36 ファンタスティック!!
「なんで俺と相部屋を入居希望したの?」
「私19歳よ?年下の子と相部屋になって気を使われたら私も相手も疲れちゃうじゃない。」
「なら大人寮にすればよかったんじゃないの?」
「元冒険者や問題のある大人が居そうな大人寮なんてうるさそうで落ち着けやしないじゃない!」
「それは偏見じゃないの?」
「それに大人寮に入居して私がクラスで年増扱いされたらどうするのよ?」
「あー、そういうのやっぱあるんだ。」
「私は見た目はまだ15歳でいけるし普通の寮が良いと思ったけど相室の人には誤魔化せれなさそうだからレンと相部屋にすればいいと思ったわけよ。」
「15歳でいけるって無理があるんじゃないの?」
「大人っぽい子で通せるわ!」
「そーですか・・・・。てかアリサは男と相部屋でいいの?」
「別にレンならいいわよ。変な気を起こせるなら起こしてみて欲しいぐらいね?」
「わかんないぞー。夜には獣と化して襲うかもしれないよ?」
「別にそれならそれでいいわ。」
え?そうやって言われると反応に困るんですけど・・・・
「それともなに?レンは私と相部屋は嫌とでも言うの?」
「いや、アリサとならエメも召喚できるし良いけどさ~。」
「エメちゃんは誰かに見せちゃダメよ?騒ぎになるのは確実なんだから。」
「わかってるよ。」
「ならいいわ、さて、お腹も空いたし食堂に行きましょう。」
「もうそんな時間か。んじゃいこーかね。」
そういや神様から報酬メール来てたな。
後で確認しないと。
寮の食堂は広い。
この寮には1学年から4学年までの全部で1000千人程の生徒が入居しているため建物自体とても大きく、食堂にエントランスにサロンと寮の施設はどれも千人規模の大きさなのだ。
その食堂にて俺とアリサは調理師のおばちゃんから夕食を受け取って適当な席に並んで座って食べていたのだが、
「見ない顔だね。新入生?ようこそ男女寮へ!何かわからないことはないかい?」
「凄く美人だね?僕は新入生のリック。君名前は?」
「君どこの学部?僕は魔法学部なんだけどさ。」
「一目惚れしました!付き合ってください!僕と桃色の学園生活を送ってください!」
「ああ・・・・素敵だ・・・・アリサお姉様!」
アリサはあっという間に学年問わずナンパ君に囲まれた。
てかどさくさ紛れに告ってる奴いなかった?
アリサは鬱陶しそうにナンパ君の対応をしている。
そしてそう言ってる俺も何故か女子に囲まれていた。
「新入生の子?可愛いわね?お姉さんとイイことしない?」
「私も新入生なんですけど良かったら一緒にこの寮を回ってみませんか?ここの寮色々な施設があるみたいですよ?」
「私はリナと言うんですけどお名前なんていうんですか?」
「学部はどこなんですか?」
「隣の子とは知り合いですか?まさか恋人同士なんてことはないですよね?」
マジか。
俺、モテてる?モテてるのか!?
来たぜモテ期!我が時代の到来だ!
学校来て良かったー!
「えーと、レンと言います。新入生です。皆さんよろしくお願いします。」
「「「「「こちらこそよろしくお願いします!!」」」」」
おお、すっげー反応・・・・
これがモテモテってやつか!
俺にもリア充の波が来たようだ!
これでニートにでもなれれば俺はもうこの世に悔いはない!
「レンさんはどこの学部なんですか?」
「王宮学術学部だよ。」
「えっ!?あの王学ですか!?」
「王学?」
「王宮学術学部の略称です。エリートしか入れないあの王学なんて・・・・。」
「レンさんは貴族なのですか?」
「いや、普通の平民だけど。」
「平民で王学ですか!凄いんですね!!」
おおう、王学というだけで俺の人気が一気に上がった。
王学ってそんなに凄いんだ・・・・
「王学ってことはレンさんも何か突出した能力があるってことですか?」
「まー、そうなるのかな?俺は召喚術で入ったけど。」
「召喚術でですか?凄いです!」
気分良いー・・・・
女子に囲まれてキャッキャされるなんて地球ではなかったしな。
「私は召喚術学部よ。」
「おお、召喚術学部ですか!召喚士だなんてアリサさんは凄いんだね!」
「僕も召喚術学部なんですよ!いや~、アリサさんと一緒の学部に入れるなんて夢のようだ。」
隣のアリサの会話が聞こえてくる。
アリサさんってば、時々俺を睨んできているんですけど・・・・
俺また何かやっちまったかな・・・・?
