を取る。
「ガルルー」
でも連携が十八番のキラーウルフにいつの間にか囲まれている。
先程ヒートウェーブで怯んだ3体が隙を見て囲んだのだ。
「ちっ!舐めないでよ!大気の熱き情熱をここに込めよ!熱気の大波に飲み込まれろ!バーンウェーブ!」
ヒートウェーブに上位魔法だろうか?
ミナを中心に激しい熱風が生まれキラーウルフ達を吹き飛ばす。
「熱き赤子よ我が手に集え!ファイヤーボール!」
ミナは1匹のキラーウルフに火球を当てる。
死なない程度に威力調節されてるがもう動けないだろう。
俺は戦闘不能になったキラーウルフをスタックスペースに戻す。
ちなみに傷ついた魔物はスタックスペースに戻して魔力を与えれば回復していく。
完治するまでに時間はかかるがどれだけ怪我しても生きていれば直せるので魔物が怪我しても問題ない。
キラーウルフ達は起き上がり今度はミナを3方向から飛び掛かろうとして走り出す。
「炎の加護よ!我を守る盾と化せ!フャイヤーウォール!」
ミナは目の前に炎の壁を作り、さらに
「熱気の波に飲み込まれろ!ヒートウェーブ!」
その炎の壁を熱気の突風でキラーウルフに向けて吹き飛ばす。
火炎放射のような風が生まれキラーウルフ2体を襲い戦闘不能にする。
俺はその2体をスタックスペースに戻す。
残るキラーウルフは1体。
しかしキラーウルフは3方向から囲んで突撃していたため、先ほどの火炎放射のような攻撃は後ろから飛び掛かろうとしていたキラーウルフには当たっていない。
そして大きな隙を作ってしまったミナに後ろから飛び掛かり首元に牙を向けて直ぐに噛めるような体勢で押さえつけた。
「はい、ミナの負け。でもさっきの火炎放射みたいなやつ、ファイヤーウォールとヒートウェーブの組み合わせであんな攻撃できるなんて凄いね。」
「あー、悔しい!やっぱ4体相手にするのはまだ無理だったかー!」
「どうする?まだやる?」
「もちろんよ!勝つまでやるわ!」
俺はミナを押さえつけていたキラーウルフをこちらに来させ、キラーウルフを3体追加で召喚して再戦の準備をする。
「んじゃ準備いい?」
「いいわよ。次は勝つわ!」
俺はキラーウルフをミナに仕向けようとするが、
「砂よ怒れる槍となれ!サンドランス!」
いきなり横から俺に向かって砂でできた槍が飛んできた。




