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31 モンスターオークション

オークション会場はギルドの室内にある直径20メートルくらいの小型のコロシアムで行われるようだ。


会場のコロシアムの観客席の真ん中辺りの席に座って時間まで待つ。


周りにはテイマーもいるようだが、貴族や騎士、国仕えの召喚士も沢山いる。


オークションなだけあって、それなりに財力がなければ参加できないからみんな身なりは結構良い。


「この度はモンスターギルド本部主催モンスターオークションへようこそ。それでは始めさせていただきます。」


お、始まった。


コロシアムの中央でギルドの職員が司会をして進行していく。


「まずはこちらの魔物から始めさせていただきます。」


そう言って出てきたのは羊の下半身と角を持つ人間のような魔物だった。


「1匹目は大陸の北の山にしか生息していないため、ラグニスでは滅多に見ることのできない魔物。ヒップホックスです。」


魔物名:ヒップホックス

スキル:眠笛

ランク:D+

説明 :羊と人間が合わさったような魔物。眠らせてくるので注意。


「それでは開始価格は銀貨1枚から始めさせてもらいます。」


「銀貨2枚!」


「3枚!」


「5枚。」


「6枚!」


「8枚!」


「金貨1枚。」


「1枚と2枚!」


「1枚と5枚!」


参加者によって値段がどんどん吊り上がっていく。


最終的に貴族の男が金貨4枚で落選した。


どうやらコレクターのようだ。


「次の魔物は海の聖女と言われるマーメードです。」


次に出てきたのは水槽に入れられた下半身が魚で上半身が女性の人魚だった。


魔物名:マーメード

スキル:超音波(水中)