「聞きましたよアリサさん!召喚術学部に期待の黒髪美人が入るという噂!これはアリサさんのことですよね?」
「さあ?どうかしらね。」
「おお、噂になるほどの腕前!一体どこで学んだのですか?」
「そこにいるレンが一応師匠よ。召喚術は私よりもずっと凄いわよ。」
今まで俺のこと無視してたナンパ達が一斉に俺の方を向く。
さらに今の会話を聞いていた女子達も俺への方を向き直す。
・・・・アリサさん。余計な火種を撒かないでくださいよ・・・・
「おい、お前がアリサさんの師匠というのは本当なのか?」
気の強そうな上級生に話しかけられる。
他のナンパ君達の視線も友好的な視線などなく、ガッツリ睨まれている・・・・
すると俺を囲んでた女子達が答えた。
「レンさんは王学にいくほど召喚士、召喚術学部程度の噂の子の師匠というのもおかしいことじゃないわ!」
「レンさんはこの人と師弟子の関係だけですよね!?」
「えーと・・・・」
ぶっちゃけ全然師弟子な関係じゃないです。
むしろアリサのが立場的に上っす。
俺はアリサにヘルプミーな視線送る。
「レンは確かに師匠だけど召喚術を教えるのはヘタだったわよ。召喚術に関しては町のモンスターギルドの召喚士に教授してもらったわ。レンには戦術や訓練に付き合ってもらっただけよ。だから師匠といえば師匠だけど師弟子のような関係じゃないわ。」
付き合ってもらったとかそんな軽い感じじゃなかったですけどね?
強制連行でハードな訓練に付き合わされてましたけどね?
「じゃあどんな関係なんですか?」
「恋人みたいな関係かしらね?」
「えっ!?そうなの!?って痛いっ!」
思わず反応したらアリサに頭を叩かれた。
マジで?俺達付き合ってるの?初耳なんですけど?
仮に恋人だとしても俺の扱い酷過ぎません?
アリサの爆弾投下で周りの目がヤバい・・・・
俺はナンパ君達から妬みや殺気を纏う視線と女子の悲愴な視線を受ける。
アリサも同じで女子からの妬みや殺気を纏う視線とナンパ君達の悲愴な視線を受けている。
うん、正直俺はアリサがモテるのは予想付いてたしこうなるだろうな~とは思ってたけど、まさか俺までアリサみたいな扱いされるとは思ってもみなかった。
アリサが男子生徒にモテる。
アリサが何故か俺の名前を挙げる。
俺は巻き込まれる。
男子達が俺に敵対反応をしてくる。
アリサを置いてその場を逃げ出す。
と既の予想を立てて逃げることも計画済みだったけどこの状況はどうすればいいの?
逃げていいの?
エスケープOKっすか?
アリサさんどうすんの?
逃げる?
逃げようよ?
てか逃げていいですか?
アリサは周りの人達に向かってニコッっと笑いながら言う。
「私達相部屋なのよ。この意味わかるでしょ?わかったら邪魔しないでね。」
どういう意味なんですか?
相部屋の意味ってなんですか・・・・?
その後どうなったかだって?
上級生のナンパ君が「貴様っ!俺の女神を誑かしやがってっ!許さん!!」
いや、しらねーよ。
新入生のナンパ君が「嘘でしょ!嘘って言ってくださいアリサさん!あなたは僕と結ばれるんだ!」
うわ~、こいつ絶対ストーカーになるわー。
上級生の女子が「そんな子より私と付き合いましょうよ?ね?気持ちよくしてあげるわよ?」
魅力的ですがアリサさんに凄い形相で睨まれたので無理です。
新入生の女子が「私っ!諦めない!絶対奪ってやる!」
おお、これはあれかな?
やめて!俺のために争わないで!的なことを言うシチュエーションかな?
とりあえず入居早々慌ただしい夕食になってしまい食堂で騒がせてしまったことを責任取るハメになった寮長さんにこの場で謝っておこうかな。
りょーちょーさんマジすんません。
でもアリサの取り巻きに「僕この寮長やってるんですよ!」って言ってた人がいたような・・・・?
なんとか部屋に戻ってきた俺は、エメを召喚して、
「さー、エメ!一緒にお風呂に入ろう。最高の癒しをプリーズミー!」
「おふろ?」
「ああ!お風呂だ!お湯で身体を清めるんだよ!気持ちいいぞ!」
「きもちいならはいる。ますたーもはいるの?」
「ああ!身体のそれはもう隅々まで綺麗にしてあげるよ!」
「うん。」
「じゃあ行こう直ぐ行こう今すぐ行こう!アリサにバレる前に!」
「待ちなさいレン!ダメに決まってるでしょ!」
ああ・・・・アリサに見つかった。
「いやいや、エメを風呂に入れたいだけだよ!」
「それなら私がエメちゃんと一緒に入ればいいでしょ!レンが入れる必要ないじゃない!」
「いやこれは召喚士と契約精霊の大事なスキンシップであってですね!我が故郷には裸の付き合いという言葉があるほど重要なことなんですよ!」
「なんなのよそれは!」
「えめもますたーとはいりたい。」
エメよ!ナイスアシスト!
「ダメよエメちゃん。女の子が男の人とお風呂に入るなんて!」
「えめはせいれいだからせーふ。」
「アウトよ!ダメったらダメ!」
「えめはますたーがみえるところにいないといけない。ありさとはいるとますたーがみえなくなる。」
え?契約精霊って視界内にマスターがいないとダメなの?
初めて知ったわ。
・・・・って嘘じゃね?
「でも・・・・ダメよ・・・・そんなの・・・・」
アリサさんが珍しく言い淀んでいる。
これはイケるんじゃないの?
我が天使よ!アリサを突破し、俺とレッツ、ユートピアへ!
「じゃあ俺はエメと風呂入ってくるよ。」
「ううう・・・・そ、それなら私も一緒に入るわ!」
えっ???
俺は先に脱衣所で服を脱いで風呂に入る。
あ~、いい湯だな~。
アリサとエメは俺が風呂に入ったら脱衣所に入って服を脱いで風呂に入るらしい。
どうせ風呂に入れば見るんだからそこで恥ずかしがってもしかたないんじゃないの?
あ~あ、エメが服脱ぐとこ見たかったな・・・・
べ、別にエメがよいしょよいしょと不器用に服を脱ぐシーンをスマホのビデオで撮影するつもりなんてなかったんだからねっ!
・・・・・・いや、まー、撮影するでしょ?紳士なら?
しばらく経つとまずアリサが先に入ってきた。
おおおおお!これはっ!見える!見えてしまっている!
「そんなにジロジロ見ないでよ・・・・」
「う、うん・・・・」
アリサのその白い肌にサラサラな黒髪を纏う完璧なプロポーションの身体は女神の身体と言って差し支えないくらいだった。
鼻血出そう。
「うう、恥ずかしい・・・・」
あのアリサさんが恥じらってらっしゃる。
からかってみるか?
「綺麗だよ。とっても綺麗だ。」
「い、いきなり何よ!・・・・うう・・・・」
おお、イイかもしれない。
「ますたー。」
俺が一糸纏わぬアリサに見惚れてるとエメが風呂に入ってきた。
そこで俺は生命の神秘を目にする。
緑の美しい髪に若干光輝いている(マジで発光してる)白く凹凸の少ない幼き肉体を持ち俺に向かってくる幼女神に俺は、
「ファンタスティックーーーーー!!!」
鼻血をまき散らしながら飛び掛かった。
「なんで私よりエメちゃんの裸に興奮してるのよーー!!」
しかし俺は幼女神にたどり着く前にアリサの鉄拳によって墜落されて床に寝転がった。
そんなスキだらけの俺の頭に、
「はー!!」
「ぐおぶっ!」
とどめを入れられた。
確かこの技は・・・・
技名:乙女の天誅
説明:綺麗なラインを描いて落ちる踵落とし。岩をも砕く威力があったりなかったり。
読み直して思った。
ネーミングセンスが・・・・
火炎小障壁とかなんで漢字なの?
自分の空間って何よ?
バカなの?死ぬの?
近いうちに魔法の名前をちゃんと考えます・・・・。