ランク:C

説明 :海に住む美しい魔物。上半身は女性に近い形をしているが魔物なので理性は低い。


人魚なんているんだ。


「マーメードだって。噂は聞いたことあるけど・・・・たしかに綺麗だけど人間の女性としては噂通りの美人ってわけじゃないのね。」


マーメードは確かに見た目は綺麗だが、それはあくまで魔物として綺麗というわけで女性として美人というわけではない。


「それでは開始価格は金貨1枚からです。」


先程と同じように値段が上がっていき、最後には貴族の2人の戦いになった。


「金貨20枚!」


「金貨22枚!」


「金貨24枚!」


「金貨30枚!どうだ!」


「っ!・・・・ちっ!」


どうも人魚はコレクターに人気らしく金貨30枚で落選された。


「次の魔物は巨体の猪の魔物、グレートタスクです。こちらの開始価格は金貨10枚で始めます。」


魔物名:グレートタスク

スキル:暴走

ランク:B-

説明 :巨体の猪の魔物。突進の威力は凄まじい。食用可。


でっかい猪が連れてこられた。


あれはコレクションに加えるにしても管理が大変だろう。


魔物のコレクションは剥製よりも生きている方が価値として高いためコレクターに求められる魔物の価値は強さよりもレア度と飼育のしやすさだ。


グレートタスクは完全に戦闘用で鑑賞してもまったくつまらない魔物なので、会場のコレクターはグレートタスクには興味を示さなかった。


代わりにベテランのテイマーや国仕えの召喚士が食いつき価格を上げていった。


最終的に召喚士の1人が金貨78枚で落選した。


Bランク以上の魔物はCランクとは一線されて扱われるため、1匹当たりの価値が凄く高い。


今回のグレートタスクも日本円で780万円相当で落選された。


魔物には寿命はないようだがもし戦闘で死んだらお財布にかなり痛いな・・・・


「次の魔物は竜種のワイバーンです。」


魔物名:ワイバーン

スキル:炎ブレス

ランク:B

説明 :竜の亜種。身体は竜にしては小さいが飛行に特化した竜。


おお、竜だ。カッコいい。


ドラゴンニュートと違ってこちらは大きく迫力がある。


体長4メートルくらいの大きさだ。


「こちらの開始価格は金貨50枚より始めさせていただきます。」


さすがに開始価格から高い。


しかし竜種はコレクターにとっても自慢の一匹になるし、テイマーや召喚士にも戦力として価値が高い。


さらに今回は騎士の人達も競りに参加している。


騎竜として魅力的なのだろう。


ワイバーンは最終的に太陽金貨1枚金貨28枚で会場にいる騎士の中でも特に華美な鎧を着た騎士に落選された。


「すごいわねー、私もいつかあんなのと契約したいわ。」


「太陽金貨が出るほどの価値の魔物をか?もし魔物が死んだら発狂レベルだな。」


「不吉なこと言わないでよ!レンは良いわよね!もう強力な魔物と契約してるんだからっ!」


「アリサも強力な魔物と契約できるだけの実力がついたらテイムしに行くの手伝ってあげるよ。」


ちなみに実力のある召喚士同士なら魔物を一定期間なら貸し出しができるみたいなので、俺は手伝うといっても魔物を貸すだけで俺自身は行かないけどね。


「当然よ!私が強くなれるようにこれからも手伝いなさいよね。」


「はいはい。」


オークションはこんな感じでどんどん進行していく。


20匹くらい競りにかけられた後、ようやく最後の魔物となった。


「最後の魔物はストーンゴーレムです。」


魔物名:ストーンゴーレム

スキル:身代わり 身体補充(石)

ランク:B

説明 :石でできた巨大なゴーレム。非常に防御力が高く、腕力も高い。


「それでは開始価格は金貨10枚から始めさせていただきます。」


ストーンゴーレムは高さが6メートルはありそうな角ばった人型の石の巨体を持った魔物だった。


ゴーレムはテイマーでは使役が難しく、コレクターでも石の巨体は邪魔でしかないようで価値はBランクにしては破格であった。


しかもゴーレムの需要があるのは召喚士だけだが、その召喚士も最後の出品とあって会場の召喚士はみんなお金を使い果たしたようで誰も購入表意をしない。


(これは開始価格で買えちゃうんじゃないか?)


「金貨10枚。」


俺は声を上げると司会の人が、


「他にいませんか?いませんね。金貨10枚で落札!」


よしっ、Bランクモンスター格安GET。


「くっ・・・・私にゴーレムを使役できるだけの実力があったら買ってたのに!」


たしかに金貨10枚ならアリサでも余裕で買えたな。


今回は能力不足で俺が揉めずに買えたわけだ。


「今回のモンスターオークションはこれにて終了となります。みなさま、本日は誠にありがとうございました。次も是非ご参加ください。」


俺はオークションが終わった後、会場の裏で競り落としたストーンゴーレムと契約してアリサと一緒に武器屋へ行くためにギルドを出た。


王都で一番大きな武具商店へ着くとそこでホブゴブリンの装備を選ぶ。


この商店は店内が大きく中はデパートみたいになっていて、武器の他にも防具やポーションが売っていた。


「装備はどんなのがいいかな?」


「30体分の装備を揃えるんでしょ?シンプルなものでいいんじゃないの?」


「そうだね。そんじゃー鉄の剣と盾、それから鉄の胸当てとヘルムと皮の腰巻とグローブとブーツを30個づつ買うか。」


俺は店員に装備一式を30セット注文した。


お値段合計金貨9枚もした。


まー、装備は使いまわせるしいいだろう。


おれはホブゴブリン30体に買った装備を着けさせた。


「これでよしっと。」


戦力的は十分補充できただろう。


特にストーンゴーレムの加入は大きいな。


大きな盾を手に入れた感じだ。


「今日の宿はどうするの?学校の寮は入学式から入居可能だからまだ入れないし。」


「それまではギルドの宿で泊まればいいんじゃない?ギルド本部は宿も兼任してるからそこで泊まって入学式までみっちり訓練よ。」


「そっか、わかった。訓練頑張ってね。俺は入学式までニート化してるわ。」


「レンも一緒に訓練するに決まってるじゃない!」


「ですよねー・・・・」


俺のニート生活はまだしばらくは叶いそうになかった。



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